auのiPhone 4S、MMSやビジュアルボイスメールに対応


 KDDI、沖縄セルラーは、auのiPhone 4Sにおいて、「MMS」と「ビジュアルボイスメール」機能に対応する最新版ソフトウェアを4月14日より公開した。今回のアップデートでは、対応が延期されていた「MMS」や「ビジュアルボイスメール」が追加される。

 キャリア設定のアップデートを実施することで機能が追加され、事前にiOS 5.1へのアップデートが必要となる。ユーザーには順次通知されるが、「設定」メニューから「一般」→「情報」と遷移して手動アップデートも可能。

MMS

 auのiPhone 4Sでは、現在「 ○△□@ezweb.ne.jp 」がiPhoneの「メール」アプリで利用できる。MMSに対応したことで「メッセージ」アプリでも利用可能になり、SMSと同様にチャット風のコミュニケーションが図れる。auのiPhone同士では、電話番号を宛先にMMSの送受信も行える。メールの通信料はこれまで通り。

 MMSで利用する場合は事前の設定が必要。「メール」アプリでリアルタイム受信を利用する場合、MMSとの併用はできず、「メール」アプリか、「メッセージ」アプリかのいずれかを選ばなくてはならない。リアルタイム受信をオフにすればMMSと併用できる。

 なお、従来の「メール」アプリの方が機能的には充実している。メールの保存件数は「メール」アプリ2000件に対して、「メッセージ」アプリは500件。サーバー上の保存期限も「メッセージ」アプリは30日間(メールアプリは無制限)となる。

 インターフェイスは大きく異なり、「メッセージ」アプリはSMSやiMessageと同じく吹き出し形式のチャット型コミュニケーションの体裁をとっている。このため、「メッセージ」アプリの場合、デコレーションメールを受信した際に画像がばらばらになって表示されしまう。一方の「メール」アプリは、いわゆるメーラーのスタイルとなる。「メール」アプリはWi-Fi接続に対応している。

 なお、機能追加に伴って、「メッセージ」アプリ起動時に「MMS機能を使用するためにはMMSメールアドレスが必要です」とポップアップ表示される。このメッセージが表示された場合、MMSの設定画面で設定をオフにするか、メールアドレス入力欄に適当な文字列を入力することで表示されなくなる。

ビジュアルボイスメール

 今回の更新では、iPhoneの「ビジュアルボイスメール(留守番電話)」が利用できるようになる。同サービスは、留守番電話サービスで受け取った伝言を音声ファイルとしてiPhone 4Sに送信、保存できるというもの。利用する場合は、月額315円の「お留守番サービスEX」に加入する。なお、5月末までは試用期間として無料で利用できる。

SMS

 このほか、キャリア設定のアップデートによって、SMSの仕様が3GPP標準になる。従来、SMSの送信には送信料(国内1通3.15円)のほかに、パケット通信料がかかっていたが今後はかからない。SMSを利用する際に、データローミングを設定することなく利用できる。

 また、海外においてiPhone 4SでSMSを利用する場合、CDMAエリアではSMSの送受信が可能だが、初期状態でGSM/W-CDMAエリアでは受信のみ対応する。GSM/W-CDMAエリアでSMSを送信する場合は、設定コードが必要となり、渡航前にauショップやサポートセンターに問い合わせる必要がある。auのサポートセンターに問い合わせたところ、複雑なコードを入力する必要があるようだ。ショップで対応してもらうのが現実的なところだろう。

 このほか、SMSを他の事業者の端末とやりとりした場合、絵文字が正しく表示されない場合がある。7月以降改善予定としている。

 




(津田 啓夢)

2012/4/14 09:14