本日の一品

磁石でスマホにくっつくモバイルバッテリー「MAGNETIC POWER BANK」

マグネット機能のある適合するポートアダプターさえあれば、スマホの充電ポートに吸着してくれる便利なモバイルバッテリー

 USBモバイルバッテリーコレクターの筆者が最近買ったモバイルバッテリーは、なんとケーブルレスで磁力でスマホにくっつく「MAGNETIC POWER BANK」(マグネチックパワーバンク)と名付けられた変わり種バッテリーだ。

 小さなマグネチックパワーバンクをスマホと一緒に持ち歩いていれば、オン・ザ・ロードで、残量がわずかになってしまったスマホにくっ付けるだけで使用時間の確実な延長が出来る救世主となるだろう。

クラウドファンディングの商品が登場して、いくつかの会社が参入した磁力でスマホにくっつくモバイルバッテリーが発売している
筆者はType-Cを注文したのに送られてきたのはmicroUSB。在庫整理されたかも

 使用のための物理的条件はたった1つ。現在のスマホの充電ポートである、microUSB、Lightning、Type-Cの形状に合わせたマグネットタイプの“ポートアダプター”に変更することだけだ。

スマホに充電するには、付属のポートアダプターをまず取り付ける。今回は送られてきたmicroUSBポートアダプターを使えるJerry Proを使った
スマホのバッテリー残量が不安になったら、即マグネチックパワーバンクを吸着する

 販社によっては、考えられる3種のポートアダプターを全て同梱提供する太っ腹な企業もあれば、筆者が買った業者のようにどれか一つを選択指定させるところもある。実は、筆者は「Type-C」を希望したのだが、なぜか販社側のミスで一方的に「microUSB」タイプの付属したマグネチックパワーバンクを送られてきてしまった。

 近くて遠い大陸からなので、返却するのも、ポートアダプターだけを再度送ってもらうのも、面倒になってしまった。まだ少しは残っているmicroUSBタイプのスマホなどに使ってみようと考えて、クレームせずにそのままにしてしまった。

 そもそもクラウドファンディングでスタートしたこの概念、後を追うようにさまざまなオマージュ商品が登場してきてしまい、筆者の購入したのもその仲間の一つ。商品のパッケージ裏に記述されているように、コンパクトなマグネチックパワーバンクは容量はたったの1000mAh。

 それなのでもちろんバッテリー切れを起こした昨今の大容量バッテリーのスマホを元通りの100%充電状態に変身させるものではない。使い方としては最後に使う“究極のお助けパワー充電池”というところだ。

 当然、マグネットでスマホの充電ポートにくっつくためにもそれほど大きな重いバッテリーは搭載できない。大きな重いバッテリー1個より、小さな容量の小さなサイズを複数持ち歩く新しいモバイルバッテリーの提案でもある。

 パッケージ内には、マグネチックパワーバンク本体とスマホ側の充電ポートに挿入する“マグネットタイプのポートアダプター”そして同じくマグネットタイプのUSBケーブル。マグネチックパワーバンクをキーホルダーにするためのリングの4点だ。

同梱物はこの4点

 使い方はいたってシンプルだ。まずマグネットタイプのポートアダプターをスマホの充電ポートにしっかり挿入する。充電済みのマグネチックパワーバンクのマグネットがくっつく側を先ほど挿入したポートアダプターにくっ付ければ即刻充電開始となる。

 マグネチックパワーバンクへの充電は、先ほどとは反対側のポートに付属のUSBケーブルをくっ付けて一般的なUSB/ACアダプターから充電する。残念なのは、スマホにマグネチックパワーバンクを接続して、マグネチックパワーバンクにもUSB/ACアダプターケーブルを接続しても、マグネチックパワーバンクの満充電後、続けてスマホにリレー充電できないことだ。

マグネチックパワーバンクに充電する時は反対側端子にケーブルを吸着して行う
残念ながらマグネチックパワーバンクを経由してパススルーでスマホには充電できなかった

 マグネットのパワーでスマホに簡単に吸着するマグネチックパワーバンクが無ければ、どんなに薄くて軽いモバイルバッテリーを使っても、スマホとモバイルバッテリーの間は邪魔なUSBケーブルが必要になってしまう。

薄型のモバイルバッテリーを持ち歩いてもスマホとはケーブル接続が当たり前
超短いケーブル内蔵のモバイルバッテリーでもそこは同じ

 これは充電しながらスマホを使いたいユーザにとっては極めて不便な操作性になってしまう。マグネチックパワーバンクなら、THETAもNokiaもOculas Goもポートアダプターの種類さえあれば何でも吸着充電が可能だ。

マグネット仕様ならTHETAにも充電しながら使える
多少不格好だがNOKIA 8110でも片手持ちで普通に会話しながら充電できる
興奮して首を振ってしまうと脱落するかもしれないがOculas Goでも使ってみた

 最後に、筆者はこのマグネチックパワーバンクと接続できるType-CサイズのポートアダプターをWeb通販のAmazonや秋葉原のバックストリートのパーツ屋さんで見繕って、使えそうな形状のモノを3種類ほど買ってみたが、いずれもマグネチックパワーバンク本体のコネクター形状とは大同小異で未だに筆者のメインスマホであるHUAWEI P20 Proでは使えていない。

 スマホの充電ポートは、microUSB、Lightning、そして今後、両社が収束するであろうType-Cと最大でも3種類となったが、マグネットの接点の規格はもうめちゃくちゃで標準と呼ばれるものは全く存在しない。

 本質的には、ポートアダプターと専用ケーブルという組み合わせでセットで売られる素性のものなので、その2者間には標準的規格が無くても、とにかく、くっつきさえすれば全く問題のない世界なのだ。今後、簡便なマグネット接続がスマホの標準機能になるとは思えないが、その辺りのマグネットの規格も何種類かに収束してくれればうれしい限りだ。

製品名購入場所購入価格
マグネチックパワーバンク海外のWebショップ約40ドル