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次は「ZenFone 3 Ultra」も~ASUS「ZenFone 3」発表会
2016年9月28日 22:13
ASUS JAPANは、「Zenvolution」と題した発表会を実施し、SIMロックフリーのスマートフォン「ZenFone 3」と「ZenFone 3 Deluxe」や「ZenBook 3」を発表した。
発表会は三味線奏者の吉田兄弟のパフォーマンスとともに幕を開けた。5分ほどの演奏の後、登壇した台湾のASUS本社のジョニー・シー会長が登壇し、「日本の禅にインスパイアされてきた」という「Zen」シリーズのこれまでを紹介した。
製品発表ではまず、Windowsノートパソコン「ZenBook 3」が披露された。シー会長がプレゼンテーションを行い、「世界最高の比類ないラップトップ」として、MacBookと比較する形でその薄さやパフォーマンスが解説された。
「ZenFone 3」と「ZenFone 3 Deluxe」の製品発表を行ったのは、ASUS本社でモバイルマーケティング部門を統括する、エリック・ハーマンソン氏。同氏は「ZenFone 3」の新デザインを、宝石をモチーフとした「クリスタルな美しさ」と紹介。光学手ブレ補正や4K撮影に対応したカメラを重要的に解説した。ZenFone 3シリーズの詳細は、別記事にてレポートしている(※関連記事)。
「ZenFone 3 Deluxe」は、「進化を遂げる性能怪獣(パフォーマンスモンスター)」として、フラッグシップモデル(5.7インチ)を中心に解説。
デザインでは、金属アルミニウム筐体ながらアンテナ部分に樹脂素材などを使わず、完全なユニボディとなっていること、iPhoneを比較対象に挙げて紹介した。
価格発表後、「今後日本で発売する予定の端末」として、「ZenPad 3」「ZenFone 3 Ultra」「Zen Watch 3」が紹介された。
発売時期や価格は未定されたが「ZenFone 3 Ultra」は展示会場にも電源を起動しない状態で並んでおり、「Zen Watch 3」もデモモードが動作する状態で展示されていた。
「日本はグローバルと動きが違う面白い社会」~シー会長囲み
発表会後、ジョニー・シー会長が囲み取材に応じ、ZenFone 3シリーズを中心に熱心に語った。
――これまでのZenFoneシリーズに比べ、グローバルでの発表から日本での発売まで期間が長く空いたように思える。
シー氏
そこまで遅くなったとは思いません。「ZenFone 3」は5月末の展示会「COMPUTEX TAIPEI」で発表しましたが、この展示会が例年より早く開催されています。できる限り速やかに発売できるよう準備を進めて、このタイミングでの発表となりました。
そもそもグローバルでの市場の動きと、日本での動向は違っていると認識しています。日本のユーザーは高いレベルの製品を求めるため、VoLTEを含む、高度な通信技術にできるかぎり対応するようにしました。その中でキャリアのauはVoLTEのみのネットワークを運用されていますので、ベストなマッチングだと考えています。
――日本のSIMロックフリー市場では、ボリュームゾーンは「ZenFone 2 Laser」や「Zen Fone Max」などの2~3万円台のモデルになっているが、「ZenFone 3」や「ZenFone 3 Deluxe」はそれらと比較して高めの設定。今後、より低価格なモデルも提供するか。
シー氏
もちろん、より低価格なモデルも検討しています。ただ、ZenFone 3シリーズの価格は大きく飛躍してように思われるかもしれませんが、性能が大きく向上しています。コストパフォーマンスを考えて選んでいただきたいです。
今回は、「すべて良いものやりたい」ということで、部品から高性能のものを選定しています。
電池持ちを単純に良くするには、単純に増やすにはZenFone Maxのようにバッテリーを大きくすればよいのですが、厚くなりすぎない筐体デザインや高性能と両立するには課題がありました。多くの検討の結果、これを解決したのが今回採用したチップセット、14nmプロセスのSnapdragon 625やSnapdragon 810です。
デザインでは、フルメタルボディのZenFone 3 Deluxeで、「完全なユニボディで外観からアンテナの位置が分からなくても通信できる」というブレイクスルーを達成しています。
――カラーについて、ZenFoneシリーズは「赤」が多く使われていた印象があるが、今回はラインナップされていない。今後、新色を追加する予定はあるか。
シー氏
試作段階ではさまざまなカラーパターンを検討していて、その中には赤色のモデルも存在しました。しかし、ZenFone 3の「クリスタルビューティー」というコンセプトに最もふさわしいモデルを決める中で、赤は一番には入らなかったため、今回は見送りになりました。
色も含めたデザインについては、次の世代でよりブラッシュアップさせます。今回はバリエーションがありますが、いずれ、すべての筐体がガラス、もしくはアルミニウムに統一していきたいと考えています。「禅」のコンセプトを突き詰め、より簡素なデザインへと進化させていきます。
――iPhoneがFeliCaに対応したが、ASUSはFeliCa対応についてどのようにいるか。
シー氏
日本市場に挑戦する上では検討すべき課題だと捉えています。
日本というのは非常に面白い社会で、とにかくクオリティを求め、グローバルとは違った美の観点を持っています。例えば、世界で成長している「UBER」が日本では日本では苦戦しています。それは、日本にはもうベストなものが存在するからです。
世界がめまぐるしく変化していく中で、同じ現象が日本では違った現れ方をする傾向もあります。Apple Payもその1つだと考えてます。目まぐるしく変化していく世界の中で、「ジャパニーズクール」の心持ちを意識して、ベストを尽くしていきます。