【Mobile World Congress 2017】
「Moto G5」「Moto G5 Plus」を日本で発売へ
日本市場への期待感を語るモトローラ
2017年3月2日 17:10
モトローラ・モビリティは、「Mobile World Congress 2017」にあわせ、ミッドハイレンジの「Moto G5」「Moto G5 Plus」の2機種を発表した。3月1日(現地時間)に開催された報道陣向けのグループインタビューでは、同機種を日本で発売することを明かした。
日本市場に投入する「Moto G5」「Moto G5 Plus」
モトローラ・モビリティ・ジャパンの代表取締役社長、ダニー・アダモポーロス氏は、「『Moto G5』と『Moto G5 Plus』の両方を日本に投入する。数日のうちに、東京で行うイベントのインビテーションを出すので期待してほしい。そこでは、価格やメモリ構成、販売チャネルなどの詳細をお知らせすることになる」と述べ、期待感をのぞかせた。
「Moto G5」「Moto G5 Plus」は、持ちやすさにこだわりながら、素材にメタルを採用したスマートフォンで、カメラにもこだわった端末。モトローラのなかでは「一番の売れ筋」(グローバルプロダクトマーケティング シニアディレクター ジェームズ・ティーディー氏)と、幅広いユーザーを持つだけに、スペックの異なる2機種を投入した。
前面に搭載された指紋センサーはガラスと一体になっており、端末の操作にも利用できる。タップやスワイプといった操作で、戻るキーやホームキーと同じ動作をするというわけだ。これによって、「伝統的なAndroidのキーを画面内から消し去ることができ、より多くを画面の表示に使える」メリットが生まれた。一方で、ユーザーインターフェイスはAndroid Oneなどに採用される“素のAndroid”に近い状態で、モトローラはこれを戦略的に実践している。
そこには、モトローラの「哲学がある」(同)という。ティーディー氏は「OSはクリーンにしておいた方が効率的だ」と語りながら、独自のカスタマイズを加えると、Googleアプリと自社アプリが競合する可能性を指摘。「カスタマイズを最小限にすることで、アップデートにも素早く追随できる」(同)というメリットを強調した。
「Moto G5」「Moto G5 Plus」は、「Moto Z」や「Moto Z Play」に対応する「Moto Mods」には非対応となる。ティーディー氏によると、「Moto Modsはハイエンド用のもので、Moto Gとはカテゴリーが異なる」という。
ただし、Moto Mods自体は継続して投入していく予定で、Moto Zの後継機などでも継続して利用できることは表明している。Moto Modsを装着するために、今後の機種でも「背面のカメラとピンの位置は、、固定していて変えるつもりはない」(同)という。Tangoのような技術も、「非常に先進的な機能なので、今後は、Moto Modsに採用できないかを検討している」(同)。
日本市場での成果と期待
昨年、「Moto G4 Plus」を投入し、日本市場での活動を本格的再始動させたモトローラだが、その売れ行きや反響の大きさには、手ごたえを感じているようだ。アダモポーロス氏は、「日本はとてもおもしろいマーケットだが、厳しいマーケットではない。SIMフリーのマーケットは高く成長していて、チャンスもある」と語った。
アダモポーロス氏は、日本を「Moto Modsに合った国だ」とも評する。その理由は、「ユニークな技術がある」(同)ため。「1つの携帯電話ですべてのニーズに合わせるのは難しいが、Moto Modsでそれに対応していける」(同)といい、この仕組みをローカライズに役立てていく考えも披露した。Moto Modsに関しては地域ごとにニーズが大きく異なり、日本はハッセルブラッドのカメラモジュールがもっとも売れている国だという。これに対し、「オーストラリアでは55%がJBLのスピーカー」(同)と、傾向は大きく異なるそうだ。
モトローラは、レノボと経営統合しており、地域に応じて2つのブランドを使い分けている。中国やインドなどでは、両方のスマートフォンを投入しているが、成熟市場では、モトローラブランドが中心になりつつある。「日本のマーケットも、モトローラ」(レノボ モバイルビジネスグループ アジアパシフィック担当バイスプレジデント ディロン・イエ氏)で統一しており、「Phab2 Pro」やタブレットなどはレノボブランドというように使い分けていく方針だ。