今週のケータイ Watchの読み方 (2012年8月3日)
3キャリアの第1四半期決算が揃う
ソフトバンクが7月31日に2012年度第1四半期決算を発表したことで、3キャリアの四半期決算が出揃った。
NTTドコモは第1四半期が堅調な決算であると自己評価。スマートフォン販売台数は前年同期比92%増の249万台で、Xiの契約数は累計で332万契約に達している。スマートフォンについては7月だけで100万台を販売し、決算発表の7月末の時点で350万台、年間目標の1300万台に向けて「力強く動いている」とした。スマートフォンについては、「秋にはiPhoneの新たな製品も見込まれる」とライバル製品の動向に言及し、同社のスマートフォンの販売にも一定の影響があると予測するが、新製品のほか、エリア、サービスで対抗する姿勢を示している。
KDDIは、第1四半期の減収減益を「3M戦略の本格化に向けた先行投資」とし、通期予想の修正はしていない。第2四半期以降は、新800MHz帯への対応が完了したことで500億円のコスト減になるとし、固定通信も含めて収入増を見込んでいる。KDDIの田中社長はこのほか、同社の決算発表日の7月25日に開始されたソフトバンクの900MHz帯サービス「プラチナバンド」について、「電波は数年をかけてチューニングしていくもの。ある日突然改善することはない」など言及、ソフトバンクのアピールを牽制している。
ソフトバンクの第1四半期決算は、移動体通信事業でみると減収増益。売上が減少した原因は安価な端末の割合が増えたことなどを挙げた。一方、純増数の順調な推移や、スマートフォンの販売が堅調だったこと、「みまもりケータイ」の増加をアピールしている。また、傘下のウィルコムが黒字を続け、過去最高の加入者数になっていることにも触れている。孫社長は「プラチナバンド」について、7月末時点の状況として「ある日突然、全国で繋がるわけではない。微調整しながらテストフェーズとして進めている」と語り、CMなどでの大々的なアピールとは裏腹に、当初は慎重に進めている様子を明らかにしている。これについてはソフトバンクモバイルの宮川専務CTOも、Twitter上で「慎重に動作確認しており、スロースタートはご勘弁下さい」と理解を求めている。
■スマホ販売数は249万台――ドコモ第1四半期決算
■KDDI決算、田中氏がソフトバンクのプラチナバンドに言及
■ソフトバンク四半期決算、900MHz帯の基地局は来年度2万6000局に
富士通、ドコモ、NECがチップセット開発で合弁会社
富士通、NTTドコモ、NEC、富士通セミコンダクターの4社が8月1日にチップセット開発で合弁会社「アクセスネットワークテクロノジ」を設立すると発表した。通信部分を含めたベースバンドチップの開発を手がける会社で、富士通の計画にドコモとNECが合流した形になった。
今夏のスマートフォンは、世界レベルでチップセットの需要がクアルコムの製品に集中したことを受け、供給不足が発生。日本国内でも、生産数が少ない、カラーバリエーションが少ないといった、開発計画や一部の製品ラインナップに影響が出ていると見られ、チップセットの安定的な確保は今後を考える上でも課題と見られているようだ。
■富士通、ドコモ、NEC、通信チップの合弁会社設立へ
ニューモデルの発表・新情報
■Xperia最新モデル予約開始、GXは8月9日、SXは10日発売予定
■ドコモ、Xi対応5インチ液晶の「Optimus Vu」を3日発売
■ウィルコム、「HONEY BEEスマホセット」「PANTONE」を発売
■ドコモ、「ELUGA power P-07D」の予約開始
■ドコモの「BlackBerry Bold 9900」、新色のPure White
2012/8/3 20:36