レビュー
自腹で買った「iPhone XS/XS Max」「Apple Watch」本音でインプレッション
2018年9月22日 06:00
「iPhone XS」「iPhone XS Max」が発売された。今回筆者は、両機種とあわせ、Apple Watch Series 4を購入した。発売されたばかりで、まだ短い時間しか触れていないが、気になるポイントをいくつかピックアップして解説していく。
iPhone XSのサイズ感
まずはサイズ感から見てみよう。
「iPhone XS」は昨年のiPhone Xと同じサイズだが、iPhone XS Maxは今年初登場のサイズとなる。いずれもiPhoneシリーズとしてはやや大きめで、このサイズ感は日常的に手にするスマートフォンにとってもっとも重要なチェックポイントとなる。
機種 | 大きさ | 重さ |
iPhone XS Max | 157.5×77.4×7.7mm | 208g |
iPhone 8 Plus | 158.4×78.1×7.5mm | 202g |
iPhone 7 Plus | 158.2×77.9×7.3mm | 188g |
iPhone XS | 143.6×70.9×7.7mm | 177g |
iPhone X | 143.6×70.9×7.7mm | 174g |
iPhone 8 | 138.4×67.3×7.3mm | 148g |
iPhone 7 | 138.3×67.1×7.1mm | 138g |
iPhone SE | 123.8×58.6×7.6mm | 113g |
5.8インチディスプレイを搭載する「iPhone X」「iPhone XS」の幅は70.9mm、厚みは7.7mm。
一方、4.7インチモデルのiPhone 7は幅67.1mm、厚み7.1mm。握ったときの感触は近いものがあるが、幅で5%、厚みで10%の差は小さくない。
そして何より、重量で比較するとiPhone 7の138gに対してiPhone XSは177gと、かなり重たくなっている。たとえばiPhone Xに慣れた筆者がひさしぶりにiPhone 7を手にすると、「すごく軽くてすごく薄い」と感じてしまう。
ちなみに「iPhone X」と「iPhone XS」を比べると、スペック上のサイズはまったく同じで、重さも174→177gへの微増。体感できないような差だ。サイズはまったく同じだが、カメラ位置が若干変わったようで、ジャケットケースによってはiPhone X/XSで使い回しできないこともある。
iPhone XS Max、iPhone 7 Plusなどと同じ
6.5インチディスプレイを搭載するiPhone XS Maxの幅は77.4mm、厚みは7.7mm。
5.5インチモデル、たとえばiPhone 7 Plusの幅77.9mm、厚み7.3mmで、握ったときの感触はかなり近い。よほど慣れていないと体感できないくらいの差しかない。
しかし「iPhone XS Max」の重さは208g。過去最重量だったiPhone 8 Plus(5.5インチの中でも背面ガラスのiPhone 8 Plusが一番重くて分厚い)の202gを超えてきた。
金属筐体モデルのiPhone 7 Plus(188g)やそれ以前のモデルに比べると、さらに重量差がある。
iPhone XS Max、ディスプレイが与えるインパクト大
iPhone XS/XS Maxは、アスペクト比が19.5:9という細長いディスプレイだ。
かつてのiPhoneでたとえれば、iPhone XSは4.7インチモデルの、iPhone XS Maxは5.5インチモデルを縦に伸ばし、本体の上~下まで、全てがディスプレイ、といった感じだ。
サイズ | 解像度 | 総ピクセル数 | 密度 | 縦横 | 面積 | |
iPhone XS Max | 6.5インチ | 2688×1242ピクセル | 約334万 | 458ppi | 約149×69mm | 約10250平方mm |
iPhone XR | 6.1インチ | 1792×828ピクセル | 約148万 | 326ppi | 約140×65mm | 約9020平方mm |
iPhone X/XS | 5.8インチ | 2436×1125ピクセル | 約274万 | 458ppi | 約135×62mm | 約8400平方mm |
iPhone 6 Plusほか | 5.5インチ | 1920×1080ピクセル | 約207万 | 401ppi | 約122×68mm | 約8340平方mm |
iPhone 6/6s/7/8 | 4.7インチ | 1334×750ピクセル | 約100万 | 326ppi | 約104×59mm | 約6090平方mm |
iPhone 5/5s/5c/SE | 4インチ | 1136×640ピクセル | 約73万 | 326ppi | 約89×50mm | 約4410平方mm |
両機種ともに四隅が本体に合わせて丸くなっており、上部にはFace IDを内蔵するノッチがある。ノッチ部以外は狭額縁仕様で、本体前面が全面にわたってディスプレイ、という印象を受ける。
とくにディスプレイサイズ自体が大きなiPhone XS Maxは圧巻だ。
ディスプレイを表示させた状態で手に取ると、「iPhoneを手に持っている」というより、「アプリを手に持っている」というような不思議な感覚になってくる。
Androidスマートフォンではすでに実現されており、もっと狭額縁な端末もあるが、従来型のiPhoneしか触ったことのない人にとって、この感覚は新鮮なはず。
ホームボタンの代わりに
iPhone X/XS/XS Max/XRは、ホームボタンがない。そしてホームボタンがあった場所もディスプレイだ。
ホームボタンの代わりに、画面下にある横長のバーをスワイプして操作する。この操作は意外とすぐに慣れられるはずだ。
そしてこのバー、表示が小さいだけでなく、各アプリの上にオーバーレイ表示されるので、ソフトウェアキーの表示領域がリボン状に表示されるAndroidスマホより、「全画面」という感覚を強めてくれる。
片手操作は難しい
ただ、片手での操作を考えると、iPhone X以降は、いずれも大きすぎて使いにくい印象だ。
いちばん小さなiPhone X/XSでも、ディスプレイの縦の長さは約135mm。4.7インチモデル(約104mm)。よりも30mmほど長い。大ざっぱに言えば上下に15mmずつ伸びた形で、とくに画面上部は片手操作ではタップしにくい。
iPhoneの場合、画面上部に「戻る」などの重要なUIがくることが多く、通知やコントロールセンター表示も上部からのスワイプ操作なので、とにかく画面上部に触れる機会が多い。ディスプレイの大型化で、そうした操作が難しくなった。これはiPhone Xシリーズの深刻な欠点だ。
最も画面の大きなiPhone XS Maxの場合、「左右からしっかり挟むように掴んで親指タップする」ということがそもそも難しい。もちろん手の大きさにもよるが、身長175cmの筆者の手でも、片手操作となると、本体をほかの指に載せるような格好となり、やや不安定になり、ちょっとした拍子に落としてしまいそうになる。片手操作する人はスマホリングなどが必須だろうし、それでも片手で画面上部のタップは厳しいという印象を受ける。
文字の拡大表示はXS Maxのみ
「ディスプレイが大きいと表示が見やすいのね」と思われるかもしれないが、そうとも言い切れない。iPhoneの場合、ディスプレイサイズが変わっても文字やUIの表示は基本的に変わらない。
4.7インチモデルと5.5インチモデルには、表示を拡大する拡大表示モードが搭載されていた。しかしこの拡大表示モード、6.5インチのiPhone XS Maxは搭載しているのだが、5.8インチのiPhone X/XSは搭載していない。
文字サイズを拡大する機能はあるが、これはアプリが対応していないとダメで、サードパーティ製アプリは対応していないことが多い。いま、4.7インチ/5.5インチで拡大表示モードを使っている人は、拡大表示非対応の5.8インチのiPhone X/XSだと文字が小さくて見にくくなる可能性があるので、買い換えの際は注意が必要だ。
なお、iPhone XS Maxは完全に新しい解像度なので、サードパーティアプリの中には、iPhone X/XSの表示をそのまま拡大しただけになることもある。
たとえば毎度対応が早めな「Twitter」は、iPhone X/XSに比べて1行の文字数も表示できるタイムラインの量も増えているが、毎度対応がやや遅いFacebookアプリは、iPhone X/XSの表示がそのまま拡大しただけの形式となっている。といってもいまは発売直後、開発者だってiPhone XS Maxをようやく手にした段階なので、これからの対応をゆっくり待ちたいところだ。
CPU強化は微妙、しかし処理能力全体は向上
iPhone XS/XS Max/XRはプロセッサーとして「A12 Bionic」を搭載している。
プロセッサ | メモリ | Geekbench 4によるスコア | |
iPhone XR | A12 | 未計測 | 未計測 |
iPhone XS Max | A12 | 4GB | 4846 |
iPhone XS | A12 | 4GB | 4843 |
iPhone X | A11+M11 | 3GB | 4206 |
iPhone 8 | A11+M11 | 2GB | 4142 |
iPhone 7 | A10+M10 | 2GB | 3330 |
iPhone SE | A9+M9 | 2GB | 2386 |
iPhone 6s | A9+M9 | 2GB | 2415 |
iPhone 6 | A8+M8 | 1GB | 1489 |
iPhone 5s | A7+M7 | 1GB | 1239 |
A12 Bionicは、CPUベースでA11 Bionicと比較して「最大15%高速」と謳われている。ベンチマークアプリ「Geekbench 4」で計測したところ、きっかり約15%、スコアが向上していた。15%の向上は過去モデルの進化の中でも最低クラスで、CPUパワーは「あまり向上していない」と言っても良いだろう。
一方、GPUはベンチマークで計測できていないが、「最大50%高速」と謳われている。数値で見ると結構な高速化だが、iPhone Xシリーズはディスプレイ解像度が高い。グラフィックパフォーマンスの向上は順当なところだろう。
新たに「Neural Engine」という処理系が追加されており、機械学習のフレームワークであるCore MLを動かしたとき、A11 Bionic比で「最大9倍高速」とうたわれている。9倍、800%高速というわけであり、これはケタ違いに大きな進化だ。
機械学習の処理性能向上の効果は、カメラの映像処理などに発揮されているようだ。しかしこのNeural Engine、しばらくはカメラ以外ではそれほど重要ではないとも考えられる。
将来的にはNeural Engine前提のアプリが多数登場し、A12以降向けの機能が増えると思うが、「Neural Engineがないと不便」と感じるようになるまでは、まだ時間がかかるだろう。
正式には公表されていないメモリ量だが、Geekbench 4によると、iPhone XS/XS Maxはともに4GBのメモリを搭載しているという。従来のiPhoneだと3GBが最大だったとされる。地味ながらも小さくない進化だ。
12.9インチと10.5インチのiPad Proも4GBを搭載しているとのことだが、そちらはプロ向け映像アプリやマルチタスクが重要でメモリの必要性が高い。
iPhoneではマルチタスクに限界があり、そこまでメモリが必要ないかもしれないが、カメラ周りの処理や、A12 Bionic関連の処理で活躍するのかも知れない。
場面次第で大きく改善したカメラ機能
iPhone XS/XS Maxはいずれもデュアルカメラを搭載している。基本スペックはiPhone XやiPhone 8 Plusと同じだが、ポートレートモードにおける背景ボケ効果が格段に向上している。被写界深度も撮影後に調整でき、調整幅も広いなど高機能だ。
ただ、ポートレートモード以外、デュアルカメラの恩恵は、正直に言ってよくわからない。
そもそもポートレートモード自体、あまり利用頻度は高くない、という人も少なくないだろう。人物撮影に特化したモードで、画角も狭くなり、被写体から少し離れないと使えないため、卓上にある被写体を気軽に撮るような、たとえば“飯テロ”写真にはあまり向いていない。
もちろん、その名の通り人物を撮れば、とてもキレイに写る。人物を撮る機会が多ければいいのだが、そうでない人には恩恵が少ない。
なおA12 BionicプロセッサのおかげでシングルカメラのiPhone XRでもポートレートモードが利用可能になっているので、ポートレートモード=デュアルカメラのメリットとも言い切れないところがある。
光学2倍ズームが使えるというのもデュアルカメラのメリットだ。しかし屋内などやや暗い場所だと広角レンズのデジタルズームに自動で切り替わる仕様となっている。そちらの方が美しく写るのだから仕方ないが、デュアルカメラのメリットがここでも最大限に発揮されていない印象だ。
明暗の差が激しい場所での画質は改善
デュアルカメラと関係なさそうなところでは、やや暗く、明暗のコントラストが大きな場所での画質が向上している。試しにiPhone XSとiPhone Xを使って屋内を通常モードで撮り比べてみたところ、かなり画質が改善していた。
スペックを見ると、画素数12MPとレンズF値1.8は変わっていないが、「より深く、より大きなピクセルを採用しました」と謳われているので、新しいiPhoneではセンサーサイズが大きくなったようだ。そのためか、やや暗く、明暗の差が大きな屋内での撮影時、白飛びを防ぎつつ、全体のトーンやディティールが体感できるレベルでしっかりと描写されるようになっている。
ちゃんと照明を当てて撮ったときは、iPhone XS/Xで大きな違いは見られなかった。iPhone XSは、iPhone Xで若干残念に写るようなシチュエーションに強くなったようだ。
正直に言えば、この進化がなにに起因するのか、筆者にはわかっていない。A12 Bionicの機械学習能力を使った補正処理なのかとは思うが、だとするとどんな場面に強い/弱いのか気になるところ。今回のファーストインプレッションではそのあたりはまだつかめていない。
【お詫びと訂正 2018/9/25 11:47】
記事初出時、iPhone XS/XS Maxのカメラセンサーサイズについて、iPhone Xから変化していないとしておりましたが、アップル社の製品情報に基づき、記述を修正いたしました。お詫びいたします。
Face IDなどはiPhone X相当
iPhone XSおよびiPhone XS Maxの、そのほかの仕様はだいたいiPhone Xと同じだ。
Touch ID内蔵ホームボタンの代わりに顔認証機能のFace IDを搭載し、ロック解除は顔認証を使う。認識範囲が広く、精度も速度も高いので、実用性は高い。筆者はiPhone Xで1年間、使っているが、慣れればTouch IDより良いな、と感じる。
非接触充電のQiに対応しているが、これについては筆者はあまり使っていない。というのもLightningケーブルやドックでもあまり不便を感じないからだ。
大きくなったiPhone
2018年秋のiPhone、iPhone XS/XS Max/XRの3モデルは、いずれも19.5:9の細長比率で5.8インチ、6.5インチ、6.1インチと、かなり大きなモデルだ。
旧モデルとしてはiPhone 8/8 PlusとiPhone 7/7 Plusがやや安価なモデルとしてラインナップに残されている。
また、iPhone SE/6s/6s Plusは、実店舗のアップルストアでは在庫限りの販売が続くようだ。となると、いつまで買えるかわからない。筆者が9月21日にApple 表参道で確認したところ、32GBのiPhone SEは売り切れとのことだった。
「片手で使いやすいiPhoneが良い」という人にとって、今回の新しいiPhoneのラインアップのうち、どれを選ぶかは難しいところだろう。まずは店頭などで実機を確認することをオススメする。そこでiPhone XS/XS Maxのサイズがどうしても馴染まない場合、馴染まない場合、4.7インチディスプレイの旧モデルを選んだり、いま使っているiPhoneをもうしばらく使い続けてはいかがだろうか。
一方、もともと両手操作で5.5インチのiPhoneに不便を感じていない人は、iPhone XS/XS Maxのどちらでも乗り換えやすい。とくにiPhone XS Maxの画面の大きさは、両手で使う分にはかなり便利だ。さすがにiPhone 8 Plusから買い換えるのは、1年しか経っていないため微妙なタイミングだが、iPhone 6s Plusあたりからの買い換えならオススメしたい。
お値段もビッグに
2018年秋のiPhoneは、価格も全体的に高くなった。
iPhone XSは、64GBモデルでも10万円超え。もはや2年おきに買い換えるデバイスの価格ではないのでは、と思えてくる。筆者は仕事で使うから買っているが、それでもかなりツラい価格だ。
価格にこだわりつつ新品のiPhoneが必要な人は、旧モデルのiPhone 7(防水などスキが少ない仕上がり)か、最新モデルのうちiPhone XR(シングルカメラなのにできることの差が少ない)あたりが良さそうだ。
機種(※いずれもSIMフリー版の価格、税抜) | 32GB | 64GB | 128GB | 256GB | 512GB |
iPhone XS Max | ― | 124800円 | ― | 141800円 | 164800円 |
iPhone XS | ― | 112800円 | ― | 129800円 | 152800円 |
iPhone XR | ― | 84800円 | 90800円 | 101800円 | ― |
iPhone 8 Plus | ― | 78800円 | ― | 95800円 | ― |
iPhone 8 | ― | 67800円 | ― | 84800円 | ― |
iPhone 7 Plus | 64800円 | ― | 75800円 | ― | ― |
iPhone 7 | 50800円 | ― | 61800円 | ― | ― |
iPhone 6s Plus | 50800円 | ― | 61800円 | ― | ― |
iPhone 6s | 39800円 | ― | 50800円 | ― | ― |
iPhone SE | 39800円 | ― | 50800円 | ― | ― |
iPhoneは長く使えることが特徴でもある。最新のiOS 12は2013年発売のiPhone 5sまでサポートしていて、iPhone 6sあたりなら十分な性能だと思う。つまり4年前のiPhoneでも、それなりに使っていける。
そうやって長く使い、たとえば4年おきに14万円のスマホを買うなら、“2年おきに7万円のスマホを買う”のとだいたい同じと言えるかもしれない。
大手キャリアでiPhone 7を買った人は、そろそろ2年目で割引も終了し、本来ならば買い換えのタイミングだ。しかしそうした人でも、iPhone XS/XS Maxにコストに見合った魅力を感じないならば、あえてムリに買い換えず、端末割引のないauの「ピタットプラン」やソフトバンクの「ギガモンスター+」などを活用するか、あるいはMNPして格安SIMに移行してしまうのはどうだろうか。
ちなみにアップルでは保証期間外でも有償でバッテリー交換してくれる。このサービスは、2019年以降、たとえばiPhone 6の場合は3200円のところ、5400円になるなど、値上がりする予定だ。「バッテリーがヘタってきたけどまだまだ使い続けたいな」という人は、今のうちにバッテリー交換サービスを利用しておこう。
Apple Watch Series 4は買うべき
今回、iPhone XS/XS MaxとともにApple Watchの新モデル「Apple Watch Series 4」が発売された。
サイズがやや大きくなり、従来は38mmと42mmの2モデルだったが、Series 4では40mmと44mmの2モデルとなった。筐体サイズの大型化とともに狭額縁化し、ディスプレイが大きくなっている。
今回筆者は40mmのApple Watch Series 4を購入した。
筆者は初代からApple Watchを使い続けているが、今回の強化は大きいと感じた。ディスプレイが目に見えて大きくなり、見やすさも操作しやすさも確実に向上しているのだ。
本体のサイズ感はほとんど変わらないと感じるが、実は薄くなっている。これらは大きな進化なので、今回は、Apple Watchの新規購入、買い換え、どちらにもベストなタイミングだ。
Apple Watchは、iPhoneユーザーの生活を変える可能性を持ったデバイスだ。あくまで筆者個人の考えだが、たとえばiPhone 7からiPhone XSに買い換えるより、iPhone 7のままApple Watchを買い足した方が、ユーザー体験に与えるインパクトは大きいのでは、とすら思う。
Apple Watchを使いこなすと、時刻確認はもちろん、通知確認やちょっとした調べ物でもiPhoneを取り出す機会が激減する。「iPhoneを取りだして画面を点灯させる」という時間や手間を減らせる。これは、iPhoneの落下や置き忘れといったリスクを減らすことにもなる。スマートフォン単体では、こうしたユーザー体験の改革は起こせない。
「時刻はiPhoneで確認するから腕時計なんて要らないよ」と思ってる人も、Apple Watchを買うことを検討した方が良い。逆に言えば、「時刻確認ごときでiPhoneを取り出すのは無駄すぎる」からだ。
もちろん、すべてのiPhoneユーザーがApple Watchを使いこなせるとは限らない。まず「××の腕時計以外は腕に巻きたくない」というような強いこだわりがある人は適していないだろう。あなたが愛するその時計の魅力に代わることはできない。
毎日Apple Watchを充電することができない人も厳しそうだ。
しかしそうした明確な「Apple Watchがだめな理由」が特にないのであれば、Apple Watchを試してみて欲しい。今年はiPhoneの買い換えよりもApple Watch Series 4購入を検討してみてはいかがだろうか。