みんなのケータイ
2400円で格安スマホを防水加工してみた
【GRAND M】
2017年12月7日 06:00
前回、dtab Compact d-01Jを無理やり非対応の防水ケースに入れて破壊などしつつ、筆者は思い出していた。「防水加工があったな」と。そう、iPhone 7の前、まだ防水非対応のiPhoneが販売されていた頃、防水加工サービスが注目された。
筆者も試してみたい、と思ったが防水加工サービスは発表されてもなかなか始まらず、始まった後はそれなりの料金で躊躇し、さらに自分で防水加工ができるというスプレーも登場したが、試すのは自己責任。iPhoneが壊れたらどうするよ……と怖気づき、結局機会の無いまま。
いつしか防水加工サービスは撤退が相次ぎ、防水加工スプレーの存在も目立たない。だが、昨今の格安スマホ、SIMフリースマホにはまだまだ防水非対応が多い。実は防水加工を施したい、という需要があるのでは?
防水加工サービスもまだ残っているが、ネットでは防水加工スプレーがいまだに売られている。そして筆者の格安1万円切り、LTE非対応、3Gだけ対応のBLU GRAND Mなら防水加工を試して失敗してもさほど痛くは無い。やってみよう。
入手したのはインパービアスの防水加工スプレー。Amazonで2400円、レビューは2016年以来無し。そして過去のレビューには「壊れた」というコメントもあるドッキドキの商品だ。
届いた商品の保証書には「IPX7」の「生活防水」とある。簡単に言えば水深1mまでの真水に30分間放置しても電話できる。ただし保証書には細かい条件が多々あり、要は加工して壊れても自己責任だ。
加工自体は難しくない。換気が必要(スプレーはシンナー臭い)で火気厳禁だが、YouTubeに解説動画があるのでこれを見つつ、端末を綺麗にする→スプレーを吹く→乾かすという手順を正面、背面、側面と繰り返す。ただし最後に24時間以上水につけない、という仕上げがあるため加工は2日がかりとなる。何度も乾かすのでせっかちな人だと失敗しそうな流れである。
さらにスプレーはスマホ1台でほぼ空になるので、大きなタブレットを防水加工するのならスプレー1本では加工が不十分になりそうだ。
加工が完了したGRAND Mだが、どうも画面や背面に薄い擦れ模様ができてしまった。さほど気にはならないものの端末を綺麗にする過程が不十分だったのだろう。なんとなく全体的にマットな質感になったような気もするが、気のせいだろうか。
で、結果は? これが水でびちゃびちゃにしても大丈夫。ま、これくらいなら防水非対応でも濡れ具合では無事だ。やはり水没させないと防水加工が成功している、とは言えないだろう。
そこでボールに水を汲んでGRAND Mを入れてみる。これは本当に緊張する。怖い。画面を点灯させたまま水没させると……とくに問題無し。水から出しSIMスロットを取り出しても内部が濡れている様子は無し。
だが、しばらくするとやたら再起動を繰り返すことが増えた。それが防水加工のせいかは分からず、自然と直ってしまう……とりあえず問題無く使えてはいるが。タッチパネルの反応も変わらない。成功なのか?
一応GRAND M(6200円で購入)+防水加工スプレー(2400円)で、「8600円の防水スマホ」ができたわけだが、この防水効果がいつまで続くのか。防水ケースよりもスマートな防水加工だが、リスクと不安は大きい。結局「ジップロックでいいや」と前回と同じ結論になってしまった。