本日の一品

今の温度を「なんとなく」知る温度計

リーフパッケージ。素通しなのでパッケージに入った状態でも色の変化がよく分かる

 健康管理のために室温を制御して、極端に寒かったり暑かったりしないようにするのはみなさん常にやっていることだろう。そのためには温度計を用意して室温を把握しておくことが重要だ。

 旧来より、温度計というものはさまざまな方式、形状のものが利用されてきた。一般的なのはアルコール温度計や水銀温度計といった管の中に液体が入っていて、その液体が温度によって膨張することを利用したものだろう。他にも金属の膨張を利用したものや半導体の電気抵抗の変化を利用したもの、赤外線の放射量を計るものなど、対象物や温度範囲によってさまざまな温度計が開発、販売されている。

 家庭で使う温度計として一般的なのは、前述のアルコール温度計(赤い棒が伸びていく温度計)や、デジタル式のものの他に、温度によって色の変化する液晶を利用した簡易的な温度計を使っている人もいるかもしれない。

 昨年末クリスマスプレゼントでもらった温度計も、色の変化を利用して温度を知るタイプの温度計なのだが、とてもすてきなデザインだったのでここに紹介したい。

 温度計といえば温度が数値で表されるものが普通で、「今日は何度だから寒い」「朝から何度になるなんて今日も暑くなりそうだ」と言ったりするわけだが、数値自体が一人歩きしているということはないだろうか。暖房を入れるのは「寒く感じないようにしたい」からなのに、ついつい「室温を何度にする」ために暖房を入れていることがあるのではないか、と思うこともあるのだ。もちろん体調管理や風邪の予防のためにある程度は温度を維持する必要はあるが、必要以上に冷暖房を働かせるのはエネルギーの無駄になってしまう。

 そういった数値の一人歩きから距離をおいて、感覚的に温度を把握できるようにしたものが、このリーフという温度計だ。温度によって色が変わるインクが刷り込まれた紙の葉は、快適な温度なら活き活きとした緑色だが、寒くなれば茶色く、暑くなれば黄色くなるようになっている。これを壁や家具などに貼っておけば、その場所がだいたいどのくらいの温度か分かるというわけだ。数値が出る温度計と違って部屋のインテリアを邪魔することもなく、それでいて直感的に温度が分かるようになるのはありがたい。裏面には再剥離タイプの粘着剤が付いているので、インテリアの変更や、剥がすことも簡単にできる。

 リーフによって温度を知ることをきっかけに、自分の身体からの声をもう少し見直してみる2013年にしてみるのもよいのではないだろうか。

部屋の壁に貼ってみた。適温だとこのようにきれいな緑色になる。差し渡しは15cm弱。小さいSサイズもある
朝一番で暖房をつける前に撮影してみた。寒いとこのように茶色くなる
ファンヒーターの温風にさらして暑い状態を再現してみた。冬でも暖房をつけっぱなしにしておくと少し黄色みがかってきて、温度の上げすぎが分かる
氷枕で冷却して色を変化させてみたところ
冷えているところに手を押しつけるとこうなる
製品名製造元販売価格
リーフ(L)h concept840円

大木真一