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スマホで撮影した手のひら画像で決済、KDDI総研と日立が開発

 KDDI総合研究所と日立製作所は、スマートフォンなどのカメラで撮影した、手のひらの皮膚紋理である掌紋で本人認証ができる技術を開発した。

利用シーン例

 同技術では、スマートフォンなどの汎用カメラで撮影した手のひらの画像を利用して本人認証を行い、実店舗やオンラインストアなどで決済が行えるようになる。実店舗では、顔認証と掌紋認証を1台のタブレットに組み込むことで複数の生体認証も可能。また、汎用カメラを利用するため、スマートフォンの指紋センサーなど、生体認証用の専用装置は不要。

 掌紋認証が行える技術は、日立が開発した生体情報から公開鍵認証を行なうPBI(Public Biometrics Infrastructure)技術とKDDI総合研究所が開発した汎用カメラを用いた掌紋認証技術を組み合わせ、画像の補正処理などを組み合わせたもの。PBI技術では、電子署名に必要な秘密鍵を一時的に生成することができるため、秘密鍵の管理が不要で、漏えいやなりすましの防止効果を高められるという。

撮影した画像による公開鍵認証

 なりすましの問題については、ディープラーニングなどの機械学習を活用して撮影画像が本物見分ける、生体検知技術もあわせて開発しているという。

 なお、同技術は、10月16日~19日に幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2018」のKDDIブース内「手のひら決済」のコーナーで展示される。