本日の一品

100均で容易に入手。暗記派・付箋派にこそ使ってほしい「パスワード管理帳」

 パソコンやスマホにおけるパスワードの管理には、今やパスワードマネージャーを使うのが常識だ。パスワードマネージャーを使えば、暗号化しクラウドに保存されたパスワードを生体認証などによってセキュアに呼び出して利用できる。またサービスによっては、パスワードの脆弱性のチェックやWebへの流出チェックが行える場合もある。

今回は2社の製品を購入してみた。いずれも100均で販売されている

 そうした点から考えると、今回紹介するパスワード帳は、非常に危なっかしい存在に見えるかもしれない。パスワードを平文で、また誰にでも見える形で紙に書き留めておくのは、危険以外の何物でもない、セキュリティに神経質な人であれば、そう目くじらを立てることもあるだろう。

これは協和紙工の「パスワード管理ノート B6対応」。サイズは170×115mm
34ページ、計68件を書き留められる。パスワードは3行分の記入スペースがある
これはハピラの「パスワード管理帳」。サイズは前出製品の実質半分ほど
30ページ、計60件を書き留められる。パスワードの桁が区切られているので記入しやすい

 もっともそれは、あくまで冒頭で述べたようなパスワードマネージャーと比べた場合の話だ。身の回りのあらゆるサービスで共通のパスワードを使い回していたり、あるいは別々のパスワードを設定しているものの付箋に書き留めてキーボードに貼っていたりするような状態に比べると、パスワード帳を用いたパスワードの管理は、はるかに安全で合理的だ。

 こうしたパスワード帳は、ここ数年で100均でも目にするようになったが、実際に入手して調べた限り、内容は基本的に共通で、サービス名とID、そしてパスワードを書き留めておけるようになっている。書き留められる件数はいずれも60件程度とそう多くはないが、いかんせん100円と安価なため、足りなくなれば2冊、3冊と買い足すだけで済む。

 ユーザーの中には、パスワードは別々のものを設定すべきという知識が先行して、パスワードを思い出せなくなってしまう人もいれば、パスワードをどうしても覚えられずに毎回家族に尋ねて回っているような人もいる。そうした人に使ってもらうのはもちろん、利用者が亡くなった時に残された遺族に迷惑をかけないためのツールとしても有用だろう。

どちらも製品も最終ページには免責事項が記載されている
製品名発売元実売価格(Amazon.co.jp)
パスワード管理ノート B6対応協和紙工581円
パスワード管理帳ハピラ580円