スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

スマホと使えるマンフロット製品いろいろ

スマホと使えるマンフロット製品いろいろ

 最近購入したマンフロットの「TwistGrip スマートフォンアダプター」(公式ページ)。アルミ製のスマートフォンホルダーなんですが、コレがなかなかイイ感じ。これまで使ったホルダーのなかではトップクラスの使い勝手だと感じました。ただしお値段が少々お高めで、メーカー価格は税別6400円。

マンフロットの「TwistGrip スマートフォンアダプター」。こんなふうに変形するアルミ製のスマートフォンホルダーです。伸ばした状態では長さ10.8×幅3cmで、ネジを含んだ厚さは1.8cm。質量は80g。
iPhone 7 Plusをセットした様子。幅8.5cmくらいまでのスマートフォンをセットできます。バネ式ではなく、端末を挟んだ状態で軽くホルダーを縮めるように押さえつつネジを締めて固定します。嵩張らずに携帯できて便利です。
上部にはアクセサリーシューがあり、底部には三脚ネジ穴があります。
ちなみに、樹脂製の「スマートフォン用三脚アダプター」(公式ページ)という製品もあります。こちらはバネ式で、底面と背面に三脚ネジ穴があります。簡易的なスタンド機能も。メーカー価格は税別1500円。

 アルミ製の「TwistGrip スマートフォンアダプター」と、樹脂製の「スマートフォン用三脚アダプター」では、見た目では大差がなさそうな感じですが、使い勝手が大きく異なります。樹脂製のほうは、バネ式なので端末の脱着が少々やりにくく、強度は実用レベルだと思いますが割れたり折れたりしそうな部分もあって若干の不安が残ったりします。アルミ製のほうは、強度も十分あり端末の脱着もスムーズに行えて、端末のホールド感もしっかりしていて好印象。「なるほど、値段の差が、ね」とか思わされました。

 ともあれ、こういったスマートフォンホルダーを使うと、スマートフォンの活用幅っていうかスマホでの撮影の自由度がグッと広がったりします。てなわけで以降、スマートフォンホルダーと組み合わせて使えるマンフロット製品をいくつかご紹介してみます。どれもけっこー愛用しているモノです。

ひとつあると便利なミニ三脚

 前出の「TwistGrip スマートフォンアダプター」は、スマートフォンを三脚に装着するためのホルダーです。もちろんどんな三脚(というか雲台)にも装着できるわけですが、スマホと組み合わせるなら軽快に使えるミニ三脚の類が実用的だと思います。たとえばマンフロットの「PIXI ミニ三脚」(公式ページ)。

マンフロットの「PIXI ミニ三脚」。脚を開いて設置すると、雲台までの高さは約13cmになります。1kgまでのカメラをセット可能。重さは約185g。赤いボタンを押している間は雲台が動きますが、カメラを縦位置に構えるほど可動領域は広くありません。
脚を畳むと長さ約18cmに。カラーバリエーションは4色あります。メーカー価格は税別3400円。

 当然ではありますが、こういう三脚を使うと使わないとでは、撮影結果がかなり違ってきます。ブレずに安定した構図で撮影できますし、記念写真なんかも余裕をもって撮れます。とりわけ動画の撮影結果は大きく異なり、画面が安定するだけで「スマホでもこんなにキレイに撮れるんだ!」と驚けたりします。この三脚、もちろんミラーレス一眼あたりまでの軽めのデジカメをセットすることもできます。

 この三脚の進化形といった雰囲気の製品もあります。マンフロットの「PIXI EVO 5段階調節ミニ三脚」(公式ページ)です。

マンフロットの「PIXI EVO 5段階調節ミニ三脚」。前出の「PIXI ミニ三脚」と比べると、高さ調節や雲台回転角度などがより高度化したモデルです。2.5kgまでのカメラをセット可能。重さは260gです。メーカー価格は税別5700円。
脚を畳むと長さ約23cmに。カラーバリエーションは3色。
雲台は90°程度倒すことができます。ので、カメラを縦位置・横位置にして撮影できます。
レバー操作により、脚の開き方を2段階に変えられます。これにより、雲台までの高さを約10.5cmと約16cmの2段階に切り換えられます。
それぞれの脚は5段階に伸ばすことができます。この機能を使うと、雲台までの高さが最高で約19.5cmになります。また、個々の脚の長さを調節すると、平らでない場所などにより安定的に設置できます。
前出の「PIXI ミニ三脚」とのサイズ比較。「PIXI EVO 5段階調節ミニ三脚」のほうが大きめ重めです。

 両者を比べると、「PIXI EVO 5段階調節ミニ三脚」は高さ調節ができたり縦・横位置撮影対応だったりして便利ではあります。ですが、ビミョーに大きめで、嵩張る感じもあります。写真と実物ではサイズ感も案外異なりますので、購入時はぜひ実機に触れてみてください。

超薄型の風変わり三脚

 携帯性を重視しつつスマートフォンホルダーと組み合わせるなら、超薄型の三脚というのもあります。モノとしてはマンフロットの「POCKET三脚L」(公式ページ)や「POCKET三脚S」(公式ページ)です。メーカー価格は「POCKET三脚L」が4600円、「POCKET三脚S」が3056円です。

マンフロットの超薄型三脚。左が「POCKET三脚L」で右が「POCKET三脚S」です。本来は、カメラの底部に「装着しっぱなし」にしておき、必要なときだけ脚を伸ばして使う、簡易タイプの三脚です。
こちらは「POCKET三脚L」。角度調節の自由度も大きめで便利。ミラーレス一眼をセットしてもちょうどいいサイズ感です。
「POCKET三脚S」は、角度調節の自由度はあまり高くありませんが、大きめのスマートフォンでも自立させられます。

 これらの三脚、一般的な三脚のように「ガッシリと脚が踏ん張る」というイメージではありません。「脚が開いて軽く支える」という感じで、簡易的な用途向け。確実な安定感をもって使うのには向きません。脚の部分はやや硬めの動きで開きますが、角度によっては自然に開いたり閉じたりしてしまうこともあります。

 とは言っても、スマートフォンをセットしたホルダーを装着して自立させる程度のことは十分できます。また、どちらも畳めば1cm以下の薄さになり、軽量でもありますので、携帯性は抜群。スマートフォンホルダーと組み合わせて使うのに向く三脚ですが、前出のミニ三脚などと比べると、端末向き調節の自由度がやや低いです。

ちょっと便利な撮影用LEDライト

 最後に、これもひとつあると便利な撮影用のLEDライトです。モノはマンフロットの「LUMI LEDライト 550 lux MUSE」(公式ページ)で、照度550luxの製品を使用中。なお、マンフロットからは明るさ違いで3タイプの「LUMI LEDライト」シリーズ(公式ページ)が発売されています。税別メーカー価格は、照度550luxのものが1万7000円、440luxのものが1万3000円、220luxのものが7500円です。

マンフロットの「LUMI LEDライト 550 lux MUSE」。小型ながら非常に明るい撮影用LEDライトで、4段階に調光できます。色温度は5600度固定。USB充電式で、連続で60分使用できます。脱着可能なボールヘッド(シュー取り付け用雲台)も付属しています。
前出の「TwistGrip スマートフォンアダプター」にセットし、照明しつつの撮影が可能です。手に持ち、光を好みの方向から被写体に当てて撮影するのにも使えます。
はめ込み式のフィルターホルダーと3枚のフィルターが付属しています。オレンジ色のフィルターを装着すると色温度が下がり、電球色相当にすることができます。フィルターは別売もされています。

 今時のスマートフォンには撮影用のLEDライトが内蔵されていたりしますが、こういった外付けの撮影用LEDを使うと、より柔軟に撮影できます。たとえば顔の正面やや下から照らせば、キャッチライト(目に入るハイライト;目がキラキラした感じになる)を入れつつ、顔や首のシワを目立たなくして撮ることができます。逆光の状態で使えば、画面全体を適切な明るさに整えて撮ったりもできます。壁やテーブルに光を当て、その反射で被写体を照らすバウンスを行うと、柔らかな雰囲気の照明で撮れます。

 外付けというと「使うのが難しそう」というイメージになるかもしれません。でも実際は簡単です。この撮影用LEDは光り続ける定常光のタイプですので、実際にどう照らしているのか確認しつつ使えるので、「こうすればこう写るんだな」ということがよくわかります。恐らく、撮影の瞬間のみ発光するスマホ内蔵LEDより、ずっと扱いやすいと思います。

 てな感じで、スマートフォンホルダーと組み合わせてイロイロとシステムアップできるグッズ各種。スマホでの撮影をさらに快適にしたり画質アップを狙えたりしますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。