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防災対策をテーマにしたKDDIのシニア向けのスマホ教室

千葉市消費者生活センターで開催

千葉市消費者生活センターで開催された「シニア向けはじめてのスマートフォン教室」

 KDDIは6月15日、千葉市消費者生活センターで55歳以上の市民を対象にした「シニア向けはじめてのスマートフォン教室」を実施した。同社ではこうした教室を各地で実施しているが、今回は防災対策にフォーカスした初めての教室となる。

 今回の教室は、と題し、千葉市消費者生活センターが千葉市在住・在勤の市民を対象に募集をかけ、KDDIの協力の下で開催されたもので、講座の前には同センターの相談員から「インターネット等の利用をめぐる悪質商法の手口と対処法」も案内された。

 教室は午前と午後の2回に分けて開催され、午前は入門編として、これからスマートフォンを持つ予定の市民を対象に、午後は初級編として、スマートフォンを持って間もない市民を対象に実施された。午前の部・午後の部ともに20人の定員が設定されているが、午前の部には144人、午後の部にも101人の応募があったという。

講師のKDDI CSR・環境推進室 マネージャーの山形豊氏

 スマートフォン教室の講師は、KDDI CSR・環境推進室 マネージャーの山形豊氏。各地でこうした教室を開催しているだけあって、フリック入力や音声入力といった文字入力の方法から順に軽快なテンポでスマートフォンの操作の基本のレクチャーが進んでいった。なお、参加者には1人1台ずつシニア向けのスマートフォン「BASIO」が用意されていた。

 一通り操作に関する説明が終わると、テーマである防災対策の説明に移った。同社では「防災マニュアル」という冊子を用意し、ユーザー向けに配布するなどしており、これに記載されている内容をベースにレクチャーは進む。

 「緊急地震速報」の設定を確認したり、これとは別に自治体が配信する「災害・避難情報」の設定が有効になっているかを確認したりといったところに始まり、ほとんどの端末に搭載されている「簡易ライト」や「音声レコーダー」といった機能を活用して自分の居場所を伝え、助けを求めるといったアイデアを紹介。電話がつながらない場合にはメールやSNSを使う方が効果的であることや、気象庁のサイトや地元自治体の防災情報サイトでの情報収集の行い方などが説明された。

 さらに、キャリア各社が連携して無償で提供している「災害用伝言板」や「災害用音声お届けサービス」についても紹介。両サービスともに、毎月1日と15日、正月三が日(1月1日~3日)、国の防災週間(8月30日~9月5日)、防災とボランティア週間(1月15日~1月21日)には体験サービスが提供されており、この日は6月15日でちょうど体験が可能ということで、「災害用伝言板」の使い方が具体的にレクチャーされた。

緊急地震速報の設定をチェック
「災害用伝言板」への登録
「災害用伝言板」の確認
疑問があればKDDIのスタッフが個別にサポート
KDDIが制作した「防災マニュアル」
部屋を暗くして「簡易ライト」の使い方をチェック
NHKのラジオアプリなども災害時に役立つ

 講師の山形氏は「被災地でも教室をやったが、災害用伝言板の存在は知っていたが、使い方がわからず、娘から怒られた、という声もあった」と話し、しっかりと家族とともに使い方を理解しておくことの大切さを訴えた。このほか、災害時に役立つアプリとしてNHKのラジオアプリの使い方も紹介された。

 防災とは直接関係はないが、教室の最後には「Google翻訳」や「YouTube」といったアプリの使い方も紹介され、参加者はYouTubeアプリで好きな歌手やスポーツ選手の動画を音声で検索するなどして楽しんでいた。