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挫折した経験がある人ほどしっくりくるPDA
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古くはシステム手帳から、PDAまで、世の中には情報管理ツールと呼ばれるものがたくさんある。しかし、中にはこの手のツールと相性が悪い人も多いようで、意気込んで買ったはいいものの、1週間で挫折したなんて話もよく耳にする。筆者もその種類の人間のようで、スケジュールや住所録の管理が大の苦手。これまでにも、ことごとく挫折してきた。にもかかわらず、PDAは大好きで歴代のザウルスは新型が出るたびに購入するというタチの悪いパターン。まあ、必要だから買うというわけではなく、デバイス的に興味があるから買っていただけなんだけとね……。
つうわけで、もうPDA買うのはヤメようかと思っていたところ、懲りずにまた買ってしまいました。新型のザウルス「SL-A300」。ところが、実際に使ってみると、これが実に良い感じ。購入後、すでに1カ月ほど使ったが、もはや手放す気になれないほど便利なのだ。世間では、Linux搭載ということで注目されている製品だが、そんなことはハッキリ言ってどうでもいい。新型ザウルスのどこが良いのかって、ズボラな筆者でもスケジュール管理ができてしまう点がスゴいのだ。
と言っても、厳密にはスケジュールは管理しない。というか、しなくて済む点がポイントとなる。今回の新型ザウルスにはザウルスショットという機能が搭載されている。これは、PC側でPrintScreenキー(テキストはF11)を押すと、PCの画面がそのままザウルスに転送されるという機能(USB経由)。もちろん、これだけではそれほど便利ではないのだが、転送するときに日付を指定すると、その画面やテキストがザウルス側のスケジュールに貼り付けられるのだ。つまり、いちいちOutlookなどにスケジュールを入力してからシンクロするなんて面倒なことをしなくていいし、ましてやパソコンの画面を見ながらザウルスにちまちまスケジュールを入力するなんてことをしなくて済むのだ。
たとえば、筆者の場合などは、スケジュールの調整がほとんどメールで行なわれる。いついつどこで打ち合わせなんてメールが届くわけだ。すると、この本文を範囲選択してから「F11」キーを押し、日付を指定すれば、それだけで打ち合わせの内容がザウルスのスケジュールに貼り付く。しかも、打ち合わせの場所がわからない場合などは、同時にインターネット上の地図サイトなどで場所を表示し、今度は「Print Screen」キーを押して、この画面も転送してしまう。すると、ザウルスのスケジュールには、打ち合わせの内容に加えて、地図までもが貼り付けられるのだ。これを体験してしまうと、もはや他の方法でスケジュールを管理する気になれないほどだ。
これは、PDA的な使い方と言うよりは、ビューアー的な使い方に近い。ザウルスに転送されるデータは最終的にJPGに変換されるため(テキストはそのまま)、Webだろうが、PDFだろうが何でも取り込める。これで、必要な情報を次々にザウルスに転送して、必要なときだけ外出先で見ればいいわけだ。厳密にスケジュールなんか管理しなくても、実際には、これで十分事足りてしまう。これまでのPDAは、入力方法だったり、操作方法だったり、何かしらユーザーに「強いる」部分を持っていた。それが、今回のザウルスにはないのだ。この点が実にすばらしい。これまで、PDAに挫折した経験がある人は、ぜひ一度、試してみて欲しい。こういった経験がある人ほど、今回の新型ザウルスはしっくりくるはずだ。
品名 |
購入価格 |
購入場所 |
ザウルス SL-A300 |
4万9800円 |
ヨドバシカメラ |
・ Linuxザウルス「SL-A300」ニュースリリース(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/020624.html
・ 「SL-A300」製品情報(シャープ)
http://sl.ezaurus.com/index.html
・ シャープ、薄型・軽量でLinux採用のザウルス新機種「SL-A300」
(清水理史)
2002/10/11 11:03
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