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キャリア端末の好調で1~3月はAndroid端末が伸張

タブレットは差別化に課題残る~IDC調査

 IDC Japanは、2017年第1四半期(1~3月)の国内モバイルデバイスの出荷台数実績を発表した。スマートフォン、タブレット、モバイルPC、データ端末の合計出荷台数は1410万台で、前年同期比17.3%増のプラス成長だった。

 スマートフォン市場では、大手キャリアが2017年春モデルとして提供したAndroid端末の出荷が好調で、前年同期比で30.1%増と大幅な伸びを記録した。同調査ではスマートフォンに分類されるAndroidベースのフィーチャーフォンも、従来機種からの買い替え需要を取り込み、プラス成長に寄与している。iPhoneも前年同期比6.3%増と安定的に成長している。

 タブレット端末は、キャリア端末が牽引し、前年同期比で9.7%のプラス成長となった。一方、ビジネス市場では苦戦したことから前年同期比で15.2%のマイナス成長となっている。IDCはタブレット市場について、キラーアプリケーションの不在やPCとの差別化の難しさという課題が解消されていないと指摘。今後も出荷が進まない状況が続くと予測している。

 同社は、2017年通年のモバイルデバイス市場は、家庭向け、ビジネス向けともに拡大し5367万台規模になると予測。今後は2019年まで安定的な成長を続けるが、2020年以降は停滞するという見通しを示しており、「市場の停滞に備え、各プレイヤーは新たなイノベーションの種を巻いておく必要があるだろう」とコメントしている。