DNP、銀座のギャラリーと丸善店舗で“NFCケータイ”の実験
大日本印刷(DNP)は、東京銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)と、丸善の店舗において、次世代の非接触IC技術である「NFC(Near Field Communication)」対応の携帯電話を使った、情報配信の実証実験を実施する。
NFCは、タイプA、タイプB、FeliCaに対応する次世代の非接触IC技術。今回の実証実験では、URLなどを記録したNFCタグを用意し、NFC対応の携帯電話をかざして読み取り、Webサイトへアクセスしたり、関連情報を参照したりする。DNPでは、ポスターや雑誌などに印刷された二次元コードを携帯電話のカメラで読み取るという手法に比べ、簡単にコンテンツへアクセスできるとしており、実験を通じて、ICカード機能、リーダーライター機能、Bluetooth連携機能について検証を行う。
gggでの実験は、7月29日まで開催中の企画展「2010ADC展」において、展示作品の近くにNFCタグ内蔵パネルを設置。NFC対応の携帯電話をかざせば、NFCタグに含まれたURLを取得し、専用サイトにアクセスして作品情報をチェックできる。さらにBluetoothでの通信と連携させることで、作品や作者を紹介する音声データを携帯電話側で試聴できるようにする。
丸善の店舗では、9月1日~15日、NFCタグ内蔵ポスターやPOPを設置する。こちらもNFC対応の携帯電話をかざせば専用サイトへアクセスできるようにし、書籍の試し読みができるようにする。さらにBluetoothも利用できるNFC対応の携帯電話をかざすことで、著者の音声データを試聴できるようにする。また、店内のデジタルサイネージ「マルエムビジョン」の横にDNP開発のリーダーライター「プチポルタ」を置いて、携帯をかざして書籍紹介サイトへアクセスできるようにする。
DNPは、KDDIが行うNFC対応携帯電話の実験に参加しており、パートナー企業として他社に先駆けて本実験行う。同じくKDDIの実験に参加するオリエントコーポレーションやクレディセゾンの「MasterCard PayPass」関連実験のパーソナライズシステムを提供するほか、T-Engineフォーラムとともに東京都と国交省が推進する「東京ユビキタス計画」の実験にNFCタグを提供する。
2010/7/16 15:55