みんなのケータイ
意外と知られていないブラウザーアプリのデータ圧縮機能
【AQUOS PHONE SERIE SHL22】
湯野康隆
(2014/10/15 06:00)
携帯電話会社各社は、音声定額サービスとあわせてパケット通信料を従量制に変更。MVNO各社も同様に、従量制のパケット通信プランによりサービスを提供している。以前の上限7GBの準定額制の時代からすると、2~3GBあたりをボリュームゾーンとして、各自が自分にあったプランを選択する必要が出てきている。こうなると、いかにして自分が契約しているプランの範囲内に毎月の通信容量を収めるか、というのもユーザーとしては大事な視点となってくる。
そんな状況に際して、かなり効果的だが、意外に知られていないのが「Chrome」や「Opera」などのWebブラウザーアプリのデータ圧縮機能である。
仕組みとしては、ブラウザーでアクセスしたサイトの画像などを途中のサーバー上で圧縮し、軽くした状態で端末側に転送して表示させるというものだ。そもそも、こうした機能は、2Gしかないような新興国市場向けに作られたもので、通信するデータ容量を小さくすることで快適にサイトにアクセスできるというメリットが生まれる。ただ、日本のように高速なWi-FiやLTE環境が整備された状況下においては、サーバー上での処理が発生すると、その分だけレスポンスが落ちることになるため、上限7GBと余裕がある時代には、さほど魅力的には映らなかった。
それでも、毎月1GBや2GBといった容量の制約の中で暮らすとなると、相応の工夫が必要になってくる。そこで、こうしたデータ圧縮機能を使うとどうなるか、という話である。
例えば、Chromeの場合、筆者がこの1カ月で試した数値としては、513MB→368MBと約28%節約したという結果が出た。単純計算ではあるが、約3割の節約が可能ということであれば、普通に使っていて毎月3GB通信しているユーザーであれば、2GBのプランに変更しても大丈夫ということになる。
もっとも、SSL通信の場合は圧縮の対象外だったり、他のアプリを使用している際には圧縮が効かなかったり、例外は多々あるのだが、従量制移行に際し、知っておいて損はない機能と言えるだろう。