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ZTEのスマホブランド「nubia」が日本展開、今「SIMフリー市場」に挑む理由

 ZTEのハイエンドスマートフォンブランド「nubia」(ヌビア)が日本で本格展開を始める。第1弾の商品群としては「nubia Flip 5G」と「nubia Ivy」で、オープンマーケット版(SIMフリー版)として3月下旬発売に発売される。記者会見では、ZTEジャパンがnubia展開の意図を説明した。

nubiaが本格展開へ

 nubia日本上陸の発表の場にはZTEジャパン 代表取締役社長のシュウ・トウ氏が登壇。「我々の製品理念は『Be yourself 活力、革新、異なる暮らし体験の追求』。これからもイノベーション精神をもって、日本国内のパートナーと協力体制を強化、製品・サービスの品質向上を目指し、さらに多くの高品質な製品を提供する」と挨拶した。nubiaは、2012年にグローバル展開を開始したZTEのスマートフォンブランドで、ハイエンドモデルに位置づけられる。

ZTEジャパン シュウ・トウ氏

 今回、日本でもnubiaブランドを展開することとなったきっかけは、グローバルでの商品戦略によるもの。これまでの「Axon」を、今後はNubiaに移行していくという。ゲーミングブランドである「REDMAGIC」は存続し、ゲーミングスマートフォンを求める人へ向けて独自に展開していく。グローバルでは「nubia Z60 Ultra」などより性能の高いモデルもラインアップしているが、今回日本に投入された機種は手に取りやすい価格であることやコストの観点から選ばれたという。nubiaでの投入に先駆けてソフトバンクやワイモバイルからはほぼ同等の機種がリリースされている。

 海外メーカーが日本で展開する際は、国内の市場実態にあわせてキャリア各社への端末供給を目標とすることが多いが、ZTEはすでにソフトバンクなどで端末をリリースしている。こうした状況であえて今、オープンマーケットへの取り組みを強化する理由は「マーケットにフル対応する」ため。戦略的には難しい面もあるいう見方を示しつつも、キャリアとのビジネスの相乗効果も取り入れつつ、オープンマーケットでも存在感を示していきたい旨が説明された。

日本のニーズおさえ、価格も手頃に

 ZTEジャパンは2008年に日本で設立された。ZTEジャパン 副社長のコウ・ガイカ氏は、同社がディスプレイ内インカメラ(UDC)や裸眼での3D、高いカメラ性能など豊富な技術を持っていることをアピール。

ZTEジャパン コウ・ガイカ氏

 撮影関連では数千件もの特許を保有するなど、技術開発にも力を入れており、nubiaは「スマートフォンのなかの一眼レフ」とも評価されているという。ガイカ氏は、設立から16年を迎えた2023年、新たにnubiaを本格展開することを宣言。今後、公式Webサイトの設立やSNSでの情報発信を強化していく。

 今回、Nubiaブランドで発売される「nubia Flip 5G」と「nubia Ivy」は、いずれもおサイフケータイに対応するなど、日本市場でのニーズをとらえた製品。また、迷惑電話対策として録音機能も備えるほか、nubia Ivyではシニア世代にも使いやすいユーザーインターフェイスに切り替えられれる機能も搭載した。nubia Flip 5Gでは、ピースなどのポーズをとることでシャッターが切れる機能やサブディスプレイに「壁紙ペット」機能などを備えつつ、折りたたみ式のスマートフォンとしては価格をおさえた。

nubia Ivy
nuia Flip 5G

 日本で必要とされるニーズを満たしながらも、2機種ともに手に取りやすい価格を目指しており、3月下旬に量販店やECサイト、一部のMVNO事業で取り扱われる。