東芝、携帯向けアプリケーションプロセッサー「T6G」を開発


 東芝は、携帯電話向けのアプリケーションプロセッサーとして、高い処理能力と低消費電力を実現した「T6G」を開発した。

 今回開発された「T6G」は、フルハイビジョン動画・画像の処理が可能な携帯向けアプリケーションプロセッサーの最新プラットフォーム。最先端の40nmプロセスで製造され、パッケージサイズは12×14×1.2mm。

 LSIの内部は25個の電源領域に分けられ、個別に電源供給が可能で、動作ごとに必要な電源領域を最適化することで低消費電力を実現するという。テレビの復調や3Dゲームなどの処理には、液晶テレビ「レグザ(REGZA)」やゲーム機向け回路を携帯電話向けに改良した専用回路を採用することで消費電力の低減も図られている。加えて、メモリアクセス高速化のためDRAMとプロセッサーを直接接合する実装技術により、毎秒10.6GBという高速データ転送を可能にしている。

 同社は今後も携帯向けLSI事業を強化していく方針で、「T6G」に採用した低消費電力回路技術は半導体国際学会「ISSCC」でも発表している。

 

(太田 亮三)

2010/2/12 13:41