結果発表


 12月15日~22日にかけて、読者の皆さまに選定していただいた「読者が選ぶ 2010年 ケータイ10大ニュース」の集計結果を発表いたします。編集部でノミネートした主要ニュースに対し、1人3票までの投票を受け付けたところ、2317票(830人)が集まりました。ご協力いただき、ありがとうございます。

 


1位
(319票)
「iPad」発売、タブレット端末も続々登場
 

 スマートフォン元年とも言われる2010年は、1月からXperiaの国内発売、Nexus Oneの登場などスマートフォンの話題に包まれていたが、本誌10大ニュースの1位には、最終的に「iPad発売」が選ばれた。

 電子書籍の進展、多くのタブレットデバイスの登場などが今年後半にかけて注目を集めた。そのきっかけは「iPad」だった、と言うべきだろう。iOSを採用した10インチディスプレイは、iPhoneに似た操作感を実現しつつ、新たなユーザー体験をもたらした。

 ソフトバンクモバイル社長の孫正義氏は「iPad」の登場で、パソコンを利用しなくなったと言い、iPhone、iPadの両方を利用していなければ人間として大丈夫か、と冗談を述べるほど。そのボディサイズは、モバイルと言うにはやや大振りと見る向きもあるが、「iPad」の登場は、孫氏が熱中するように、人とコンピューティングの関係が新たな局面を迎えたことの象徴かもしれない。(関連記事:1/2/3/4/5/6/7

  
  
2位
(264票)
iPhone 4が登場、iOS4でマルチタスクに対応
 

 1位こそ「iPad」に譲ったが、「iPhone 4」の登場も今年、最も注目されたニュースの1つだった。

 毎年バージョンアップする「iPhone」だが、今年はいわばメジャーバージョンアップとなった。外観を一新し、カメラでは裏面照射型CMOSセンサーを採用し、HD動画撮影に対応。ディスプレイも高解像度化した。ハードウェアスペックの進化も嬉しい点だが、その洗練された操作性が、OSのバージョンアップにあわせて進化を遂げたこともユーザーにとっては見逃せない点だっただろう。

 発表前からブログメディアに製品流出などが報じられたほか、米国ではアンテナ感度が問題視されたり、今も「ホワイト」が登場していなかったりするなど、さまざまな面で話題を振りまいた。スマートフォンの定義を変えたiPhoneは2011年、どのように進化してくるのか、今から楽しみだ。(関連記事:1/2/3/4/5/6/7/8/9

  
  
3位
(227票)
日本独自機能のスマートフォンが登場、NECやパナソニックも開発表明
 

 さまざまなスマートフォンが発売されてきた日本市場だが、“スマートフォン元年”にふさわしく、日本市場で求められる赤外線通信、おサイフケータイ、ワンセグ、デコメなどに対応した機種の登場、そして日本メーカーの開発表明というニュースが第3位となった。

 スマートフォンの代表格として、iPhoneやAndroidが存在する中、iPhoneはこれまでも絵文字などに対応していたが、今年はシャープや富士通東芝のAndroid端末で日本仕様に即した機能が数多く盛り込まれた。そしてパナソニック、NECが、日本メーカーとしてスマートフォンを開発する意向を明確に示した。

 スマートフォンのソフトウェアプラットフォームとして主流となっているAndroidは、どのメーカーも採用できるオープンプラットフォームだからこそ、国内外のメーカーは一定の独自色を持たせようと工夫している。そうした味付けの1つとして、日本市場で培われ、ユーザーに受け入れられてきた要素がどのようにスマートフォンと融合していくのか、今後も注目のポイントとなるだろう。 (関連記事:1/2/3/4/5/6/7/8

  
  
4位
(214票)
ドコモが「Xperia」発売、「GALAXY S」などスマートフォンを拡充
  年々ラインナップを拡充するNTTドコモだが、今年はAndroid端末を矢継ぎ早に投入。BlackBerryの新機種も続けて発売するなど、フィーチャーフォンだけではなく、スマートフォンのラインナップ強化も強化している。(関連記事:1/2/3/4/5
  
5位
(195票)
auが「ISシリーズ」投入、スマートフォンに注力
  会長自ら「スマートフォンで出遅れた」と認め、その反動かのように、今秋、続々とスマートフォンを投入したau。ISシリーズは、日本市場向けの機能を多く取り入れたモデルを中心にラインナップしながら、他社にないサービスとして「Skype」も取り入れた。auらしい、他社にない先進性が今後も取り入れられることだろう。(関連記事:1/2/3/4/5/6/7/8
  
6位
(177票)
ウィルコムが会社更正、12月に「だれとでも定額」発表
  昨年の段階では事業再生ADRと、民間同士での解決を探っていたウィルコムだったが、今年2月に会社更生手続きを開始。事実上、ソフトバンク傘下となって再スタートを切ることになり、「だれとでも定額」を発表。今後も有益なサービスを提供し続けてくれることを期待したい。(関連記事:1/2/3/4/5
  
7位
(150票)
SIMロック解除議論が進展
  携帯電話端末が利用できる通信会社を制限する“SIMロック”について、総務省主導で議論が進められ、ガイドラインも制定された。来年4月からSIMロックが解除できる機種が登場すると見られるが、それが果たしてどのようなメリット/デメリットをもたらすのか。ユーザーとしては、また1つ、知っておきたい事柄が増えることになりそうだ。(関連記事:(関連記事:1/2/3/4/5/6/7
  
8位
(120票)
Androidは2.2/2.3が登場、アップデート対応にも関心集まる
  PDAの時代から、スマートフォンのソフトウェアがバージョンアップするということはさほど頻繁には行われていなかった。しかしiPhoneの登場で、「スマートフォンはバージョンアップで新機能が追加されるもの」というイメージを持つユーザーも少なくない。頻繁にバージョンアップするAndroidは、新機能に期待できる一方で、キャリアやメーカーの対応にも注目が集まる可能性がある。いつかは訪れるハードウェアの限界まで、バージョンアップは行われるべきかどうか。今後も議論がありそうだ。(関連記事:1/2/3/4
  
9位
(83票)
NECカシオ、富士通東芝が誕生――進む業界再編
  国内メーカーの再編が進み、今年春にはNECカシオが、この秋には富士通東芝が誕生した。半導体分野でもルネサスがNECエレクトロニクスと経営統合し、ノキアの事業を買収し、モバイル事業向けの子会社を立ち上げた。海外を含め、携帯電話を巡る各企業の動向は今後も目を離せない。(関連記事:1/2
  
10位
(81票)
次世代方式「LTE」の商用サービス開始へ、DC-HSDPAのサービスも
  24日、NTTドコモがLTE方式を採用する新サービスを開始した。競合他社でもLTEをいずれ導入する方針だが、まずはイー・モバイルがDC-HSPDA方式で従来よりも高速化したサービスを導入。同方式はソフトバンクモバイルが来年導入する方針だ。データ通信サービスが主戦場だが、今後モバイルWi-Fiルーター、あるいはさまざまなデバイスの登場で、より高速化されたデータ通信サービスが普及すれば、さらにモバイルインターネットが進展することだろう。(関連記事:1/2/3
  
 以下、獲得票順
  

(80票)通話料無料、「Skype au」が登場

(57票)キャリア各社がモバイルルーターをラインナップ

(50票)日本通信がSIM単体製品を発売、販売環境を拡充

(45票)ドコモとソフトバンクが海外パケット定額、auも対応へ

(38票)キャリア固有のメールアドレス、スマートフォンで利用可能に

(35票)KDDI、小野寺氏から田中氏へ社長交代

(26票)ドコモやauがスマートフォンに独自市場、ソフトバンクも独自コンテンツ

(25票)ケータイに3D液晶、フルHD動画撮影や沈胴式レンズ、分離型、キー交換も

(21票)キャリア/メーカー各社が電子書籍に本腰

(21票)携帯マルチメディア放送の免許獲得で熾烈な競争、ドコモ系に軍配

(20票)ソフトバンクが「電波改善宣言」、無線LAN拡充など各社が取り組み

(15票)ドコモがiモードに「ドコモマーケット」、個人開発のアプリも販売可能に

(14票)ソフトバンクがTwitter推進、孫氏はじめ夏モデルの題材やサポート窓口など

(13票)SNS各社がスマートフォン対応を推進

(10票)Windows Phone 7発表、海外で今秋発売

(8票)フィルタリング規制強化の東京都条例案、春は見送りも冬に復活

(4票)頓智・、REKOO、コロプラ、KDDIの提携戦略

(2票)MVNOのインフォニックスが破綻、JALマイルフォンなど譲渡

(2票)シャープが中国向け機種を大幅拡充、米国でも端末供給

(1票)東京都のインターネット公売に「着メロ」商標権

2010/12/27/ 12:51