東急と阪急の駅構内、キャリア各社の公衆無線LANサービス


 東急電鉄とイッツ・コミュニケーションズ(イッツ・コム)は、9月以降、東急全駅に各通信事業者の公衆無線LANサービスのアクセスポイントを展開すると発表した。また阪急電鉄とアイテック阪急阪神は、阪急の一部駅構内や沿線の商業施設において、8月30日より公衆無線LANサービスの提供を開始、今後、順次拡大すると発表した。

東急の取り組み

 東急電鉄では、9月以降、駅構内にWi-Fiアクセスポイントの設備を展開。NTTドコモの「docomo Wi-Fi」、NTT東日本の「フレッツ・スポット」、KDDIの「au Wi-Fi SPOT」、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの「Wi2 300」、ソフトバンクモバイルの「ソフトバンクWi-Fiスポット」が利用できるようになる。なお、「フレッツ・スポット」については、利用できる駅が一部に留まる見込み。

 サービスの提供開始時期は、路線によって異なる。東急田園都市線は今年9月、東横線は12月、目黒線と大井町線は2013年4月、池上線と多摩川線、世田谷線は来夏より利用できるようになる。

 Wi-Fiアクセスポイントの設備は、東急沿線を中心にケーブルテレビやインターネット接続サービスを提供するイッツ・コムが運用、管理する。アクセスポイントからインターネットへ繋がる回線は、東急側の光回線になるとのこと。

阪急の取り組み

 阪急電鉄では、8月30日より、阪急神戸線の武庫之荘駅、園田駅、商業施設の阪急三番街、阪急西宮ガーデンズで公衆無線LANサービスの提供を開始した。KDDIの「au Wi-Fi SPOT」、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの「Wi2 300」、ソフトバンクモバイルの「ソフトバンクWi-Fiスポット」が利用できる。

 まずは9月末までに、阪急神戸線の塚口駅、夙川駅、岡本駅、六甲駅の4駅で同サービスが提供されるようになる。10月以降は、それ以外の阪急電鉄の全85駅(天神橋筋六丁目駅除く)で順次展開される。商業施設では、9月以降、阪急阪神ホールディングスグループの商業施設などでの展開が予定されている。

 こちらの通信設備は、アイテック阪急阪神が構築、運営するもので、複数の通信事業者が共用できる形となっている。なお、阪急阪神ホールディングスグループでは、既にアイテック阪急阪神の設備によって、阪神電車の駅構内や阪神甲子園球場内で、「au Wi-Fi SPOT」「ソフトバンクWi-Fiスポット」が整備されている。

(関口 聖)

2012/8/30 15:55