本日の一品

なんでも壁に貼り付けてしまう粘着パッド「フィックスエイト」

フィックスエイト。粘着性能の劣化を防ぐためにビニールシートに貼られて出荷される

 偶然、Amazonで「FIXATE」(フィックスエイト)というジェル系の粘着パットを見つけた。一見すると、3.11の直後に飛ぶように売れた、テレビやパソコンの転倒を防止するジェル状の耐震マットに似ている。

 パッケージには、直径が約80mmで円形のシートと、一辺80mmほどの正三角形のシートの2枚1組で入っていた。耐震マットよりも、やや薄い。

 使い方はシンプルだ。何かを壁面などに固定したい時、まずこのフィックスエイトを貼り付け、続いて目的のアイテムを、既に壁に張り付いたフィックスエイトに押し付ける。これでたいていのモノを壁面に固定できる。正三角形と円形では、円形のほうが面積が1.5倍ほど大きいので、より重量のあるものは円形のフィックスエイトを使うと良いだろう。最大で1kgまでのモノを固定できるらしい。

三角形と丸型の2枚で1セットだ
効能書きは英語で書かれているが、摂氏0度~100度の範囲内で使えるそうだ

 実際の運用では、粘着させる壁の素材や、貼り付けたいモノの背面素材が、貼付性能に大きく影響しそうだ。いろいろな壁やモノに貼り付けて試してみた。

 まずは、ワードローブの木製のドアから。三角形のフィックスエイトを貼り付け、太陽エネルギーで首を振る、軽量のプラスチック製のアヒルを取り付けてみたが、当然ながら、この程度では全く問題なかった。逆にくっつきすぎて、アヒルを引き剥がすのに手間取ってしまった。接地面積が多いと、それなりにゆっくりと剥がさないとダメージを食らうこともありそう。

軽すぎてフィックスエイトの笑い声が聞こえそうだ。実はワードローブにフィックスエイトを投げてくっつけただけ

 続いて、廉価版のマンションではたいてい使われている白い壁紙が、フィックスエイトの粘着力に対応できるか試してみた。正三角形のフィックスエイトを壁に貼り、続いて、スマホ(Galaxy S7 edge)と、往年の携帯電話型のBluetoothヘッドセットも貼り付けてみた。

 この2つも、何の不安もなく、簡単確実にくっついてしまった。ラバー系の保護ケースを取り付けていたGalaxy S7 edgeは、引っ張った拍子にラバーケースがくっついたまま本体だけが外れ、フィックスエイトからケースを取り外すのに少し時間がかかってしまった。一番心配したのは、フィックスエイトの粘着性の強さのために壁紙が剥がれてしまうことだったが、そこは問題なかった。

GalaxyやBluetoothヘッドセットも貼り付けてみた
鉄の玄関扉にデジカメを貼り付けても、なかなかの粘着力だ

 続いて、玄関の鉄の扉にデジカメ(実測で重さ247g)を取り付けてみたが、これもしっかり貼り付いた。確実にくっついているはずなのに、意外と引き剥がすのは容易だった。これなら、カメラを一時的に壁面に貼り付けて、セルフタイマーを使った家族全員集合の写真も簡単に撮れそうだ。

チョット不安だったが、クロスの壁紙を貼った壁にフィックスエイトを貼った

 1Kgまでなら大丈夫ということなので、最後にテストしたのは実測で重量730gのiPad Pro。先ほどスマホを貼り付けた壁面に取り付けてみた。先程のデジカメより相当重いので、念のために面積の広い円形のフィックスエイトを使用した。

 実際に壁面にフィックスエイトを貼り付け、続いてiPad Proを貼り付けると、いとも簡単に粘着してしまった。壁面が紙系の壁紙に対して、730gのiPad Proを貼り付けると多少の不安があるが、凹凸の少ない金属パネルやガラスなどであれば、粘着性はより強力だろう。

 10インチくらいのタブレットを、キッチンのタイル壁面に固定したり、防水タブレットであれば、必要な時にバスルームに持ち込んで壁面に貼り付けたりと、活用も自由自在だ。

730gのiPad Proも簡単にくっついてしまった。これでムービーもOKだ
粘着力が落ちてきたと感じたら、ぬるま湯で洗えば即復活する

 何度か使っていると、フィックスエイトの強粘着性が壁紙の細かな糸のような繊維や塵埃を吸着してしまい、購入当初より粘着力が弱くなってくる。そういう場合は、フィックスエイトをぬるま湯で洗えば、すぐに購入時の粘着性能が復活する。

 家族全員がスマホやタブレット、デジタルカメラを使用する機会が多いこの時代、フィックスエイトの出番は屋内外で無限にありそうだ。既に模造品が登場してきているところを見れば、そのニーズはどうもホンモノのようだ。買う時には間違いなくホンモノのフィックスエイトを。

製品名販売元購入価格
FIXATEラブロス1300円