タッチ操作対応、スライドキーボード搭載の「BlackBerry Torch」


 米AT&TとResearch In Motion(RIM)は、ソフトウェアプラットフォームに「BlackBerry 6」を採用し、タッチパネル操作もできるスライド式の「BlackBerry Torch 9800」を米国内で発売する。8月12日に発売される予定で、AT&Tのオンラインストアや米Best Buy、ウォルマートなどで取り扱われる。価格は2年契約で199.99ドル(約1万7000円)で、データ通信量に応じた料金プランが用意される。

 「BlackBerry Torch」は、タッチ操作できるBlackBerry端末。スライドさせるとQWERTY配列のキーボードが表れる。ディスプレイ下部には光学式トラックパッドが用意され、端末を畳んでいるときは画面上のアイコンやソフトウェアキーボードに触れて操作し、開いたときはキーボードとトラックパッドで操作できる。

 3.2インチ、360×480ドットのディスプレイや、624MHz駆動のCPUと512MBのフラッシュメモリを搭載する。内蔵メモリは4GBでmicroSDHCカード(最大32GB)も利用できる。500万画素カメラを搭載し、VGAサイズの動画撮影もサポートする。GPSや無線LAN(IEEE 802.11 b/g/n)やBluetooth 2.1に対応し、3.5mm径ステレオイヤホンジャックを備える。通信方式は、HSDPA(800/850/1900/2100MHz、Bands 1,2,5/6)やGSM/GPRS/EDGE方式(850/900/1800/1900MHz)対応で、日本や韓国を含む125カ国で3G接続が利用できると案内されている。大きさは111×62×14.6mm、重さは約161.1g。3G利用時の連続待受時間は312時間、連続通話時間は348分。

BlackBerry 6

 「BlackBerry Torch 9800」では、BlackBerry端末向けのソフトウェアプラットフォームの最新版となる「BlackBerry 6」が採用されている。RIMでは3日、「BlackBerry 6」の概要についても発表しており、それによれば従来はキーボードとトラックボールやトラックパッドによる操作を前提としたユーザーインターフェイスだったが、「BlackBerry 6」ではタッチパネルでもシームレスに扱えるよう改善が図られている。

 ホームスクリーンは、「All」「Favorites」「Media」「Downloads」「Frequent」という5つのカスタマイズ可能な画面に切り替えられるようになり、画面を左右になぞると切り替えられる。画面右上の虫眼鏡のマークにタッチするとUniversal Search機能へアクセスでき、端末内のデータやWeb上のデータ、App Worldを一気に検索できる。

 WebブラウザはWebKitベースのものとなり、HTML5に対応するほか、レンダリング速度などが従来版から高速化する。拡大表示したときにテキストを自動折り返しするなどの機能も用意されている。FacebookやTwitter、BlackBerry Messenger、MySpace、Google Talk、Windows Live Messenger、Yahoo! Messengerといったアプリが良いうされるほか、「Social Feed」という機能では、複数のSNSサービスの更新情報を一覧表示できる。

 「BlackBerry Torch 9800」に搭載されるほか、通信事業者と強力して今後数カ月以内に、「BlackBerry Bold 9700」「BlackBerry Bold 9650」「BlackBerry Pearl」といった既存機種もBlackBerry 6へアップデートできると見られている。RIMでは、BlackBerry 6向けのJava開発キット(SDK)の提供も開始している。

 このほか、発表済みの端末で、押下感のあるタッチパネルを採用する「BlackBerry Storm 2 9520」を韓国のSKテレコムとともに韓国で提供することも案内されている。

 



(関口 聖)

2010/8/4 12:39