【IFA2018】

3サイズ展開で大型版iPhone Xも登場か? ケースメーカーが語る新iPhone

 独ベルリンで開催中の「IFA」には、「iZONE」と呼ばれるエリアがある。「i」が小文字になっていることからも分かるとおり、ターゲットは“話題のスマホ”ことiPhone。ケースやケーブル、充電器などを中心に、幅広い製品がところ狭しと並んでいる。

iPhone関連製品が並ぶ「iZONE」

 例年、IFAはアップルの製品発表会の直前になることが多いこともあって、一部のメーカーはフライング的に間もなく発売になるであろう新iPhone用のケースを出展している。ケースだけでなく、どこから取り寄せたのか、モックアップ(模型)まで展示されていることも多い。今年のIFAでも、ケースメーカーから最新iPhoneの動向を探ってみた。

ケースメーカーが示す数字

 複数のケースメーカーでは、出展しているケースの箱に、「6.5」や「6.1」といった数値が記載されていた。これは何かと尋ねたところ、すべての担当者は「iPhoneのディスプレイサイズのことだ」と口をそろえる。例年どおり、一部のサンプルを箱から出し、モックアップに装着しているメーカーもあった。

名称は直前に変わることもあるためか、「6.1」や「6.5」とディスプレイサイズを記載しているメーカーもあった

 最初に訪れたブースの説明員によると、今年のiPhoneは5.8インチ、6.1、6.5インチの3種類になるという。5.8インチは現行モデルのiPhone Xと同じで、6.1インチ版はiPhone 8の流れをくんだモデル、6.5インチ版はiPhone Xの大型版といった位置づけだ。このメーカーのブースには、6.1インチと6.5インチ用iPhoneのケースが並んでいた。5.8インチ用はないのかとたずねたところ、「iPhone Xとまったく同じサイズのため、それ用に作る必要はない」という。

左から6.5インチ、6.1インチ、5.8インチ。今年はこの3ラインナップだという

6.5インチ版はデュアルカメラ?

 このメーカーにはモックアップも置かれており、外観の仕様も確認することができた。6.5インチのiPhoneはそのままiPhone Xを大きくしたような形で、背面にはデュアルカメラが縦に並んで搭載されていた。これに対し、iPhone 8の流れをくむ6.1インチ版は、シングルカメラだ。

右の5.8インチ版はiPhone Xと同サイズでケースを作る必要がないという。左は6.5インチ版。ともにデュアルカメラだ
6.1インチ版のiPhoneはiPhone 8の流れをくみ、カメラもシングルカメラだという。このモデルのみ、液晶が採用される

ホームボタンなし

 ただし、iPhone 8の後継機といっても、前面にはFace ID用と思われるノッチがあり、ホームボタンは存在しない。あくまでこのモックが正しければだが、今年のiPhoneは、ウワサ通り3機種ともホームボタンなしでiPhone Xのような形状になってしまうのかもしれない。

「確度は99.5%」

 別のメーカーの担当者も、今年のiPhoneは3サイズあると口をそろえる。このメーカーは、アップルが9月12日(現地時間)に開催する製品発表会の直後に、出展していたケースを発売する予定だという。情報の確度をたずねてみたが、担当者は「99.5%の確率でこのとおりになる」と自信をのぞかせた。実際、モックアップまでは展示していないメーカーの中にも、3サイズ構成でケースを展示しているところは多かった。

別のメーカーにも3サイズのモックがそろっていた。担当者によると、情報の確度は99.5%と高く、出荷の準備も進んでいるそうだ

 年によっては、ケースメーカーごとに話が異なることもある。たとえば、最初に“Plus”サイズのiPhoneが登場したiPhone 6、6 Plusの直前に開催されたIFAでは、本当にPlusが出るのかどうか、情報が錯綜していた。同時に出るというメーカーもあれば、Plusの情報はアップルが流したダミーだといった具合で、メーカーによって伝わっている情報はまちまちだった。

モックアップまで展示していたメーカーは少数派だが、新iPhone用のケースはさまざまなブースで見かけた

 一方で、今年は複数のケースメーカーの見解が一致しており、3サイズのモックアップが出回っていたことを考えても、情報の精度は高そうだ。とはいえ、これらはあくまで事前の予想にすぎず、アップルが正式に発表したものではない。細かな部分は、実際とは異なっている可能性もあることは注意したい。答えが分かるまで、あと1週間。そのときが、今から楽しみだ。