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現在、非接触IC技術は、ISOの国際標準規格（ISO 14443）としてTypeA（MIFARE）、TypeBが登場しているほか、ソニーが「FeliCa」技術を提供している。日本や香港などでは「FeliCa」が、欧米や中国などではMIFAREが中心的な存在となっている。NXPの示したデータによれば、FeliCaやMIFAREに代表される非接触ICによる近接通信の世界市場は、73％がMIFARE、FeliCaが7％、TypeBが5％、その他が15％となっている。 NFCは、MIFARE、TypeB、FeliCaと互換性を保つ上位規格となっており、2002年の発表以来、2004年にNXP、ソニー、ノキアが業界団体「NFC Forum」を設立。同団体には、端末メーカーや通信事業者など130社が加盟しており、2005年には実地試験がスタートし、今年に入ってからノキアがNFC対応端末「Nokia 6131 NFC」を発表したほか、11月にはソニーとNXPセミコンダクターズが、非接触ICチップの開発などを行なう合弁企業「モベルサ（Moversa GmbH）」を設立した。 プレゼンテーションを行なったKeunen氏は、「ポスターに携帯をかざせば、ストリーミング動画を視聴するといったサービスが実現できる。またBluetoothや無線LAN、ワイヤレスUSBの次世代規格の1つとなっており、たとえばBluetoothと組み合わせればかざすだけでペアリング作業が済む」とその利便性をアピール。 既にFeliCaをベースにしたサービスが数多く登場しているが、Keunen氏は「NFCは下位互換性があり、現状のアプリもそのまま利用できる。また、海外に行ってもMIFARE用インフラが活用でき、おサイフケータイの国際ローミングサービスが実現できる。また、NFCはノートパソコンや家電など携帯以外の機器でも利用できる」と、FeliCaやMIFAREでは実現できない、NFCならではのポイントとして紹介した。今後の展開については、2008年ごろに海外でNFC対応サービスが開始され、日本では2009年にもNFC対応の携帯電話が登場すると予測した。
このほか、会場内では「Nokia 6131 NFC」を使ったデモが披露された。デモでは、Bluetoothでペアリングして携帯電話で撮影した写真を電子フォトフレームやプリンタに転送したり、ポスターに携帯電話をかざして映画のチケットを入手したりするサービスイメージが体験できるようになっていた。
■ ＵＲＬ NXPセミコンダクターズ http://jp.semiconductors.philips.com/ ■ 関連記事 ・ ソニーとNXP、非接触ICの合弁会社をウィーンに設立 ・ ソフトバンクなど7社、2008年度に「NFC」実証実験 ・ ノキア、世界初のNFCチップ搭載端末「Nokia 6131 NFC」 ・ 次世代の非接触IC「NFC」とは～NXPに聞く ・ Bluetooth SIG、2008年にも超低電力Bluetooth規格など提供 （関口 聖） 2007/12/13 16:21 | ||||||||||||||||||
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