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心停止時の緊急医療機器「AED」をオンラインで管理、ドコモとセコム
2017年9月1日 17:06
セコムとNTTドコモは、IoT向け通信規格を活用して、各所にあるAED(自動体外式除細動器)を管理するサービスの実証実験を開始する。
AEDは、心臓が止まった人に対していわゆる電気ショックで救命措置をはかる医療機器。機器側で電気ショックが必要かどうか診断してくれる。両社では、AEDが正常な状態にあるか、本来設置されている場所から持ち出されていないか、消耗品の使用期限を迎えていないかを通信ネットワークで監視し、異常があればセコムが対応する、という内容で「AEDオンライン管理サービス」の正式提供を目指しており、9月2日から実証実験が行われることになった。
監視網の通信ネットワークには、IoT向け通信(LPWA)の一種であるLoRaを用い、ゲートウェイや通信サーバーなどを組み合わせる。LPWAは、消費電力を少なくしつつ、より広い通信エリア、かつ低コストでの運用といった特徴を持つIoT向け通信規格の総称。LPWAを使うことで、電源のない場所にAEDが設置されても監視・運用できるようになり、より多くのAEDを安心して使える環境作りの一助になる。
まずは9月2日から代々木公園で開催されるSHIBUYA BOSAI FES 2017で実験を行う。セコムのAED3台とIoTゲートウェイを繋ぎ、約2kmの距離を低消費電力かつ安定して通信できるか検証する。