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公正取引委員会(公取委)は、イー・モバイルが展開していた広告において、サービス内容を誤解させるものになっていたとして、景品表示法規程違反のおそれがあると判断し、同社に対して警告を行った。
公取委の指摘によれば、今回、実態とかけはなれた表示と指摘されたのは、電車内広告やテレビコマーシャル、新聞・雑誌広告。たとえば、今年2月~4月ごろにかけて展開した駅貼りポスターや電車内の広告は、同社のサービス「定額パック24」を紹介するもので、「ありえない! 電話基本料0円※1」などと大きくアピールするとともに、広告全体からすると小さめの文字で「別途データ通信利用料月々1000円~かかります」などと記載。テレビコマーシャルの映像でも同様のアピールの方法が採られている。公取委では、これらの駅貼りポスターや電車内広告、テレビコマーシャルに対して、同サービスで追加料金なしで通話できるのは、同社端末内に限られること、あるいはデータ通信サービスの契約が必須であるため、最低でも月額1980円かかることなどを指摘。景品表示法第4条第1項第2号、有利誤認の規程に違反する疑いがあると判断した。
このほか今年3月~4月にかけて掲出された新聞広告や雑誌広告では、PHSサービスとの比較して、イー・モバイルのほうがPHSサービスの半額程度になるかのような表示になっていた。公取委では、これについても「半額になるのは、月間のデータ通信が2万3825パケットまでの場合で、利用状況によってはPHSより高くなったり、半額にはならない場合がある」と指摘している。
携帯電話会社の広告に対しては、ソフトバンクモバイルが2006年12月に、NTTドコモとauが2007年11月に公取委から警告措置を受けている。公取委では、これらを踏まえて、2008年6月に分かりづらい広告例を示したガイドラインを発表している。
他社の警告措置から1年以上経って、イー・モバイルに対して同様の警告が行われたことについて、同社では「(業界団体が示した)広告表示の自主基準、ガイドラインは遵守していたが、今回の警告を厳粛に受けとめ、よりわかりやすく適切な広告表示を行っていく」として、ユーザーや関係者に対して謝罪している。
■ URL
公取委 報道発表資料
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/08.september/08090401.pdf
イー・モバイル 公取委による警告について
http://www.emobile.jp/cgi-bin/press.cgi?id=573
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(関口 聖)
2008/09/04 16:02
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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