本日の一品

傘嫌いでもこれは買ってしまった「イザブレラ0%」

 最近の関西人はどうだか知らないが、“関西原人”の筆者は傘を持ち歩くのが大嫌いだ。その日のお天気予報で確実に雨が降ると分かっていても、今降っていなければ、絶対に雨傘は持って出ない。

初登場から既に数年が経過するが、未だにその着想には脱帽する

 傘が嫌いな理由は2つあって、一番目は単純に大きくて邪魔なこと。二番目は、雨が止んだり、屋内で使わなくなった時に濡れていて扱いに困ることだ。前者は、近い将来、技術革新があって、たとえ10万円以上しても、モンブランの太軸万年筆くらいのサイズで雨傘が登場したら速攻で購入しようと思っている。

 二番目の理由は適度なビニール袋や、雨傘に付属の専用防水ケースにしまうことで解決しそうなものなのだが、かっちりと決まっていない不定形でソフトな外観がどうも気にくわなかった。そんな2つの理由をある程度解決したのが数年前に見つけた初代の「イザブレラ 0%」傘だった。

栓の部分を持って引き抜けば綺麗に折りたたんだ傘が登場する

 そして先日、家族を迎えに行った羽田空港内のショップで、新しい「イザブレラ 0%」傘を買ってしまった。イザブレラ 0%といえば、昔も今も、ワインボトルのような専用ハードケースに入った雨傘として有名だが、今回筆者が買ったのは従来モデルより15mmほど短くコンパクトになった専用ケースの新しいイザブレラ 0%だ。

全体サイズを短くするためと、安全に使うために先端のない構造だ
栓の部分を引っ張るとストラップになる

 スリムなワインボトルの外観は昔と同じ。キャップ部分を引き出せばハンドストラップになり、イザブレラ 0%をぶら下げて持つこともできる。ケースと本体カラーはカラフルな8色。UV加工がされているので日傘としても使えるオシャレ+便利さだ。

 女子にはカラフルな外観カラーは楽しいが、普通のオヤジが使うので自然とオーソドックスなブラックにたどりついてしまう。開いた時の傘の直径は98cmと多少小振り。上位モデルの「イザブレラ 0%+」を買えば直径は9cmほど大きな107cmになるが、当然ながらハードケースに収納した時も高さが3cm以上大きくなるので筆者としては選択外だ。

広げたサイズは直径98cm。女性向けだろうか
狙ったのか偶然かは分からないが意外と持ちやすいボトルネック部分

 雨が降ってきたら、イザブレラ 0%をおもむろに鞄から取り出し、一方の手で握り手(刀で言えば柄)を持って、もう一方の手でハードケース本体(刀の鞘)を持ち、居合抜きの要領で傘本体を引き抜く。ハードケースは鞄に戻し、ごく普通の雨傘のように傘を開いてさすだけだ。

 残念ながらイザブレラ 0%は、プッシュ一発で開く機能はないので、両手を使って紳士のように開く必要がある。傘の骨は全部で6本、台風や強風の横殴りの雨にでも遭遇しない限り大丈夫だ。なにより220gという腕にも優しい軽量性能を提供してくれる。

軽さの秘密は軽量の傘の骨。骨は全部で6本だが風にも強い
使用後は底面のキャップを取り外して傘を引き抜いた穴に移動しておく

 雨が止んだときや、雨宿りを兼ねて喫茶店やコンビニに入るときは、大事な高級傘を盗られないように、傘を短く畳んで先ほどバッグに戻したハードケースに収納して鞄の中に戻してお店に入ろう。ハードケースは雨を内部に確実に留めてくれ、鞄の中の他のものに雨の被害を拡大しない構造になっている。

 お店を出て、残念ながらまだ雨が降っているようなら、再度、ハードケースから傘を引き抜き、加えて今回は、ハードケースの底にくっついているゴムのキャップを外し、内部に溜まった水分が鞄の中に出てこないように、傘を取り出した口に移動させて栓をすることを忘れてはならない。

ケース込みで実測258gは軽量化傘としてだけでも優秀だ
こういう状態でも他のものと一緒に鞄の中に放り込めるのはありがたい

 「イザブレラ 0%」は自慢のハードケース込みで実測258g。これは筆者の理想“太軸万年筆サイズ傘”にはまだまだ及ばないが、現在、地球上で入手できるパーフェクト雨傘のベストスリーには入るスペックだ。機能性は勿論のこと、見た目の意外さや普段のおしゃれな佇まいも他の傘と較べれば圧倒的だ。理想のポケットサイズ傘が登場するまではイザブレラ 0%で我慢するとしよう。

製品名販売元購入価格
イザブレラ 0%(ISABRELLA 0%)OFESS2800円(税抜)