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リアルタイムで外国人と話せる「Skype翻訳」、スマートフォンで使える?
2017年4月7日 14:32
マイクロソフトは、デスクトップ版Skypeで提供中の翻訳機能「Skype翻訳」にて、対応言語に日本語を追加した。Windows/Mac用の最新版「Skype」から無料で利用できる。
「Skype翻訳」は、Skype通話で話した言葉をリアルタイムで他の言語に翻訳する、通訳のような機能。パソコン版のSkype同士で利用できるほか、パソコンからスマートフォン版Skype宛の通話や、固定電話や携帯電話宛の「Skype Out」にも対応する。
通話前に、自分の言語と通話相手の言語を設定する。使用時は、テレビの同時通訳映像などにあるように、相手の話す言葉に重ねて翻訳された音声が流れる。あわせて、画面上には翻訳された相手の言葉が表示される。
「今日のランチはどこで食べますか?」といった簡単な質問をしてみたが、日常会話程度なら、スムーズに意思の疎通が取れるくらいの翻訳精度があるようだ。日本語からドイツ語間では、話してから翻訳音声が流れるまで時間は2~3秒程度だった。
1対1の通話のみ対応し、グループ通話では利用できない。対応言語は日本語のほか英語、中国語(マンダリン)、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語の10言語。それぞれの言語間で相互の音声翻訳が可能。なお、チャット機能では、60言語以上の相互翻訳に対応する。
国際結婚した親戚とのコミュニケーションなど、家族・友人間でのコミュニケーションや、Skype Outを使って翻訳できることから、海外のホテルやレストランの予約も日本語で行える。
使えば使うほど翻訳精度が向上
「Skype翻訳」は、翻訳エンジンとして「Microsoft Translator」を利用したサービスの1つ(Microsoft Translatorの新機能ついては別記事にて紹介している)。翻訳エンジンには新たに機械学習技術の1つ、ニューラルネットワークを採用。使えば使うほど精度の高い翻訳が可能となるという。
日本マイクロソフトでSkype事業を担当する鈴木哉氏は、「すぐに通訳が不要となるものではない。すぐにビジネスに利用できるものでもなく、英語など外国語の勉強も引き続き重要だ」としつつ、「みなさんに使っていただくことで、翻訳の精度が上がっていく」とした。
Skypeでは通話の10~20%程度をサンプリングして、サービス品質の改善に活用している(法人向けサービスでオプトアウトした場合や、Skype Outの通話は対象外)。「サンプリングした翻訳が正確かどうかは、翻訳エンジンとは別のAI(人工知能)によって判定する仕組みを用意している」(鈴木氏)と紹介された。