スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

ショルダーバッグで肩が痛い!! を解消すべくストラップ探し

ショルダーバッグで肩が痛い!! を解消すべくストラップ探し

 今年に入ってから暇さえあれば電車やバスで移動しまくり中です。わりと乗り鉄バスな感じ。さておき、そうし始めてからひとつ困り事ができました。それは肩の痛みです。ショルダーバッグを肩がけや斜め掛け(袈裟懸け)して電車バス移動をしているため、肩が痛くなったり凝ったりするようになったんですな。

 ショルダーバッグの重さで肩が痛いって、肩弱っ!! てな印象かもしれませんが、じつはショルダーバッグに荷物を入れがちで、けっこー重いんです。バッグに入れるのは、財布やティシューや筆記具など常時携帯する小物類に加え、タブレット端末、スマートフォン、デジタルカメラ、それから飲み物あたり。時にはビデオカメラも。

ちょっと遠出するときに持ち歩きがちなモノ一式。5~6kgといったところです。バッグはバンナイズの「完全無欠のカスタムバッグ T1-F/ワイド-II」。ストラップは40mm幅で、クルマのシートベルトのような質感のものです。

 このくらい入れると5~6kgくらいになり、それを一日中肩に掛けていると、けっこーキます。また、ワタクシ、移動中はあんまり座らないんです。風景を鋭意観つつ移動する感じ。なので肩にはバッグの重みがいつもかかっている感じで、肩がかなり疲れますし、終始軽く痛いような……。翌日に肩の凝りや上半身の筋肉痛が出たりもします。

 コレってどうにかなんないかな~? と。まあ、荷物を減らせばいいんですが、せっかく出掛けるんだし……と考えてしまってなかなか減らせません。そこで、じゃあショルダーストラップを工夫したらどうだろう? と思い、使用中のストラップに市販のクッションを追加してみたり、ストラップを別のものに交換してみたりしてきました。

市販のショルダーストラップ用パッド類や、肩が痛くなりにくいショルダーストラップを使ってりしてみました。どれもなかなか効果がありました。

 こういったモノを使った結果、肩の痛みや凝りがかなり軽減されました。てなわけで今回は、ショルダーバッグからくる肩の痛みを緩和できる製品をアレコレとご紹介してみたいと思います。「荷物が重くて肩が痛い~」という方のご参考になれば幸いです。

後付けできる肩パッド

 まず試したのがエツミの「Dr.air クッションパッド」の「Mサイズ (250×85mm)」および「Lサイズ (295×70mm)」です。エアークッションを内蔵したパッドで、ショルダーストラップを包むように装着できます。40mm幅のストラップに装着して使いましたが、見たところ60mm程度までのストラップにも装着できると思います。

エツミの「Dr.air クッションパッド」各サイズ。後付けできるショルダーストラップ用の肩パッドで、ショルダーストラップを包んで面ファスナーで留めて装着します。エツミカタログショップでの販売価格は、Mサイズが1987円(税込)、Lサイズが2246円となっています。

 使用感は上々で、ショルダーストラップが肩に食い込む感覚がかなり抑えられました。長時間バッグを肩がけしていてもさほど痛くならず、翌日に凝りを感じることも減りました。お~っ、一発目で正解を引いたゾ!! とかテンションが上がりました♪

 ただ、しばらく使っていたら微妙な使いにくさが見つかりました。この肩バッド、不意にズレちゃうことがあるんですな。たとえばワタクシの場合、長時間バッグを肩がけするときは、斜め掛け(袈裟懸け)にしています。そんなとき、何かの拍子でこの肩パッドが背中側にズレ落ちてしまうと、元の位置に戻すのがけっこー面倒です。

 この肩パッドを装着しているストラップは、クルマのシートベルトのような素材で、わりと滑りやすいタイプ。だからか、けっこーこの肩パッドもズレがちな感じ。ストラップに軽く縫い付けて固定してしまえば問題解決という気もしますが、そうするとストラップの長さ調節をするとパッドの位置も変わるので、それはそれで不都合が出そうです。

 それと、ワタクシの場合、やや長時間歩くようなときはバッグを斜め掛けにしています。肩がけだと(なで肩のため)バッグがズリ落ち気味になるからです。

 で、斜め掛けにした状態でやや長時間歩き回ると、上下に揺れるバッグの重さを分散しきれないためか、肩が痛くなってきます(凝るような張るような痛み)。エアークッションは空気が抜け気味のエアー枕という感じの柔軟さなので、強めの衝撃まで吸収する効果はあまりないのかもしれません。とは言え、肩パッド無しのときと比べると、そんな痛みもずいぶん軽減されていると思います。

 まあそれら以外は非常に快適に使えるので、優れた製品だとは思います。が、「あっ肩バッドがズレた(イラっ!!)」という残念感をたまに感じるたび、「ほんの少し詰めが甘い製品なのかも」と思ったりしています。

 そこで、「こういう感じの肩パッドで、ズレにくそうなのはないかな~」と探して見つけたのが、同じくエツミの「エアースルー (肩パッド40mm)」という製品です。40mm幅のショルダーストラップ用のパッドで、滑りにくいエラストマー樹脂製。

エツミの「エアースルー (肩パッド40mm)」。エラストマー樹脂製の小型の肩パッドです。サイズは幅50mm×長さ185mmで、幅40mm以下のショルダーベルトなどに対応しています。エツミカタログショップでの販売価格は950円(税込)。

 使ってみたら、期待していた使い心地とはちょっと違いました。確かにバッグの重さが肩全体に分散されて少しラクになるんですが、前述の「Dr.air クッションパッド」と比べると「肩の痛さはあまり減らない」という感覚です。また、素材にわりとコシがあるので、パッドの端が肩や首に長時間当たると痛さもあります。物凄く重い荷物を肩がけするときの痛さ軽減にはいいかもしれませんが、5~6kg程度の荷物だと効果薄なのかもしれません。

 ただ、滑りにくさは魅力的。ワタクシの場合は、このパッドがショルダーベルト上でズレてしまうことはありませんでした。わりとなで肩なので肩がけ時にはベルトがズレやすいんですが、そのズレもしっかり防止してくれている感じ。これはこれで使い道がありあそうです。

エアークッション入りショルダーストラップに交換♪

 次に、「エアークッション的な緩衝効果がありつつ、肩からズレにくいのはナイかな~」と探して見つけたのが、サンワサプライの2品。「AIRセルショルダーベルト(ストレートタイプ) BAG-BELT2N」と「AIRセルショルダーベルト(カーブタイプ) BAG-BELT4N」です。長さなどの詳細は上記リンク先をご覧ください。実勢価格はストレートタイプが3500円前後、カーブタイプが3300円前後のようです。

サンワサプライの「AIRセルショルダーベルト」。汎用のショルダーベルトで、バッグの金具(D環など)に装着して使います。どちらもショルダーパッド部内側に弾力性が強めのエアークッションパッドがあり、肩に掛かる重さを分散します。ストレートタイプのみ、ベルトと肩バッドの接続部に金具が使われています。バッグにつなぐ金具部分は作りもよく頑丈です。

 どちらもショルダーパッド部内側にエアークッションパッドがあり、肩に掛かる重みを分散するショルダーストラップです。エアークッションパッドの弾力性は強めというイメージ。

 使用感ですが、まず当然ですが肩バッドがズレたりせず、パッドの長さも十分あるので実用的だと感じられます。また、肩への負担もかなり減る印象で、従来感じていた「痛い」「食い込む」という不快がだいぶ薄れます。

 どちらのタイプも、肩がけと斜め掛けができそう……な気がしましたが、ワタクシの場合はカーブタイプを斜め掛けにすると妙に首に当たる感じ。なんででしょうな!?
 謎。その一方で、ストレートタイプなら斜め掛けも肩がけも問題ないという印象になりました。

 ただ、ストレートタイプもカーブタイプも、肩パッド部分の幅が広めなので、掛ける位置によっては肩パッドの端が首や鎖骨あたりに当たったりして少々の違和感が出ることもあります。まあ、これらは体型によってもかなり異なってくると思いますが。

 もうひとつ、斜め掛けにしてやや長時間歩いていると、やはり肩が痛くなってきます。凝るような張るような痛みですな。でも、それ以外はだいたい快適。イイ感じで使えるショルダーベルトだと思います。そこそこ値段のするショルダーストラップではありますが、疲れ緩和効果もなかなかのものがあると感じられました。

カメラバッグ用ショルダーストラップも使ってみる

 エツミの「ショルダーベルト E-967」というショルダーストラップも使ってみました。コレ、本来はカメラバッグ用として売られているものです。カメラバッグは何だかんだでわりと重くなるバッグなので、ソレ用ということなら肩周辺への負担が少ないのかも、と期待して使ってみました。

エツミの「ショルダーベルト E-967」。肩バッド部は厚めでクッション性に優れ、全体的にはわりと柔らかい感じです。肩に当たる面は滑りにくい素材で作られています。エツミカタログショップでの販売価格は2246円(税込)。

 手にした感じは「カメラバッグ用としてよく見かけるタイプのショルダーストラップ」という印象です。肩パッドは厚めでクッション性がありますが、肩などへのアタリはソフトな感じ。エッジ部分が硬いなどということもなく、首に当たって痛い的な違和感もありません。

 バッグ付属のストラップと使い比べてみると、肩への負担が軽くなる感じです。長時間使うと「ああいつもよりラクだなあ」とその効果をより感じられます。滑りにくさもイイ感じで、肩がけしても斜め掛けしても安定しています。

 それからこのストラップ、ストレートタイプに見えますが、肩パッド部が微妙にカーブを描いています。斜め掛けにしても違和感のないカーブですが、肩がけした場合はよりズレ落ちにくく肩にフィットしているような気がします。

 ただ、やはり斜め掛けでやや長時間歩いていると、このストラップも肩が痛くなってきます。凝るような張るような痛さ。ほかのストラップと共通する痛みです。重めのバッグにはつきまとう痛みなのかもしれません。

これはラク♪ 伸縮して衝撃を吸収するストラップ

 最後に、試したうちでいちばん快適に使えたモノを。オプテック(OP/TECH)の「S.O.S. ストラップ」です。

 オプテックの「S.O.S. (Saves On Shoulders)」シリーズストラップは、肩パッド部分に二重のネオプレーン素材(ウェットスーツ素材)を使用していて、伸縮性があります。「そう言えば首に負担のかからないカメラストラップを何年か前に使っていたなあ……」と思い出して探してみたら、バッグ用として使えそうなものがあったので購入してみた、という感じです。

オプテックの「S.O.S. ストラップ」。肩パッド部分はネオプレーン素材(二重)で、伸縮性があります。肩に当たる側はネオプレーン素材が露出していて滑りにくく、表側はライクラ素材(伸縮性のあるスポーツウェア向け素材)です。国内正規代理店銀一での通販価格は4536円(税込)。

 ワタクシ的結論から言いますと、伸縮する肩パッドが秀逸で、「バッグの重さから来る肩の痛み」が大軽減されました♪ 柔らかめで滑りにくい肩パッドなので、肩がけにしても斜め掛けにしてもイイ感じ。ネオプレーン素材の柔らかさと伸縮性は、肩パッドを自然に肩~体に密着させてくれて、バッグの重みをしっかり分散してくれるという印象です。

 また、伸縮しつつバッグの重みを緩和してくれる感じがイイです。この伸縮性のおかげで、斜め掛けにしてやや長時間歩いていても「凝るような張るような痛さ」がずいぶん生じにくくなったと感じられます。歩いているときの「バッグの上下移動からくる肩への負担」が大幅に軽減されているもよう。とてもラク♪ ワタクシにとって、いちばん快適なショルダーストラップとなりました。

 ただ、一点疑問が残りました。それはショルダーストラップの長さ調節部分の作りです。一般的なストラップとは違い、このストラップの長さ調節部は、ストラップ端が縫製されていなくて、そのままピラピラとしているんですな。

左が「S.O.S. ストラップ」の端部分。カメラ用ストラップのように端が縫製されていないので、ピラピラしていて邪魔。使い方によっては外れるかも!? 右が一般的なストラップの端。縫製されているので、スッキリまとまっていますし、まず外れることはないでしょう。

 オプテックはカメラ用ストラップを多々作っているメーカーなので、この「S.O.S. ストラップ」もカメラ用ストラップ感覚で作っちゃったのかもしれません。カメラ用ストラップと同様に、端部分をループ内側に通すようにして使えばピラピラは気にならなくなるんですが、ワタクシの場合はバッグ用ストラップの長さをわりと頻繁に調整しますので、やはり気になる作りです。ので、そのうちこの端のピラピラを自分で縫ってしまおうと思います。

 以上、肩の疲れを軽減すべく試してきたバッグ用ストラップや肩パッド類合計7種類。ワタクシ的には最後の「S.O.S. ストラップ」がイチオシな感じですが、ほかのストラップも十分実用的だと思いますので、改めてチェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。