慶應大・KDDIなど、青森で“子育て世代向け商店街ツアー”


 慶應義塾大学コ・モビリティ社会研究センターは、大日本印刷、KDDI、青森市、青森市中心市街地活性化協議会(青森中活協)と協力し、携帯電話を利用する子育て世代向け商店街ツアーを12月4日11時より行う。

 慶應大コ・モビリティ社会研究センターでは、都市の経済的中心となる市街地における魅力を高めるため、青森中活協と調査を行ってきた。その結果、「青森中心部の市街地は重要性が高いが、ニーズへの対応が不十分」と分析し、子供を持つ家庭向けをターゲットにした活動を行っている。

 今回行われるツアーは「まちなか子育てツアー」と題したもの。ツアーに参加できるのは0~6歳の子供を持つ母親で、有料の託児サービスも用意される。生活に役立つ商品などが紹介される「暮らしの達人♪コース」、服飾品などをチェックできる「脱☆育児服コース」、美容やこだわりの食などを体験できる「プチセレブコース」の3コースが用意され、どれか1つに参加できる。参加費(喫茶代、昼食代込み)は、「暮らしの達人♪コース」と「脱☆育児服コース」が1000円、「プチセレブコース」が1500円。

KDDIの「実空間透視ケータイ」は、au one ラボで「地球アルバム」などのアプリで体験できるようになっている。写真は7月のWIRELESS JAPAN 2009に出展された「地球アルバム」

 ツアーでは、携帯電話の現在地に合わせた情報提供・投稿ができるという、大日本印刷の「情報クリッピングシステム」を利用する。ユーザーによる口コミ情報を、その場その場に応じて入手できる、というイメージで、オススメスポット情報(106カ所)が用意され、それぞれの場所で携帯電話宛にオススメ情報があることを知らせる。

 一方、携帯電話をかざした方向に存在する店舗情報などをチェックできるアプリ「実空間透視ケータイ」も利用される。今回のツアーでは「情報クリッピングシステム」で提供されるコンテンツとほぼ同じものが収録され、ツアー参加者は「携帯をある方角に向けて情報を見る」「近くに行って情報を入手する」といった形で、携帯電話を使った情報配信サービスを体験できる。KDDIでは、「これまで実空間透視ケータイはデモを披露してきたが、実際に利用したことがなく、今回の実験を通じて使い勝手などを検証したい」と説明し、地域コミュニティで役立てるための課題などを探っていく方針で、今後の機能改善に役立てられる。

 



(関口 聖)

2009/12/1 15:37