みんなのケータイ

 前回書かせていただいたように、現地の事業者「SMART」のSIMと調達、IP電話最安の「ブラステル」に登録し、Nexus 5を持って、海外に行って来ました。向かった先はの首都マニラです。

 インターネットの接続は、対応SIMであるにもかかわらずなぜかLTEにさっぱり繋がらず、HSPAで繋がっていました。後でインターネットでいろいろ調べてみたところLTEに接続を固定にできればLTE接続できたそうなのですが、あいにくと我らがNexus 5には、そのようなモードはありません(LTE「優先」モードならあるのですが。普段、日本国内で使われているデフォルトのモードがそれです)。SIMフリーで、対応周波数も多く、どこの国に行っても快適にネット接続できそうに思えるNexus 5ですが、意外な弱点もあるのだということを今回認識した次第です。

 ちなみに、現地で速度を計測してみたところ、だいたいいつも下り5Mbps前後、上りが0.38Mbps程度とHSPA接続としてはまずまずの接続速度で接続できており、そう悪い数字ではなかったことも申し添えておきます。

フィリピン現地の事業者SMARTにLTEインターネット接続で契約。が、実際にはHSPA+接続までしかつながらなかった……
現地での接続はHSPAで平均下り5Mbps、上り0.38Mbps程度。LTEでないのは残念ですが、まずまずの値かと

 そして、050電話のブラステルもフル活用しました。電話をかけるのにIP電話電話を利用すれば、日本国内にいるのと同じ料金で済むため、日本国内の固定電話へは3分8.64円、携帯電話へは30秒5.94円で済んでくれたわけです(いずれも税込)。日本にいるときと同じように買い物の途中などで家人に何度も電話してしてしまいました。

 さすがに、日本国外からの接続であるということもあって、通話の遅延は普通の国際電話程度にあり、通話時に多少タイムラグを感じましたが、ま、許容範囲です。ちなみに、0120で始まるフリーダイヤルにもかかります。

 ただ、こちらからかけるときはいいのですが、問題は電話がかかってくるときにありました。今回は、通話相手にはブラステルの050番号の方を教えずに、普段使っている090で始まる普通の携帯電話の番号にかけてもらい、着信転送サービスを使って050に転送するようにしました。この方法だと、ローミングの高い電話料金を払わずに、国内の電話料金で電話が受けられるよい方法なのですが、今回多少弱点も見つけてしまいました。

着信転送を使った着信の様子。かかってきた電話がすべて番号非通知になってしまう。これは残念

 まず、着信が常に「非通知」になってしまうこと。受け取るこちら側は、かけてきた相手が誰だか、電話を受けるまでまったくわかりません。

 もう一つ、移動中など電波の状態が悪いときは、電話がかかってこないのですが、かけている相手にはいつもと同じ呼び出し音がかかっているのだそうです。国内の電話であれば「電波の届かないところにいるか、電源が入っていないためかかりません」とアナウンスが聞こえるわけですが、それが普通の「プルルルルル」という呼び出し音になってしまうようです。

 呼び出した側も相手の電波状態が悪いことがわからず、受けた方も受け逃したことがわからないという非常によろしくない状態になってしまうわけです。この点は、ローミング代わりに050電話を使う弱点と言えるでしょう。

 ちなみに同じ050電話でも050 plusやIP-Phone SMARTでは、このような時は、不在着信があった旨をメールで通知できるようになっているようです。ブラステルは留守電も不在着信メールもないので、その点はちょっと残念に思います。

 我が家の場合は、相手に電話がかからなかった場合はLINEにメッセージを残しておくようになってしまいました。LINEであれば、相手が電波の届かないところにいても、後で電波の届くところに来たところでメッセージが入ります。

 なお、LINEと言えば通話機能があるのでこちらも使ってみたのですが、こちらもよく使うことができました。かけるだけならLINE通話やLINE電話を使うというのもアリかもしれません。