【Mobile World Congress 2016】

ChatSim創業者が語る日本市場への期待

Manuel Zanella氏(左)とPierre Brais氏

 日本で2月25日発売がアナウンスされたChatSimの創業者でCEOのManuel Zanella氏と営業を担当するPierre Brais氏にMWC会場にてインタビューを行った。

 創業者であるZanella氏は、エンジニアであり、ChatSimの親会社で同サービスの礎ともなったZeroMobileの創業者でもある。ChatSimは、ZeroMobileという海外旅行者向けのSIMサービスを前身とし、当時、多くのユーザーから「音声は不要だからChatだけに特化したサービスが欲しい」という要望があり、Zanella氏が自らChatSimのサービスを開発し始めたという。

 ChatSimのネットワークサービスは、イギリスのオペレーターを使ったMVNOの一種だが、コアネットワークに自社サーバーを置き、独自の技術が投入されているという。

――日本ではアイツーがChatSimを取り扱うとのことですが、日本市場をどう見ていますか?

Zanella氏
 日本市場はインバウンド・アウトバンドともに大きな市場です。データを利用する地域として日本はアメリカに継ぐ規模として考えています。もちろんSIMを購入し、海外で利用するユーザーとしても日本は期待が大きい国です。今回、日本で販売する上で6カ月以上の運用テストや細かいフィードバックなどのやりとりを行い、日本人に使いやすいようにチューニングもしました。

――日本向けのアレンジなどはあるのでしょうか?

Brais氏
 これからさらに日本市場向けに使いやすさを向上していきます。日本ではLINEアプリのシェアが大きいことから、LINEとの融和性をもっと向上させていく予定です。また、アクティベートを日本向けに改変するなど、ディストリビューターとともにバージョンアップしていくため現在開発を進めています。

――日本のユーザーに向けてメッセージをお願いします。

Zanella氏
 これから通話は今まで以上に減少しLINEなどのメッセンジャーに移行していくことは必然です。高額なローミングの時代はChatSimによって終焉を迎えるでしょう。海外旅行には、もはやChatSimだけで充分な時代に変わるのです。

――ありがとうございました。

湯野 康隆