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撮影した動画をもう一度楽しめるものに、シャープ「AQUOS R3」発表会

国内メーカー別シェア1位、3年連続を目指す

 シャープは、フラッグシップモデル「AQUOS R3」の発表会を開催した。発表会では、新たに搭載された、AIの分析で自動的にダイジェストムービーを作成する機能「AIライブストーリー」などが紹介された。端末の詳細は、別の記事で紹介している。

シャープ 通信事業本部 本部長 中野吉朗氏(中央)、シャープ 通信事業本部 パーソナル通信事業部 事業部長 小林繁氏(右)

2年連続国内メーカー別シェア1位、3年連続を目指す

中野氏

 前モデルのR2は、Rシリーズ初代の「AQUOS R」に比べ、出荷台数が伸び、出荷台数比率では110%超えになったという。また、国内のスマートフォンメーカー別の販売台数シェアでは、2年連続1位となった。シャープ 通信事業本部 本部長 中野吉朗氏は、「2019年度もシェア1位を目指し、3年連続1位を目指す」と意気込んだ。

「AIライブストーリー」で動画を撮るだけでなく、見てもらえるように

小林氏

 AQUOS R3は、前モデルの「AQUOS R2」に引き続き、静止画用のカメラと動画専用のマルチカメラを搭載する。R2では、動画を撮影しながら、もう一方のカメラでAIが静止画を自動で撮影する「AIライブシャッター」機能が搭載された。

 シャープ 通信事業本部 パーソナル通信事業部 事業部長 小林繁氏は、「R2のAIライブシャッターは、動画と静止画の垣根を崩し、動画を特別なものにせず、気軽に使ってもらう提案ができた」と説明した。実際のユーザーに向けてのアンケートでは、38%のユーザーが動画の撮影機会が増えたという。

AIライブシャッター

 R3では、動画撮影時にAIが自動で15秒のダイジェストムービーを作成する「AIライブストーリー」機能が搭載された。小林氏は「5G時代にむけて、さらに動画コミュニケーションを拡大し、提案したい」と述べるも、多くのユーザーは動画を撮影した後に、動画を見返さず、撮りっぱなしになっている場合が多いと指摘する。

 日常的に撮影した動画を後で再生すると、退屈な場合が多い。その理由として、小林氏は、「撮影は実体験の一部で、体感時間は長く感じないが、再生時は画面の映像がすべてで、体感時間が長く感じる。また、撮影時は、面白いものがこれから始まる、と思って撮影するが、動画を再生する際は、コンテンツとして見るため、すぐに面白いことが始まってほしいという期待がある」と説明し、こうしたギャップが撮影した動画を再生しない理由になっているという。

 そうしたギャップを解決するのが今回のAIライブストーリー。自動で動画が編集されるため、SNSなどでも共有しやすくなると説明した。

「5Gスマホはいち早く投入する」

 発表会では、質疑応答の時間が設けられ、シャープの5Gへの取り組みなどについて回答が行われた。

 5G対応端末の発売時期について問われると、小林氏は「先頭集団で開発し、いち早く市場に投入したい」と述べた。また、「5Gにより、動画によるコミュニケーションもさらに拡大するのでは」と指摘した。

発表会で展示されていた5Gプロトタイプのデモ

 加えて、小林氏は「5G時代は、処理がネットワークの向こう側に移り、スマートフォンはインターフェイスのデバイスになる。(インターフェイスである)カメラやディスプレイの性能が今後は求められる領域」と説明した。

 また、R3には今回もIGZO液晶が搭載されたが、「AQUOS zero」に搭載された有機ELディスプレイとの差別化ポイントについて問われると、省エネ性能や倍速表示などは、有機ELでは難しく、R3ではそちらを優先してIGZOを搭載したという。

 ほかにも、NTTドコモが分離プランを導入することによる端末販売の影響について問われると、中野本部長は「ドコモの発表は“通信料金の発表”であり、(端末の)販売方法により(影響は)変わると考えている。どのクラスでもユーザーからみて価値の高い端末を提供しつづけることが大切」と述べた。