みんなのケータイ

Xperia Zを購入。カラーは、指紋がもっともつきにくいホワイトにした。ホワイトはメーカーによって差がつきやすい色だが、質感が高い点にも満足している

 CESでの発表から約1カ月、「Xperia Z SO-02E」がついに発売された。さっそく筆者も発売日の2月9日にこの端末を購入し、メインのスマートフォンとして使用している。

 前回掲載された本コーナーの記事をご覧になった方は「おや?」と思われるかもしれないが、「HTC J butterfly HTL21」を購入してからまだ2カ月ほどしか経っていない中での機種変更になる。実はHTC J butterflyをそのままメインで使い続けようか考えていた矢先に、充電時に端子のカバーがポロっと外れ、防水性能が失われてしまった。まだ新しいため修理に出そうかとも検討したが、預かり対応になってしまうのは仕事の都合上どうしても避けたい。であれば、その時点で一番ほしい端末を買ってしまおう。そう思い、元々ほしかったXperia Zを購入。メインの電話番号もこちらに移すことにした。

 あえて苦言を呈したいのが、HTC J butterflyの付属品についてだ。防水仕様で端子がカバーでふさがれているのに、未だに卓上ホルダが発売されていないのはいかがなものか。カバーに過度な負荷をかけた過失であればまだ納得できるが、そういうわけでもない。

 海外メーカーであるHTCにとって日本でニーズの高い防水仕様はチャレンジで、カバーレスにするのが難しいのも分かる。ただ、それなら卓上ホルダを発売して、カバーの開閉回数を減らせるような配慮をしてほしかった。共同で開発したKDDIもそうした点はきちんとサポートすべきで、できないのであれば無理な防水は見送った方がよかった気がする。時間は経ってしまったが、今からでも、卓上ホルダの発売を検討してもらえないだろうか。防水・防塵仕様の「INFOBAR A02」についても、同様だ。

本体はスクウェアだが、角が丸みを帯びているため、手に持って“痛い”ということはない

 Xperia Zは本稿執筆時点で10日ほど使っている。性能にはおおむね満足しており、特にカメラの写りは抜群にいい。この点は、もう少し写真を撮りためたあとでレビューしていきたい。

 フルHDディスプレイということで気になるレスポンスについても、HTC J butterflyで気になっていたフォルダ開閉時のちょっとした引っ掛かりがなく、満足度が非常に高い。ボディ形状がスクウェアに近く若干持ちづらくはなったが、デザインがいいのでその点はあきらめることにした。とは言え、元々5インチ端末を使っていたため、ある程度は想定の範囲内。がんばれば、片手操作もなんとかできる。

充電は、同梱の卓上ホルダで行っている。これなら、カバーの劣化を防ぐことができる

 予想以上だったのが、バッテリーの持ちのよさだ。これはHTC J butterflyにも共通しているが、スリープにしていると特に省電力設定にしていなくてもバッテリーがほとんど減らない。残量5%程度になってから、1時間以上使い続ける(あくまで待機のみだが)こともできたほどだ。ここまでの性能があれば、いざという時はある程度自分でバッテリー残量をコントロールできる。

 ちなみに、HTC J butterflyでの反省を生かし、充電はなるべく付属の卓上ホルダで行うようにしている。ただ、Xperia Zはイヤホンジャックにもカバーがある。スマートフォンで音楽を聞くことが多いため、これは自分にとってのマイナス点。防水性能を保つために、なるべく開閉は避けたい。そこで、Xperia Zの購入と同時に、Bluetoothのヘッドセットも入手した。選んだのはこれまたソニー製の「DRC-BTN40」。NFC対応で、Xperia Zとはワンタッチでペアリングできる。以前から使用していたバランスド・アーマチュアのイヤホンをそのまま挿せる点も重視した。

イヤホンジャックにもカバーがついているのは残念。この仕様のためもあり、音楽は極力Bluetoothヘッドセットで聞くことにした
購入した「DRC-BTN40」。イヤホンが付属しないタイプで、手持ちのものをそのまま挿せるのがメリット。Xperia Zなど、NFC対応スマートフォンとの「かんたん接続」にも対応する
NFCは、ウィジェットで簡単にオン・オフを切り替えることが可能だ。仕様上、画面点灯時は常時電波を発してしまうため、節電のためにも小まめに切り替えた方がいい

 実際に使ってみると、確かにペアリングが簡単だと感じた。NFCを検知した時点で、ヘッドセット側の電源が自動で入るのも手軽でいい。たまに失敗するのは玉に傷だが、それは許容範囲。特に複数のBluetooth機器を使い分けていると切り替えが簡単で、この方法が手放せなくなる。Xperia Zならではのメリットは、アプリのダウンロードをしなくても使えること。NFCのオン・オフを一発で切り替えられるウィジェットを搭載しているため、使い勝手もいい。

 現時点での印象はざっとこんなところだが、一方で気になっている点もある。それが、バイブの反応だ。標準搭載されている「POBox Touch」を使うと、キーをタッチするのと同時に端末が振動しないことがある。2~3回連続で押すとブルッと震えるが、ここに違和感を覚えた。そこで、文字入力アプリを「ATOK」に変更してみたところ、ワンタッチ目からきちんとバイブが反応することが確認できた。

 Xperia ZのPOBox Touchは片手操作を意識しており、キーボードサイズの変更が可能だ。似た機能を持つATOKとの大きな違いは、変換候補もキーボードの横幅に合わせてくれるところにある。これなら変換候補にも指が届くと思っていただけに、バイブの反応が遅いのは少々残念。ソフトウェアで修正できると思うので、アップデートに期待したい。

左の「POBox Touch」は、変換候補もキーボードの幅に合うため、タッチがしやすい。一方で、バイブが正確に反応しないため、筆者は右の「ATOK」を使用している

 1000万契約を超えたXiにも、もう少しがんばってほしいところ。特に、筆者の主な行動範囲である東京都心部ではスループットが目に見えて落ちていて、KDDIの800MHz、1.5GHzと比べると穴も多い印象を受ける。通信した時間や地域によって異なるため一概には言えないが、エリア整備とスループット対策のペースを今まで以上に上げてほしいというのが、いちユーザーとしての本音だ。