スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

昭和な感じの最新玩具×3つ!

一応使える「テレビ」「レコードプレーヤー」「ラジカセ」のミニチュア

 2019年2月28日に発売されたタカラトミーアーツ「ザ・昭和シリーズ」(公式ページ)。昭和時代のテレビやレコードプレーヤー、ラジカセといった家電製品をミニチュア化した玩具です。現在のところ3種類が発売されており、それぞれ「昭和スマアトテレビジョン」(直販ページ)「昭和レコードスピーカー」(直販ページ)「昭和ミニラジカセ」(直販ページ)です。

ザ・昭和シリーズの昭和スマアトテレビジョン。家具調テレビを模したミニチュアで、スマートフォンを差し込んで使うと「昭和時代のブラウン管式テレビのような映像と音声」が再現されます。ダイヤルを回してチャンネルを切り換えることも可能。タカラトミーモール直販価格は4298円。
こちらは昭和レコードスピーカー。ターンテーブルが回転して音楽が再生されるなどのギミックを備えたBluetoothスピーカーです。タカラトミーモール直販価格は5378円。
昭和ミニラジカセはラジカセタイプのミニチュアで、ラジオ受信(AM/FM)および録音(ラジオおよび音声)を行えます。機能性を備えたカセットテープの出し入れも可能。タカラトミーモール直販価格は5918円。

 筆者はこれら製品の発売を家電 Watchのこのニュースで知りました。ニュース配信日時は2019年2月5日の12:31で、偶然ですが配信後間もなくこのニュースを読みました。で、「こっこれは!」と思って速攻で販売店を検索。Amazonで予約販売を受け付けていましたので、即座に予約しました。Amazonからのメールを見ると、12:46分には予約完了です。我ながら凄いスピードで予約完了で、発売日に3製品とも購入できました。

 って、それほどムキになって買うようなモノでもないかもしれませんが、そのときの筆者には「おーっ♪」てな感じで深く刺さった「ザ・昭和シリーズ」なのでした。で、買ってイジって遊んでみた感じとしては……品によっては「ナニゲにすっご~い!」というのがあったり「んむむ……」みたいな感じだったり。てなわけで以降、これら3製品をレビューしてみたいと思います。

けっこう愉快な懐かしの家具調テレビ

 まずは「昭和スマアトテレビジョン」(直販ページ)から。ブラウン管式テレビのミニチュアで、同名の専用アプリをインストールしたスマートフォンをセットして遊びます。

昭和スマアトテレビジョンはスマートフォンをセットできる「テレビ風のガワ」です。もちろん電池などは不要。下側が開いて小物を収納できたり、木目調がわりとリアルだったり、つくりもイイ感じ。専用アプリを使い、好みのネット動画を「テレビ風のガワの画面枠内に合わせて再生」することが可能です。サイズは幅160×高さ173×奥行き65mm。対応スマートフォンは下表のとおり。
背面も凝っていて、古いブラウン管式テレビの背面パネルを模しています。背面はガバッと開き、スマートフォンをぴったりとセットするための機構が備わっています。前面のチャンネル選択ツマミは回転し、これにより表示動画(アプリ上のチャンネル)を変更可能。ツマミは残念ながら「ガチャガチャッ」という音・感触はありませんが、ツマミ周辺のボタン類は一応押下できます。

 言ってしまえば、スマートフォンをセットできるテレビ風のガワなんですが、実際に専用アプリを使って動画を表示すると雰囲気たっぷり。どんなふうな表示がなされるのか見てみましょう。なお、以下のテレビ表示は、製品写真画面部にアプリ再生動画スクリーンショットを合成したものです。

アプリ使用上のおもしろみは「年代設定」です。「いつ頃のテレビの雰囲気を再現するか」を決める項目です。
左が「1950年代(モノクロ)」を選んでの動画表示。右は「1960年代(カラー)」を選んでの表示。元の動画(タカラトミーアーツの製品プロモーションビデオ)は比較的にきれいなカラー動画ですが、それが昭和風に劣化して表示されます。
左は「1980年代(カラー)」を、右が「地上波デジタル」を選んで表示させたもの。どちらもクリアに表示されますが、「1980年代(カラー)」はアナログ放送時代なので動画再生中に画面隅に色の滲みがでたり画面全体がノイズまみれ(砂嵐)になったりする演出が加わります。
表示させたい動画は、アプリ上で指定することで「チャンネル」として登録できます。右は本連載記事で使った動画「DJI Osmo Pocket 電源オン」(YouTube)をアプリに登録して「1950年代(モノクロ)」設定で表示した様子です。どんな動画でも「昭和風」にしてしまうのが楽しい。
年代設定が「地上波デジタル」以外だと、動画再生中にノイズが発生したりします(左)。古いブラウン管式テレビ全盛の昭和時代では、こういうテレビのトラブルが起きたら「叩いて直す」というのがひとつの習慣でした。このアプリもこの習慣を再現可能にしており、ノイズ発生時にテレビ上部をコツコツと叩けばノイズが消えます。

 なかなか味のある表示です。昭和スマアトテレビジョンを人に見せると、まず古風なスタイルのテレビの模型として珍しがられ、スマホを入れて映像を見せればその前時代的な表示に感嘆されたりします。話の種として盛り上がれる存在って感じ。また、模型としてもなかなかキレイな佇まいなので、スマホを抜いた状態で画面部に写真などを入れておけば置物としても楽しいです。コスパ的にけっこう満足できた昭和スマアトテレビジョンとなりました。

レコードプレーヤー型のBluetoothスピーカー

 続いて「昭和レコードスピーカー」(直販ページ)。機能的にはBluetoothスピーカーで、専用アプリと組み合わせると懐かしのレコードプレーヤーの使用感と音質で好みの曲を聴けます。また、専用アプリ無しでも、Bluetoothスピーカーとして使えます。

昭和レコードスピーカーは、1960~70年代頃のポータブルレコードプレーヤー風のBluetoothスピーカー(モノラル)。サイズは幅135×奥行き66×高さ42mm。電源は単4形アルカリ乾電池×4本。
丸いツマミは、片方がBluetoothペアリング用、もう片方が電源オンオフ・ボリューム調節用です。アームをターンテーブル上に動かすとターンテーブルが回転し、専用アプリ上に登録した曲が内蔵スピーカーから再生されます。ターンテーブルの左下には回転数(45rpm・33rpm)切り換えスイッチがあり、これを操作することでターンテーブルが回る速さやアプリ上で再生される曲のスピードと音高が変わります。スピーカーからの出音はかなり「ローファイ」な感じ。赤いカバーは脱着可能で、カバーを装着したままでも音は聴けます。カバーをした状態だと音がよりマイルドになります。雰囲気を盛り上げるレコード板(ドーナツ盤とソノシート)が付属し、それぞれターンテーブルの上にセットできます。
専用アプリ「昭和レコードスピーカー」の表示例。プレイリストを作成して昭和レコードスピーカーから鳴らせます。アプリ上のターンテーブルを操作するとスクラッチ的な音が出たりも。

 遊んでみた感じですが、アームを動かすとターンテーブルが回転し始めて、アプリ上に登録した曲が小さな内蔵スピーカーから出るというのは楽しいです。出音もチープでイイ感じ。

 ですが、ターンテーブルの回転音が「非常にうるさい」ので、スピーカーのボリュームをかなり上げないと曲がよく聞こえないのが残念。昭和のレコードプレイヤーでも、こんなに回転音がうるさくはなかったと思いますが、何を狙っての「うるさい回転音」なのか疑問です。ちなみに、アプリ使用時はターンテーブルが止まっている状態ではスピーカーから音が出ませんので、この回転音から逃れられません。改造してモーター止めちゃおうかな、とか思いました。

 でも、アプリを使わなくてもBluetoothスピーカーとして機能します。細かな仕様は不明ですが、昭和レコードスピーカーの電源オン・ペアリング後に、専用アプリは起動せず、音楽再生アプリなどで曲を再生すれば、その曲がスピーカーからチープな音で流れます。ただ、その状態で昭和レコードスピーカーのターンテーブルを回転・停止を行うと、ターンテーブル停止状態では曲が再生されなくなりました。

 Bluetoothスピーカーとして昭和レコードスピーカーを見ると、なんか仕様が微妙に特殊かもしれません。たとえば、スマホとの初回ペアリング後に電源をオフにすると、次回電源オン時にスマホと自動接続されません。都度ペアリングボタンを押さないと、接続されないという仕様っぽい。ペアリング時の確認音が一昔前のBluetoothスピーカーによくあるサウンドなので、も~しかすると、古いハードウェアが組み込まれているのかもしれません。

 存在としてはオモシロい昭和レコードスピーカー。なのですが、上のような微妙な仕様で、ターンテーブルの回転音もウルサめ。ところどころで「昭和レコードスピーカーで愉快に遊ぼうとする気分が削がれる」のが残念です。イマイチ満足感が得られない品となりました。

手のひらサイズの「マジなラジカセ」!

 最後に「昭和ミニラジカセ」(直販ページ)。最後ですけど最初に言ってしまえば、筆者的にはコレがサイコーに良かったです。

 モノとしては昔懐かし「ラジオとカセットテープレコーダーの複合機器」こと「ラジカセ」のミニチュアですが、機能的にもしっかりラジカセなんです。AM/FM放送を実際に受信可能で、それを録音することもできます。カセットの挿抜も可能で、カセット自体はダミーですが、機能的には内部録音領域選択用スイッチの役割を持ちます。カセットのA面とB面にそれぞれ録音できるというラジカセの機能性を、ダミーカセットの向きを変えてを挿抜するという方法で見事にシミュレートしています。

 また、凝ったことに、ロッドアンテナは伸縮式で、ハンドルも可倒式。さらには見えている黒いボタン類は全て操作できたり機能を備えていたりします。実際のラジカセを使ったことがある人なら、直感的に操作できるあたりまで含めて、非常によくつくり込まれたミニチュアラジカセだと感じます。

昭和ミニラジカセは、スタンドアロンで機能するラジオ受信機・デジタルレコーダー(5分×2領域分)です。サイズは幅121×高さ64×高さ34mmで、電源は単4形アルカリ乾電池×3本。手のひらサイズのミニチュアラジカセですが、実際にラジカセ的な使い方ができます。右写真はウィットを効かせた使用イメージだと思いますが、こんなふうに使うこともできちゃいます。
各ボタンは実際に操作可能で、それぞれ機能を持っています。カセットの挿抜も可能で、入れる向きによって2つの録音領域を使い分けられます。ラジオの受信周波数レンジは、AMが522~1629kHz、FMが76~108MHz。ロッドアンテナは伸縮し、自由な向きに傾けられます。

 昭和ミニラジカセで遊んでみた……いや使ってみた感じですが、部分部分に「それっぽい演出」がなされつつ、ラジオ受信とカセット録音というメインの機能はけっこう実用的。よくできています。

 演出としては、たとえばカセット用のボタンを操作すると「キュルキュルキュル、ガチャン」という効果音が出て頭出しが行われたり、イジェクトボタンを押すとカチャンとカセット収納部が開いたり。「あぁこういう感じだったねぇ、ラジカセって」と楽しめます。

 ラジオとしてまずまず普通に使えるのも実用的。音も悪くないです。周囲の音や受信中のラジオ放送を録音することができますが、単純明快に録音できつつ机上に置いて楽しげなあたり、カワイイし手軽な簡易ボイスレコーダーとしても実用的です。

 難点は、ラジオ受信時にチューニングが行いにくい(ツマミが小さいため)ことと、ラジオとしての受信感度が低いことあたり。窓際や屋外で使ったりする必要があるかもしれません。FM受信時はロッドアンテナに指を触れたりすると感度アップになることも。それと、筆者が買った個体はカセット収納部にバリがあって、それが原因でカセットの挿抜がやりにくかったんですが、そのバリを軽く削ったら問題なく使えるようになりました。

 とまあ、ホンモノのラジカセと比べると、もちろんつくりの甘さチープさと少々の性能不足がありますが、ここまでシッカリ使えるとは予想外の喜びです。懐かしめるし実際に使うこともできる。

 こんな楽しい製品がつくれるのなら、ソニーのアレとかナショナルのソレとかもどんどんミニチュア化っていうか「ザ・昭和シリーズ」で発売して欲しい! とまで感じさせた昭和ミニラジカセ。筆者的にはコスパも満足感もサイコーとなりました♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。