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新型「らくらくスマートフォン」発表、ドコモに加えワイモバイル・SIMフリー登場でより多く人へ届くように
2024年10月31日 20:01
3機種に拡大、ワイモバイルとSIMフリーで新たな需要狙う
ドコモの販売網以外に、ワイモバイルとSIMフリーという新たな販路が加わった。ソフトバンクの有馬英介氏によると、70代と高齢世代もスマートフォン需要は高く、シニア向けのスマートフォンを望む声が多いという。
独自のユーザーインターフェイスで機能が分かりやすい「らくらくスマートフォン a」でそうした声に応える。「a」はactiveやadvanceの意味が込められている。高齢者を狙う特殊詐欺へは端末の対策機能のほか「安心スマホ検定」で、ユーザー自身への備えを促す。医療従事者に24時間いつでも健康面について質問できる「かんたんHELPO」もプリインストール。病気についてだけではなく「深夜にラーメン食べたいけどいい?」など健康面全般について質問できるという。
ドコモ向けは、ワイモバイル版とSIMフリー版とは異なり、ディスプレイサイズは若干小さいものの比較的高いスペックを持ち、カメラのデザインも指がかかりにくい中心に配置したかたちでシャッターボタンも備える。
異なるデザインの端末が用意されたのは、これまでもらくらくスマートフォンを使っていたユーザーとこれから新たに手にするユーザーとでは、求められる要素が異なることによる。これまでのらくらくスマートフォンユーザーの場合、一定のサイズを超えると抵抗感が大きくなることから、昨今のトレンドを考慮するとコンパクトな仕上がりになった。一方、らくらくスマートフォン a/Liteは通常のスマートフォンからの乗り換えを想定すると、小型ではニーズを満たせないとして異なるデザインで発表された。
根強いシニア向け製品のニーズ
シニア向け端末は需要の縮退も予測されるが、FCNT 外谷一磨氏は「ドコモでらくらくスマートフォンを使い続けたい」というユーザーがいまだ数多く存在するという独自の調査結果を示す。
また、らくらくスマートフォンが培ってきたインターフェイスの設計やデザインなどを継続してほしいという根強い声があることを話し、らくらくスマートフォンを継続する意義を説明。簡易的なわかりやすいインターフェイスを搭載するスマートフォンも増えているが「今、らくらくを使っていただいているお客様を大事に考えたい」と話した。
今回のドコモ向けモデルでは、これまでのニーズも取り込みながら「きれいな写真を撮りたい」「もっとたくさんアプリを使いたい」などの声に応えたスペックに仕上げた。「arrows We2 Plus」にも搭載された自律神経の計測センサーも備える。外谷氏によると、フィーチャーフォンの「らくらくホン」も継続したい考えという。
高齢世代はこの先も増加の一途をたどる見込み。政府は2025年末までに行政手続きの多くをオンライン化する方針を掲げており、デジタルデバイドの拡大が懸念される。FCNTでは同社が得意とするシニア向け製品を拡充し、高齢化社会の課題解決を図る。