ソニー、東京・原宿で「Sony Tablet」をお披露目


 ソニーは、Android 3.xを搭載したタブレット端末「Sony Tablet」2シリーズを発表した。9月1日、都内で発表会が開催された。

 登壇したソニーのコンスーマープロダクツ&サービスグループ VAIO & Mobile事業本部 VP 副本部長の古海英之氏は、「Sony Tablet」の4つの特長として、デザイン性と操作性、ネットワーク関連サービス、テレビなどAV機器との連携機能などを紹介した。古海氏は操作性について特に体感速度を向上する点にこだわったと説明し、操作性の向上技術を「サクサク・エクスペリエンス」と呼んでいるとした。

 また、「Sony Tablet」は、タブレット端末としては初の「PlayStation Certified」対応モデルとなる。「PlayStation Certified」は、プレイステーションブランドのコンテンツやゲームが利用できるライセンスプログラムのこと。このほか古海氏は「ソニーらしいエンターテイメント体験を提供していきたい」と話していた。


写真左から、ソニーマーケティング松原氏、ソニー古海氏、NTTドコモの板倉氏

 ソニーマーケティングの執行役員である松原昭博氏は、タブレット端末の市場規模が2011年度に200万台、2012年度に320万台になるとの予測を示した。ソニーでは、2012年にもシェア1位を目指すという。

 松原氏は、現在のタブレット端末ユーザーについてAV/IT先進層が中心であるとし、一般層への普及にはいたっていないと語った。「Sony Tablet」では幅広いユーザーにアプローチしていくために、タブレット端末で何ができるのかを訴求して認知度の向上を図っていくという。また、タブレット端末は、パソコンよりもカジュアルで気軽に使え、複数のユーザーで使うことが想定される。ソニーでは、マーティングコンセプトを「みんなのタブレット」として展開していく方針だ。

 「Sony Tablet」は、Wi-Fiモデルのほか、ドコモのFOMA網に対応した3G+Wi-Fiモデルも用意される。端末はドコモショップでも販売され、サポートはソニーとドコモの双方で対応する。

 NTTドコモのプロダクト部 第一商品企画担当部長の板倉仁嗣氏は、「Sony Tablet」に3Gモデルが用意されることについて、「ドコモに新しいユーザーを迎えられる期待の商品。ソニーのブランド力と商品力に、ドコモの通信品質、月々サポートに対応し、パケ・ホーダイも利用できる」とアピールした。

 発表会には質疑応答は用意されなかったが、ソニーとドコモの担当者が囲み取材に応じた。ドコモの板倉氏は、通常のタブレット端末と同様にドコモのサポート体制で端末を販売するとし、3Gモデルはインセンティブの分だけ安く売れるのではないかと話した。ソニーの古海氏は、「ソニーだからきっとこういうことができる、ということを実現した。3Gモデルを用意したのは、どこでも通信できるようにすることで、制約から解放する必要があった」と話していた。

 このほか、発表会の場所から会場を移して、端末のタッチ&トライやサービスの説明が受けられた。「Sony Tablet」は、電子書籍の閲覧が可能で、タブレット端末ながら電子書籍配信ストア「Reader Store」が利用できる。専用電子書籍端末では、E INKディスプレイ向けに文書系の白黒コンテンツが提供されてきたが、タブレット端末向けには雑誌や絵本などのカラーコンテンツがラインナップされる。

 また、写真や動画を管理できるサービス「Life-X」に対応し、デジタルフォトフレーム機能が利用できる。クレードルに端末を置くと、自動的に「Life-X」内の画像をスライドショーで表示する機能がなどが用意される。「Life-X」にはPicasaやflickrなども連携できる。

 タッチ&トライコーナーでは、DLNA接続のデモのほか、Pシリーズ向けのガイドアプリ「PetaMapガイド&ナビ」といった機能も紹介された。



 




(津田 啓夢)

2011/9/1 15:28