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KDDI総合研究所、スマホ向けバーチャルヒューマンを従来比3分の1の伝送レートで実現

 KDDI総合研究所は、スマートフォンを使って写実的な3Dアバター表示を、従来の1/3の伝送レートで実現する「フォトリアルAR配信技術」を開発した。

フォトリアルな3Dアバターの利用イメージ

 伝送レートの低減により、AR表示するスマートフォン側のデータ通信量削減および、映像復号処理の負荷軽減によりバッテリー消費抑制が可能となる。

 現在、写実的な3DアバターをAR表示するためには、描画処理能力の制約から、写実的な3DアバターのCG描画をサーバー側で行い、その結果を2D映像としてストリーミング配信する手法が一般的という。

 スマートフォンでバーチャルヒューマンに求められる品質を維持するには、10Mbps以上の伝送レートが要求され、データ通信量および端末処理負荷の面で課題があった。

 今回、KDDI総合研究所が開発した技術では、これまではサーバー側に依存していた3Dアバターの描画の一部処理をスマートフォン側で行うことにより、写実的な3Dアバターの体感品質を維持しつつ、伝送レートを1/3に削減するという。

フォトリアルAR配信技術

 KDDI総合研究所は、更なる伝送レートの削減に向けた取り組みを進める。また、バーチャルヒューマンの受容性について、オンライン完結型の生活習慣改善支援プログラムを提供するPrevent社と共に、遠隔カウンセリングの用途における写実的な3Dアバターの利用可能性を評価する。

 KDDI総合研究所が公開した遠隔カウンセリングのデモでは、スマートフォンのインカメラで撮影した情報をもとに、高品質な3Dアバターを生成しリアルタイムでコミュニケーションをとる様子が確認できる。デモ中の伝送レートは平均3Mbpsという。