「IS12T」発売、MS樋口氏が「Windows Phone」を猛プッシュ


くす玉を割ってWindows Phoneの登場を祝った
携帯売り場

 8月25日、国内初のWindows Phone端末となる富士通東芝製の「Windows Phone IS12T」が販売を開始した。東京・有楽町のビックカメラでは、発売記念セレモニーが大々的に開催された。

 「IS12T」は、国内初のWindows Phone端末であり、最新版のWindows Phone 7.5搭載モデルとしては、世界で最初に投入されるスマートフォンとなる。日本マイクロソフトの代表取締役社長である樋口泰行氏は、「非常にできがいい!」とIS12Tに太鼓判を押し、「追いかける立場だが、アプリの数以外は決して負けていないと思う」と新たなプラットフォームへの自信をのぞかせた。

 Windows Phoneは、これまでのWindows Mobileシリーズをゼロから見直して開発された。樋口氏は、人を中心に考えられた使い勝手など、ユーザーインターフェイスの特長を説明し、最後に「社をあげて巻き返しを図りたい。Windows Phone! Windows Phone! Windows Phone! 是非よろしくお願いします」と意気込んだ。

 KDDIの執行役員で商品統括本部長の牧俊夫氏は、使い勝手の良さを語り、Windows Phone 7.5について「米国の端末ソフトウェアが日本のメーカー、日本のキャリアから出る。是非体験して欲しい」と語った。

 また、富士通東芝モバイルコミュニケーションズの代表取締役社長の大谷信雄氏は、富士通東芝が合併する前から開発に着手し、富士通と東芝の開発チームが一緒になって手がけた最初のモデルであると説明した。ビックカメラ有楽町店の店長である荒井文司氏は、Windows Phoneについて、「スマートフォンへの顧客ニーズが多様化する中にあってさらにニーズに応えられる。日本一の販売数を目指す」と意気込みを語った。

片瀬那奈

 セレモニーには、ゲストとして女優の片瀬那奈が登場した。電化製品など機械に強い片瀬は、Windows Phoneについては、「ニュースを見て発売前から注目していた。昨日から使わせてもらっているが、難しい印象のあったスマートフォンだったが、使い易くてカンタンだった」などと語った。

 また、片瀬自身はTwitterなどは見るだけであるものの、「インターネットも早くてFacebookやTwitterが使い易い」という。「お風呂の近くにケータイを置きたいので防水がとっても大事。文字を入力する時の感度がいいのでツメが長い女性でも安心して使える」などと話した。

 また今回、「IS12T」では鮮やかなボディカラーがラインナップされているが、片瀬のお気に入りはマゼンタという。「自分の好きなピンクにやっと出会えた」と語っていた。

 なお、有楽町店の売り場スタッフにも話をうかがう機会を得た。携帯・PHSコーナー担当の望月氏によれば、「新しいOSということで、出足はゆっくりすると思ったが、予想を超える予約があった」という。その多くは男性であるという。なお、在庫を十分用意しているので、週末の購入もおそらく可能だとしていた。

 Windows Phoneの登場で、売り場にはiOSとAndroidと3つの端末プラットフォームが並ぶことになる。有楽町店では30~40台のデモ機が用意され、新しいプラットフォームを体験しやすくなっている。

 売り場では最近、機種を決めてから売り場を訪れるるユーザー以外に、「スマートフォンが欲しい」と訪れる顧客も多いという。店頭では複数の端末の使用感が確かめられるほか、パソコン寄りのスマートフォンが欲しいのか、おサイフケータイやワンセグといったこれまでの携帯電話の機能も搭載されたモデルが欲しいのかアドバイスも受けられる。望月氏によると、スマートフォンへの乗り換えを検討する顧客の多くは、メールの入力方法など、フィーチャーフォンから大きく変わる操作方法を不安視する声が大きいという。


使用感を確かめる人々販売価格
写真右から、KDDIの牧氏、マイクロソフトの樋口氏、片瀬那奈、ビックカメラの荒井氏、富士通東芝の大谷氏Windows Phoneの魅力を社長自ら片瀬に伝えた

 




(津田 啓夢)

2011/8/25 12:48