レビュー

iPhone XS/XS Max/XR、歴代モデルとディスプレイ比較

 Appleから発表された「iPhone XS」「iPhone XS Max」「iPhone XR」。ディスプレイサイズや仕様を、歴代モデルと比較する。

iPhone XS
iPhone XR
ディスプレイサイズは、iPhone X登場以前は5種類しかなかった。そこにX/XSとXS Max、XRの3種類が、この2年の間で一気に追加されている

 今回発表されたiPhone XS MaxとiPhone XRは、これまでのiPhoneにはないディスプレイサイズ・解像度を採用している。これはどのようなディスプレイなのか。ここでは過去のiPhoneを振り返りつつ、それぞれのディスプレイがどういったものなのかを解説したい。なお表中の数字は公表されているディスプレイ対角インチ数と解像度から計算しているもので、細かい誤差があることをご了承いただきたい。

サイズ(対角)解像度ピクセル密度サイズ(縦×横)
iPhone XS Max6.5インチ2688×1242ピクセル458ppi149×69mm
iPhone XR6.1インチ1792×828ピクセル326ppi140×65mm
iPhone X/XS5.8インチ2436×1125ピクセル458ppi135×62mm
iPhone 6 Plusほか5.5インチ1920×1080ピクセル401ppi122×68mm
iPhone 6/6s/7/84.7インチ1334×750ピクセル326ppi104×59mm
iPhone 5/5s/5c/SE4インチ1136×640ピクセル326ppi89×50mm
iPhone 4/4S3.5インチ960×640ピクセル326ppi75×50mm
iPhone/3G/3GS3.5インチ480×320ピクセル163ppi75×50mm

 iPhoneのディスプレイは大きさや解像度などで前モデルを踏襲することが多く、たとえば3.5インチ、4インチの時代は、横幅の実サイズ・解像度が同じだ。さらに4.7インチのディスプレイも含め、表示される文字やアイコンの大きさが同じになるようになっていて、「ディスプレイが大きい=表示が大きい」ではなく、「ディスプレイが大きい=表示できる場所が広い=情報量が多い」となるように設計されている。ひとりのユーザーにとって視力も指の大きさもそうそう変わらないのだから、表示サイズはまったく同じで良い、という考えだ。

左2モデル(4インチと4.7インチ)、右2モデル(5.5インチと5.8インチ)で、文字というか、設定画面の各項目の高さがまったく同じことに注目

 Plus系の5.5インチとiPhone Xの5.8インチのディスプレイでは、4.7インチ以下に比べ、ややUIが大きめに表示されるが、5.5インチと5.8インチを比較するとUIはほぼ同サイズで、並べてみてみると5.5インチの方が幅が広いので1行に表示される文字数が多く、iPhoene Xは縦に長いので画面に表示できる行数が多いという違いがわかる。また、4.7インチとiPhone Xを比べると、1行に表示できる文字数は同じで、縦に情報量が約22%多い、ということになる。

 しかしiPhone Xのほうが4.7インチモデルより若干幅広なので、その分、iPhone Xの文字やUIは少しだけ大きく表示される(計算上は約+6%ほど)。5.5インチで文字とUIのサイズを若干変更しているとはいえ、なぜiPhone Xの幅を主流とも言えるサイズの4.7インチに揃えなかったのか、ちょっと不思議なところだ。

 新モデルがどんな表示になるか、実機を触っていないので現時点でお伝えできないが、スペック上でiPhone XSはiPhone Xと同じサイズ・解像度なので、表示も同じになるだろう。iPhone XS Maxは文字やUIのサイズはそのままに、情報量が縦横それぞれ12%増える、という可能性が高い。iPhone XS Maxのディスプレイの横幅は、5.5インチモデルとほぼ同じなので、ちょうど縦に約22%増える、というイメージだ。

 iPhone XRは現時点で予想が難しい。このモデルの6.1インチディスプレイはピクセル密度が4〜4.7インチと同じ326ppiなので、そちらに文字やUIの大きさを合わせてくる可能性もあるし、やはりiPhone XS/XS Maxに合わせてくる可能性もある。微妙な違いではあるが、実機でどうなっているかが興味深いポイントだ。

ディスプレイの絶対的な大きさにも注目

 あとはディスプレイの解像度だけでなく、全体のサイズにも注目したい。とくに片手でスマートフォンを使う人は、ディスプレイの縦サイズに注目だ。

iPhone X(左)のディスプレイサイズは、iPhone 8(右)の本体サイズにほぼ等しい

 たとえばiPhone X/XSは縦135mmと、4.7インチモデルの104mmよりも31mmも長くなっている。ホームボタンのあった下部10mmほどがディスプレイになったとして、さらに上に20mmほど長くなった、と考えることができる。iPhone X/XSを片手で握って親指で操作するとなると、iPhone 8などの4.7インチモデルの上端まで親指を届かせないと、ディスプレイ上部のタップ・スワイプ操作(iOSではけっこう多い)ができないことになる。4.7インチのiPhoneを持っている人は、“本体の前面すべてがディスプレイ”だと思って親指を動かして欲しい。片手の操作はけっこうつらいはずだ。

 iPhone XS Maxだと、iPhone 8 Plusなど5.5インチモデルの筐体上部までディスプレイが続いているイメージとなる。もはや片手の操作は困難なレベルだ。iPhone XRは6.1インチでそれよりはやや小さいが、それでも片手操作向けとは言えないサイズ感である。

 どのサイズが手に馴染むかは、ユーザー自身が確認するしかない。気になる人は、購入前に店頭の展示デモ機などで大きさを確認することを強くお勧めしたい。

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