3.7インチタッチ液晶にQWERTYキー搭載の「SH-03B」


SH-03B White

 「SH-03B」は、横画面スライドモデル「SH-04A」の後継モデルに当たるシャープ製FOMA端末。PROシリーズのモデルとなる。発売は2010年2月の予定。

 SH-03Bは、横方向にスライドするデザインを採用しており、タッチパネルディスプレイとQWERTYキーボードを搭載する。SH-04Aと同じコンセプトを踏襲するが、SH-04Aのユーザーから得られた要望などを元に、さまざまな改良が施されている。PROシリーズでQWERTYキーボードを搭載するが、iモードの各種サービスに対応。最新サービスのオートGPSにも対応するなど、ほぼフルスペックとなっている。

 基本的なコンセプトとデザインはSH-04Aを踏襲するが、QWERTYキーボードには改善が加えられた。SH-04Aでは3列だったキーボードが、数字キーを加えた4列となり、左側にしかなかったFnキーやシフトキーが左右両方に追加されている。

 文字入力はQWERTYキーボードだけでなく、タッチパネルでも行える。QWERTYキーボードのCLRキーは、パソコンで言うバックスペースキーではなく、ケータイのクリアキーのようにカーソルの右に文字がないときは左の文字を消し、右に文字があるときは右の文字を消す仕様。

 また、タッチパネル対応のディスプレイは3.5インチから3.7インチへと大きくなった。解像度は変わらず、フルワイドVGA(480×854ドット)のNewモバイルASV液晶となっている。2画面表示にも対応し、受信メールを読みながら返信メールを作成することなども可能。タッチパネルは静電容量式で、指先で操作できるが、普通のスタイラスは使えない。

 ディスプレイの大型化とキーの4列化に伴い、SH-04Aに比べると縦横のサイズが少し大きくなっているが、厚みは薄くなっていて、重さは5g増程度になる見込み。

 タッチパネルのUIは、SH-04Aよりも改善された仕様となっている。基本的なタッチUIは同時発表のSH-01Bとほぼ同じだが、SH-03Bでは待受画面で専用の「待受タッチランチャ」が呼び出せるようになっている。このランチャーメニューはSH-04Aに搭載されていたものと似たものだが、アイコン数が9個から12個に増えたほか、自分で好きにカスタマイズすることが可能になった。手書きメモはSH-01Bと同様、1文字ずつを縮小記録する文字入力向けモードと自由入力モードがある。

 文字入力はケータイ Shoin 9を搭載する。シャープ製の夏以前のモデルと異なり、1行に表示される予測候補の数が、単語の長さに応じてフレキシブルに変更されるようになった。タッチパネルの文字入力時、SH-04Aでは英数モードに切り替えないと英数字は入力できなかったが、SH-03Bでは日本語入力モードから英数に変換することが可能になっている。

 デザインとしては、バッテリ側の面の縁が丸みを帯びるようになっていて、握ったときに手になじみやすくなっている。ディスプレイ側の縁は透明なアクリルになっていて、着信時などにはこのアクリル部分の四隅が光るようになっている。SH-04Aでは側面にあった発信キーと切断キーが、本体前面に変更された。

 加速度センサーを搭載し、本体の縦横を自動で判別し、表示を切り替える。この機能は有効・無効を手動で設定できるようにもなった。

 カメラは約520万画素のCMOSを搭載。カメラ周りのソフトウェアもSH-01Bと共通する部分が多く、連写などハードウェアに依存する機能以外はSH-03Bにも搭載される。卓上ホルダは横画面のまま斜めに立たせるような形状で、フォトスタンドのようにも利用できる。メモリカードは16GBまでのmicroSDHCに対応。

 通信方式はHSDPA7.2Mbpsに対応し、海外ではGSMもサポートされる。GPSおよびオートGPS、iコンシェル、機能拡張されたケータイデータお預かりサービス、Bluetooth、iアプリタッチなどに対応する。

 大きさ117×56×15.6mmで、重さは約145g。連続待受時間は450時間、連続通話時間は200分。ボディカラーはWhite、Magenta、Blackの3色。

Black
Magenta


 

(白根 雅彦/津田 啓夢)

2009/11/10 13:30