モバキャス対応7インチXiタブレット「MEDIAS TAB N-06D」


MEDIAS TAB N-06D

 NTTドコモは、携帯向けマルチメディア放送「モバキャス」に対応し、モバキャスで番組を提供する放送局「NOTTV(ノッティーヴィー)」が利用できるNEC製Androidタブレット「MEDIAS TAB N-06D」を開発した。4月に発売される予定。割引適用後の実質価格は2万円台前半になる見込み。

 「MEDIAS TAB N-06D」は、モバキャス対応で防水仕様やおサイフケータイ、通話機能などを備える7.0インチディスプレイのAndroidタブレット。防水やモバキャスなどに対応しつつ、薄さ9.9mmに仕上げられている。

 約7インチ、1280×800ドットで1677万色表示のTFTタッチパネル液晶ディスプレイ、約200万画素CMOSカメラを搭載する。またXi対応で、下り最大37.5Mbps(一部屋内で75Mbps)で通信できる。Wi-FiテザリングでもXi経由で利用できる。モバキャス対応が最も特徴的な機能となるが、Xi対応端末、なかでもタブレットとして、7インチサイズの機種は「MEDIAS TAB N-06D」が唯一の機種となる。

 タブレット向けのAndroid 3.Xではなく、スマートフォンで広く採用されるAndroid 2.3を搭載している。16日の発表会会場で担当者は「いち早く発売するためAndroid 2.3になった」と説明しており、モバキャス対応機能を実装するため、Android 2.3を搭載することになった。Android 4.0へバージョンアップするかどうかは未定だが、前向きに検討しているとのことで、将来的にバージョンアップする際はAndroid 3.Xではなく、その時点で選択できる最新のバージョンの搭載に向けて検討が進められる見込み。

 アプリケーションチップ(CPU)はAPQ8060で、1.2GHz駆動のデュアルコアプロセッサとなっている。ROMは16GBでユーザー領域は10GB程度になる予定。RAMは1GB。最大32GBまでのmicroSDHCカードが利用でき、パッケージには16GBのカードが同梱される。

MEDIAS TAB N-06DMEDIAS TAB N-06D

 主な対応サービス・機能は、Xi、spモードメール、モバキャス/ワンセグ、おサイフケータイ、エリアメール(緊急地震速報、災害・避難情報)、防水・防塵(IPX5、IPX7、IP5X)、Wi-Fi/Wi-Fiテザリング(最大5台)、Bluetooth 4.0、スマートフォンあんしん遠隔サポートなど。おくだけ充電は非対応で、今後提供予定の「iコンシェル」も利用できない予定だがオートGPSは対応する。「iコンシェル非対応」とあって、通信経由でアドレス帳をバックアップする「電話帳バックアップ」も利用できない。ただしmicroSDカードにアドレス帳をバックアップすることはできる。「おまかせロック」は今後、準備が整い次第、利用できるようになる。

 Bluetooth 4.0対応とあって、Bluetooth Low Energy(BLE)をサポート。カシオのBLE対応腕時計「G-SHOCK」と連携して、G-SHOCKで通話やメールの着信を確認できるほか、G-SHOCK側の時刻を自動補正できる。対応プロファイルは、2月15日発売の「MEDIAS LTE N-04D」と同等とのこと。

 DLNA(DTCP-IP)対応で、AV機器と連携できる。ただし、この機能を使ってモバキャスを外部機器に出力することはできない。

 大きさは約120×200×9.9mm、重さは約350g。バッテリー容量は3610mAhで、連続待受時間は3G、LTEともに約470時間。連続通話時間は約470分(3G)で、モバキャスの連続視聴時間は約320分。ボディカラーはSilverのみ。

モバキャス対応、視聴アプリは画面サイズを活かしたレイアウトに

 NOTTVではリアルタイム放送は録画できず、タイムシフト放送(蓄積型コンテンツ)は外部メモリカードへ保存される仕組み。またFOMAカード(SIMカード)を外すと、NOTTVは視聴できない。このほか、DLNA(DTCP-IP)対応だが、この機能を使ってモバキャスを外部機器に出力することはできない。

 本体には伸縮型のロッドアンテナが備わっており、モバキャスやワンセグ視聴時に利用できる。本体側面(長い辺にあたる部分)にスピーカー2つを用意し、音響技術「Audyssey(オーディシー)」とサラウンド技術「SRSサラウンド」の組み合わせで、外部スピーカーを利用せずとも高音質なサウンドが楽しめるという。

 視聴アプリは、同時発表の「AQUOS PHONE SH-06D」と比べ、7インチという画面サイズにあわせた表示が可能。たとえば横長表示時には左右に画面を分割して、左にチャンネルと蓄積されたコンテンツの一覧、右に放送画面とデータ放送部分と表示できる。

 待受画面で「NOTTV」のウィジェットをタップすると、ニュースチャンネルへ切り替わる。視聴中にホームアプリを押して、アプリがバックグラウンドに切り替わると、自動的にサスペンドしてバッテリー消費を防ぐ。これは同時発表の「AQUOS PHONE SH-06D」でも同様とのこと。

 




(関口 聖)

2012/2/16 14:54