デュアルコアCPU、WiMAX対応の「MOTOROLA PHOTON ISW11M」


 「MOTOROLA PHOTON(フォトン) ISW11M」は、デュアルコアCPUを搭載し、テレビやパソコンの画面を利用してパソコンライクな利用も可能な、モトローラ・モビリティ製のAndroidスマートフォン。Android 2.3.4を搭載し、WiMAXに対応する。10月上旬以降に発売される予定。割引施策込みの一括価格は2万円台後半になる見込み。

 CPUには、1GHz駆動のNVIDIA製デュアルコアプロセッサ「Tegra 2」を搭載し、ベースバンドチップはクアルコム製のMDM6600を採用する。約4.3インチ、960×540ドット、約16万色表示のTFT液晶を装備し、約800万画素のCMOSカメラをメインに、約30万画素のサブカメラも用意される。最大32GBのmicroSDHCカードに対応する。

【お詫びと訂正 2011/09/28 12:15】
 初出時、サブカメラの画素数を約200万画素と記述していましたが、正しくは約30万画素でした。お詫びして訂正いたします。

 背面には端末を横向きにして立てられる「キックスタンド」を装備。映像コンテンツなどが卓上で視聴しやすくなっている。また、キックスタンドを引き出すと画面上に時計を表示させるといった連携も行える。

 通信方式はCDMAとWiMAXに対応。端末をモバイルWi-Fiルーターのように利用できる、Wi-Fiテザリング機能(最大8台)をサポートする。モトローラ製グローバルモデルの日本版となるため、ワンセグやおサイフケータイ、赤外線には非対応だが、Bluetooth 2.1+EDR、IEEE802.11b/g/nのWi-Fi、HDMI出力、DLNA、緊急地震速報などに対応する。メールサービスについては、Gmailのほか、「~@ezweb.ne.jp」のEメールに対応する。Cメールは受信のみに対応し、送信への対応時期は未定。WIN HIGH SPEEDには非対応。

 TwitterやFacebookなどを一元的に管理できるモトローラのユーザーインターフェイス「MOTOBLUR」(モトブラー)を搭載し、複数のメールアカウントやSMSのメッセージなども1つのウィジェットで管理できる。画面最下部にはランチャーのようなアプリショートカットを固定できる「ドック」が設けられており、任意に4つまでを登録できる。

 また、モトローラが別売で用意するドックシステム「HDステーション」を利用することで、テレビやパソコンのディスプレイを簡易的なパソコンのように動作させる「Webtop」機能が利用できる。「HDステーション」にはリモコンが付属し、ホーム画面への移動や、カーソル操作が行える。「HDステーション」を含め「ISW11M」の周辺機器はモトローラが販売し、auショップでは取り扱われない見込み。

 「HDステーション」で利用できる「Webtop」は、「ISW11M」内部に格納された画面出力用のインターフェイス。カーネル部分はAndroidと共有するものの、Androidとは異なるLinuxベースのOSとして起動する。「ISW11M」を「HDステーション」に置くだけで、HDMIで接続された液晶テレビなどの画面には「Webtop」が表示される。「HDステーション」には3つのUSB端子があり、これにキーボードやマウスなどを接続できる。ディスプレイへの出力はHDMIケーブルを利用し、3.5mmの音声出力端子も備えている。「Webtop」利用中は、端末の画面をタッチパッドのようにマウスカーソルの操作専用にすることも可能。

 「Webtop」では、ブラウザなどを利用するデスクトップ画面が用意され、アドレス帳やメール、フォルダ操作などの機能が用意されている。ブラウザには、Linux向けをベースとした「Firefox for webtop」が搭載されるほか、Webtop向けのブラウザアプリをダウンロードできるWebサイトも用意されている。なお、Webtopのデスクトップ画面で利用できるアプリケーションは、基本的に初期搭載のものから変更できないとしている。

 「Webtop」ではさらに、「ISW11M」の画面を表示し、操作できる「モバイルビュー」ウィンドウが表示される。デスクトップ画面でブラウザなどを利用しながら、画面上で端末を操作するといったことが可能。音声着信があった場合は、テレビのスピーカーと端末のマイクを利用して通話が行える。

 このほか、モトローラでは、液晶画面とキーボードがノートパソコンのように一体となり、バッテリーを搭載、ヒンジ部分に「ISW11M」を装着(接続はケーブルで行う)できる周辺機器、「Lapdock」(ラップドック)の発売も検討している。

 なお、「ISW11M」では、au ICカードに記録しているような情報を端末内部に記録するため、au ICカードは利用しない。端末内部にはSIMカード(au ICカード)スロットが設けられているが、国内・海外ともに利用することはできない。

 連続待受時間はWi-FiをOFFにした状態で約210時間で、ONの状態だと約190時間、通話時間は約530分。バッテリー容量は1700mAh。大きさは約67×127×12.2mmで、重さは約158g。ボディカラーはブラック&シルバーの1色。


 




(津田 啓夢/太田 亮三)

2011/9/26 10:19