スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

クルマでハンズフリー、なかなか便利なBluetoothの2製品♪

サンワサプライのヘッドセットとサンバイザー取付タイプ

クルマでハンズフリー、なかなか便利な2製品♪

 わりと継続的に探し続けているのが、クルマで使えるスマートフォン用ハンズフリー通話用製品。最近使ってみて「これはなかなか便利♪」と感じたものが2製品あります。どちらもサンワサプライの製品で、「Bluetoothヘッドセット 400-BTMH004BK」(公式ページ)と「Bluetoothハンズフリーカーキット MM-BTCAR1N」(公式ページ)です。

サンワサプライの「Bluetoothヘッドセット 400-BTMH004BK」。片耳イヤホンタイプのBluetoothヘッドセットで、通話ができるほか音楽などを聴くこともできます。シガーソケット用チャージャーで充電しますが、USBカーチャージャーとしても使えます。サンワダイレクト価格は税込3980円でした。
サンワサプライの「Bluetoothハンズフリーカーキット MM-BTCAR1N」。サンバイザーなどに取り付けられるBluetoothハンズフリーキットで、USB充電式なので配線は不要です。人感センサー搭載で、近くに人がいるときだけ動作。サンワダイレクト価格は税込7580円でしたが、Amazonなどでは5000円前後でも売られているようです。

 ハンズフリーに使えるヘッドセットとしては、たとえばPlantronics(プラントロニクス)の「Voyager 5200」(本連載バックナンバー)を使っています。が、コレは頻繁に通話するとき用という感じです。今回紹介する2製品は、クルマ運転中に着信があるかもしれないので、走行中にでも着信を受けられるように「一応用意しておく」という用途に向く、という捉え方で選びました。ヘッドセットを装着し続けるほどでもないけど、走行中でも着信は受けたい、みたいなライトユースなハンズフリー製品。

 使ってみた印象を大雑把に書いてしまいますと、まずイヤホンタイプの「Bluetoothヘッドセット 400-BTMH004BK」はとても便利で、コストパフォーマンスも高いという感じ。多くの人が満足できるような気がします。

 サンバイザー取り付けタイプの「Bluetoothハンズフリーカーキット MM-BTCAR1N」は、人感センサー搭載で節電&長時間使用可能で便利。ですが、人感センサーがあるがために少々不便な面もあります。個人的にはわりと快適に使えていますが、ユーザーによっては都合の悪い動作をすることがあると思います。

 ともあれ以降、これら2製品の機能や使用感をレポートしてみたいと思います。なお、ペアリングして使用しているスマートフォンはiPhone 7 Plusです。

こ~れは便利! 超手軽に使えて充電もできるヘッドセット

 まずは「Bluetoothヘッドセット 400-BTMH004BK」(公式ページ)から。片耳イヤホンタイプのBluetoothヘッドセットで、BluetoothプロファイルはHSP/HFP(ハンズフリー通話)とA2DP(オーディオ再生)に対応しています。

 片耳イヤホンのヘッドセット部は充電式で、USBカーチャージャーを兼ねたシガーソケット用の充電器にセットして充電します。使用時はチャージャーから片耳イヤホンを取り外して耳に挿し、通話や音楽聴取をします。USBカーチャージャーとしては、USBポート×2(出力2.1A+1A)として使えます。

外見はシンプルなUSBカーチャージャーといった感じ。2つのUSBポートがあるので、スマートフォンなどをUSB充電することができます。そこから分離するイヤホン部分は、通話したり音楽を聴いたりできるBluetoothヘッドセットとしても使えるという製品です。
こんな感じでクルマのシガーライターソケットにセット。全長は約97mmありますので、車種によっては出っ張りが少し気になるかもしれません。イヤホンはマグネットで吸着されており、脱着はスムーズ。不意に落ちるようなことも、まずありません。なお、チャージャーにセットするときは、端子を合わせるようにしないと充電されません(回しながらセットすると容易に端子を合わせられます)。
チャージャーはUSBカーチャージャーとしても機能します。給電用USBポートは2つあり、手前が出力2.1A(タブレットなど向け)、奥が出力1A(スマートフォン向け)です。

 実際の使用感ですが、イロイロとイイです。まず、シガーライターソケット部が「ヘッドセット置き場」となるので、ヘッドセット部の置き場所に困らなくなり、紛失も防止できます。同時に、USBカーチャージャー機能も備えているので、ワタクシの場合は「これまで使っていたUSBカーチャージャーとリプレイスしたらBluetoothヘッドセットも追加された」という感じで使い始められました。全体的に、シガーライターソケットに挿すだけで使い始められ、その後もソコに挿したままで手軽に運用できる、という感覚です。

 また、ヘッドセットとしての使い勝手も非常にイイ感じ。着信時はスマートフォンから着信音が鳴りますが、そうしたらヘッドセットを抜いて耳に挿せば通話できます。チャージャーからヘッドセットを抜く動作が、着信に応答するオフフックの操作になるというわけです。ヘッドセットをチャージャーに戻せば、終話となるオンフック動作。もちろん、ヘッドセットのボタンを押すことで、受話・終話の操作が可能ですので、ヘッドセットを耳に挿しっぱなしにしてもOKです。

 ちなみに、通話時の音声も良好。イヤホンタイプなので相手の声がよく聞こえますし、こちらの声も伝わりやすいようです。使っていて「声が聞き取りにくい」「声が伝わりにくい」ということも、とくにありません。

 それからコレ、音楽などを聴くのにもまずまず向きます。音質は平凡ですが、たとえばRadikoなどでストリーミングラジオ放送を聴くなら十分な音質だと思います。クルマのラジオで放送を聴いていて、クルマらか降りたら放送の続きをRadikoで楽しむ、という使い方もできます。

 ただし、連続通話・音楽再生時間は最大1.5時間。音楽やラジオ放送をずっとこのイヤホンで聞き続けるのには、バッテリー持続時間の面で現実的ではありません。イヤホンの充電にはチャージャーが必要で、チャージャーはシガーライターソケット専用なので、単体で持ち歩くと充電が非常に難しい「クルマで使うことが前提の製品」です。

 でもコレほんと便利♪ シガーライターソケット部が充電用USBポートになりつつ、Bluetoothヘッドセットの充電場所&置き場所となり、チャージャーからイヤホンを脱着すれば通話・終話になるなど、ナニカと手っ取り早いです。耳へ押し込むだけで使えるのも実用的。クルマで手軽にハンズフリー通話をしたいというなら、音楽まで聴けるという汎用性も含め、この製品をぜひチェックしてみてください。

これもイイね! 人感センサー搭載ハンズフリーカーキット

 それから「Bluetoothハンズフリーカーキット MM-BTCAR1N」(公式ページ)。USB充電式のハンズフリー通話キットで、通話可能時間は最大約28時間。Bluetoothでスマートフォンなどと接続でき、対応BluetoothプロファイルはHSP/HFP(ハンズフリー通話)で、音楽などは聴けません。

 サイズは幅118×奥行き62×厚さ9.9mmで質量は72g。小型軽量・強めのクリップ付きなので、サンバイザーへ安定的に取り付けることができます。人感センサーを搭載し、近くから人がいなくなって3分すると自動的にスリープ状態に移行して節電します。

薄型のBluetoothハンズフリーキットで、USB充電により最大約28時間の通話が可能です。表側に操作ボタンやスピーカーや人感センサーが集まっており、ボタン類は操作しやすい大きさです。白く丸い部分が人感センサーです。
付属のクリップを装着し、サンバイザーに取り付けるのが想定された使い方です。右は実際に装着した様子ですが、車種によっては別の位置に独自の方法で取り付けてもいいかもしれません。

 使用感としては、内蔵バッテリーで駆動するので充電時以外はワイヤレスとなり、スッキリと配置できるのがイイ感じです。また、ボタンが大きめなので、とっさの操作も行いやすく、まずまず使いやすいといった印象。

 音質はスピーカーサイズからあまり良くありませんが、相手の声は普通に聞こえます。ただ、状況によってはこちらの声が伝わりにくいようで、通話時には「少し声を張り気味にする」必要があるかもしれません。なお、着信音はこの製品本体のスピーカーから鳴ります。

 この機種の大きな特徴は、人感センサーを搭載している点。近くから人がいなくなると、3分後にスリープ状態に移行します。人が接近するなどしたら、スリープ状態から復帰。近くに人がいてある程度動いている状態なら、電源オンの状態が維持されます。

 この機種の待受時間は最大約1400時間(58日)で、通話可能時間は最大約28時間。最大約1400時間の待受時間があり、かつ、人感センサーによりスリープ状態へ自動移行するため、充電なしで待機できる時間は最大約2年にもなります。

 ただ、使う状況によっては、この人感センサーが不便さを招いたりも。たとえば高速道路を走行中など、ドライバーの動きが僅かしかない状態が続くと、わりとすぐにスリープ状態へ移行してしまう感じ。スリープ状態に移行すると、本機とスマートフォンのBluetooth接続も切れてしまいます。

 スリープ状態で着信があった場合、スマートフォン上で着信音が鳴るだけで、本体が自動的にスリープから復帰するようなこともありません。なので、わりと頻繁に着信があり、運転中に僅かしか動かないドライバーの場合、運転中に「ちょくちょくスリープに移行して不便」という印象になるかもしれません。

 ちなみにワタクシの場合、多くない着信を受けるために本機を使っているので、このスリープ状態への移行はそーんなに問題とは感じられません。というのは、本機がスリープ状態のときに着信があり、スマートフォンから着信音が鳴っても、本機近くに手をかざすなどすれば約5秒で本機とスマートフォンがBluetoothで再接続。直後に本機から着信音が鳴りますので、その後に本機のボタンを押せばハンズフリー通話ができます。いつもより5秒間くらい長く相手を待たせてしまうわけですが、まあ大した問題とはなりません。

 ただ、人感センサーをオフにできたり、スリープまでの時間を選べたら、より汎用的だと思います。本機には十分長い待ち受け時間と通話時間があり、その点はとても実用的ですので、「節電はともかく、たった3分でスリープしないようにしてほしい」と思う方は少なくないでしょう。

 もうひとつ、ワタクシ的には付属のクリップの形状がちょっと残念でした。ワタクシのクルマだと、サンバイザーに装着したときにサンバイザーが完全に閉じず、少々浮いてしまいました。

クリップの端が少し大きく出っぱっています。ので、車種により装着時にサンバイザーが少し浮いてしまうかもしれません。この後に、ペンチで曲げて対処しました。

 でもこのキット、小型で薄く、軽量でもあるので、たとえば面ファスナーなどで取り付け場所を変えるなどできたりします。場合によっては付属クリップで服の胸元に装着して使えたりもしますので、いろいろと汎用の余地はあると思います。若干クセがあるBluetoothハンズフリーキットですが、使い方的に「ハマれば」けっこー便利に使えたりしますので、興味のある方はチェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。