みんなのケータイ

アップル純正のマップアプリの画面

 iOSに搭載されているアップル純正の「マップ」アプリ、2012年9月19日のiOS 6登場直後は不具合と言われるほど完成度が低かったが、2013年3月11日ごろに改善され、実用性が一気に向上した。「パチンコガンダム駅」に代表される誤データは修正され、鉄道路線もわかりやすく描写されるようになり、そのほかのランドマークも多数収録されている。基本的な利用に困らないレベルの地図アプリになったと言えるだろう。

 純正マップが改善した一方で、iOS版の「Googleマップ」アプリの使い勝手も向上していたりする。Googleマップのアプリ自体はあまり変わっていないのだが、その他のアプリがGoogleマップとの連携が強化されつつあるのだ。

 たとえば「食べログ」の公式アプリにアップデートがかかり、連携する地図について、アップルのマップとGoogleマップのどちらにするかを選べるようになった。アプリ内で表示される地図とワンタップで起動できる外部地図アプリの両方を切り替えられるようになっている。

Googleマップアプリの画面
食べログアプリではGoogleマップを利用するかどうかを設定できる

 このほかのGoogle製アプリからも、Googleマップを起動できる。アップルのマップからも、経路検索をするときの連携アプリにGoogleマップを選択可能だ。筆者が愛用しているカレンダーアプリ「Staccal」も、スケジュール内の場所の検索に、純正のマップアプリだけでなく、Googleマップアプリも選べるようになっている。

 こうしたサードパーティ製アプリによるGoogleマップ連携機能は、そのアプリの開発者が組み込まなくてはいけないので、対応はアプリによってまちまちだ。しかしもともとGoogleマップが広く使われていたこともあって、Googleマップとの連携機能を実装するアプリは多い。

アップル純正のマップは経路検索にほかのアプリを利用するのがちょっと不便

 iOS 6へのアップデート直後は、地図機能の劣化に悩まされることが多かった。しかし、この半年でiOS 6の地図機能は大幅に改善されていて、多くの面でiOS 5以前よりも使いやすくなったと思う。アップル純正のマップの完成度が高まったこと、Googleマップアプリをアプリ間連携しやすくなったこと、この両方の面からの改善が、iOSの地図機能全体を使いやすくしてくれている。

 ただ、個人的には、アプリの使い分けが必要なのはちょっと残念かな、とも感じる。たとえば純正の「メール」アプリには、本文中の住所を自動抽出し、地図へのリンクに変換する機能があるが、このリンク先は、アップル純正のマップ以外を選べない。しかしアップル純正のマップだと、鉄道路線の検索ができず、結局Googleマップなどに頼ることになる。このあたりが使いやすくなるには、iOS自身の大きなアップデートが必要になりそうだ。地図は、スマートフォンにとって重要な機能だから、引き続き改善が続いていくことを期待したい。