みんなのケータイ

上海の小米之家を訪問

 中国の新興メーカーとして何かと話題のXiaomi(シャオミ)。2016年2月にはバルセロナで開催されたMWC2016に合わせ、久しぶりのフラッグシップモデル「Mi5」を発表。発表会は郊外で行われたため筆者は参加するのは難しく、またMWC2016の会場で展示があったもののショーケースの中に入っており実機に触れることもできず。しかし、3月の発売後は中国各都市にあるXiaomiのサポートセンター&実店舗「小米之家」で実機を展示。展示会取材で訪れた上海で筆者もようやくMi5に触れることができた。

Xiaomi Mi5。デザインはかなりGalaxyっぽくなってしまった

 これまでのXiaomiの端末は高スペック、低価格を売りにしていたものの、本体の仕上げは価格相応というか、大手メーカーのフラッグシップモデルと比べるとやはり質が落ちる印象だった。Mi5の前モデル、「Mi4」も重量は149gとやや重く、どことなく野暮ったさも感じられたものだ。しかし、Mi5は129gと軽くなり、背面の左右をカットした形状で持ちやすさを増している。とはいえ、このデザインはGalaxy S7シリーズそのまま。指紋センサーにもなるホームボタンも含め、デザインのGalaxy化が進んでしまっている印象は否めない。

 さて、XiaomiはAndroidを改変した独自OS「MIUI」を採用している。元々XiaomiはこのMIUIを大手メーカーのスマートフォン向けに出していた企業であり、マニア層から大きな支持を受けてきた。Xiaomiのスマートフォンはスペックや価格ばかりが注目されているが、Android OSの高速化や使い勝手を高めたMIUIの評判も高い。

Windows 10 Mobileを焼いたMi4。結構快適に動く

 ところが、Xiaomiは2015年冬にMi4向けのWindows 10 MobileのROMの配布を開始。中国のMicrosoftのサイトからダウンロード可能であり、Microsoftも認めた正規なものだ。配布されるOSは正規版ではなく開発者向けのため“お試し”という位置づけだが、MIUIを推してきたXiaomiが競合とも言えるWindowsを正式に採用した動きは大きな話題になった。その後Xiaomiは同社のタブレット「MiPad」のWindows搭載版も正式に発売している。

 そして新製品のMi5にも、Windows 10 Mobile版が後から登場すると噂されている。Mi5のスペックはSnapdragon 820、3GBまたは4GBのRAM、USB Type-C採用。このスペックを見ると、Continiuumに対応できる。最低スペックの価格は1999元、約3万5000円だ。この値段でContiniuum対応端末が手に入るとなると、Windows 10 Mobile市場にもXiaomiが価格破壊を巻き起こすかもしれない。Windows 10 Mobileユーザーを増やすためにも、ぜひ発売してほしいものだ。