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ソニーとNXP、非接触ICの合弁会社をウィーンに設立

 ソニーとNXPセミコンダクターズは、非接触ICチップの開発などを行なう合弁企業「モベルサ(Moversa GmbH)」を設立した。本拠地はオーストリアのウィーンで、資本金は約32億円、出資比率は50%ずつとなる。

 今回設立されたモベルサは、非接触ICチップを開発する合弁企業。ソニーはFeliCaを、NXPはMIFAREという異なる規格の非接触IC技術を提供しているが、モベルサでは、FeliCa・MIFAREなど複数の非接触IC技術を搭載できるチップを開発することになる。カード向けではなく、携帯電話向けチップのみ手掛けるとのことで、欧州に拠点を置いた理由は、「ICカードの文化が広く普及しており、NXPの拠点もある。また、日本でしか実現していないおサイフケータイを世界に出していくため」(ソニー広報)という。

 当初の予定では、2007年上半期に設立される予定だったが、契約の手続きなどに時間がかかり、発表から約1年を経た2007年11月に設立されることになった。日本国内に開発や製造などの拠点を設ける予定はないとのこと。また自前の工場は持たず、製造はNXPに委託されるという。携帯向けFeliCa(モバイルFeliCa)におけるフェリカネットワークスのように、モベルサが提供するセキュアICチップのプラットフォームを管理する会社は別途設立される予定だが、詳細は決まっていない。

 両社では、「セキュアICチップと、FeliCa/MIFARE対応のNFCチップとの組み合わせは、ユニバーサルな携帯電話用非接触ICプラットフォームになる」としている。セキュアICチップについては、2008年の半ばにもサンプル出荷され、携帯電話との親和性などが評価される。商用チップは2009年中に出荷される計画となっている。



URL
  ソニー プレスリリース
  http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200711/07-1114/
  NXPセミコンダクターズ
  http://jp.nxp.com/

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(関口 聖)
2007/11/14 14:39

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