【Xperia SX SO-05D】

日本特有機能のあり方を考える

2012年9月26日 06:00
(石川温)

 ドコモのオンラインショップで購入したXperia SX、色はオレンジを選んだ。

 Androidスマートフォンを機種変更して、まずやるのがおサイフケータイ絡みの設定。HTC Jからおサイフケータイ関連の機能を移行し、楽天Edy、WAON、nanaco、モバイルSuicaを一通りダウンロードし、使えるようにしておく。日本特有機能なかでも、やはりおサイフケータイ関連は生活していく上で欠かせない機能となってしまった。

 日本特有機能としては、他にワンセグと赤外線通信があるが、ワンセグは大震災のときのような災害時には威力を発揮するが、普段の生活ではあまり必要がなくなってしまった。自宅のテレビやレコーダーをスマートフォンで視聴できる環境を整えてしまったこともあり、画質の悪いワンセグで見るよりも、アプリを使ってインターネット経由で自宅のテレビを見た方が画質が綺麗だし、ネットがつながればどこででも見られるというのが大きい。ワンセグは視聴地域や環境によって、画質が乱れるのが難点。

 もうひとつ「赤外線通信」に関しては、最近、飲み会などで連絡先を交換する際は、赤外線は使わず、ほとんどの場合がFacebookで相手の名前を検索するか、LINEの連絡先を教え合うというものになった。ケータイのアドレスを交換するなんてほとんどしない。相手もスマートフォンを持っていることが多いので、ケータイのアドレスよりもFacebookやLINEのほうがありがたかったりする。

 となると、スマートフォンの普及によって、日本特有機能で欠かせないのが、おサイフケータイ機能である「FeliCa」のみということになりつつある。海外のAndoidスマートフォンやWindows Phone 8端末ではNFCの搭載も始まっているが、日本でNFCが本格的に普及するかと言えば、かなり未知数と言わざるを得ない。

 将来的には、日本で売るスマートフォンはとりあえずおサイフケータイだけに対応してくればいいのではないか。最近ではFeliCaとNFCの両方式に対応したものも出てきたが、いずれは「日本機能と言えばおサイフケータイのみ」というスマートフォンが一般的になってもおかしくない。とりあえず、今のところはケータイユーザーからの移行が多く、ワンセグや赤外線通信の需要は高いが、スマートフォン需要が一巡したら、それらの機能は役目を終えてしまうかも知れない。

 「おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線」は日本特有機能であったけれど、スマートフォンユーザーが増えることで、「日本特有機能」のあり方も変わってくることだろう。