本日の一品

給電/充電ケーブルを内蔵したコンパクトなモバイルバッテリー

「ROUND」パッケージ。カラーバリエーションは3色ある。容量は2600mAh

 外出先でスマホを手軽に充電できるモバイルバッテリーのニーズは、ここ1~2年で急激に高まりつつある。表示されている容量(mAh)すべてが充電に使われるわけではなかったり、充電の仕方によっては長持ちしなかったりと、利用にあたっていくつかの注意点があるのは、先日「正しく知って正しく選ぶ、モバイルバッテリー」の記事で紹介したとおりである。

 さてこのモバイルバッテリー、筆者もフィーチャーフォンの時代から何台もの製品を使ってきたわけだが、実際に持ち歩く際に意外とネックになるのがケーブルの存在だ。モバイルバッテリー本体がいくらコンパクトでも、バッグの中に入れて持ち歩くにはケーブルが何かとかさばりがちで、また着脱式であるため、モバイルバッテリーは持ってきたのにケーブルを忘れてきた……なんてこともある。とくにバッグを交換した場合などには、こうしたミスが起こりやすい。

 このような場合に便利なのが、microUSBケーブルが本体に直結されており、必要に応じてコネクタを交換できるモバイルバッテリーということになる。今回紹介する「ROUND」はこの条件に合致する、ケーブル内蔵の小型モバイルバッテリーだ。冒頭で紹介したインタビュー記事で協力いただいたSiB社のブランド「URBAN UTILITY」の製品である。

 「ROUND」はそのコンパクトな本体に、給電用のUSBケーブルと、スマホ充電用のmicroUSBケーブルを内蔵しているので、別途ケーブルを持ち運ぶ必要がない。すっぽりと手のひらに収まるサイズでありながら、ケーブルの体積をまるごと含んでいるのだ。バッグの中でかさばることもなく、思い立ったらすぐ充電ができ、使わない時はコンパクトに収納しておける。いざ使おうとした時にケーブルがなく使えない……といったこともない。

 筆者は本稿執筆時点でAndroid端末とiPhone 4Sの2台持ちなのだが、本製品はmicroUSBの先端に装着できるDockコネクタも付属しているので、これをストラップにつけて持ち運ぶことで、Android端末とiPhone 4Sのいずれも充電に対応する。容量は2600mAhで、冒頭に紹介の記事にあった「3~4割減」の式に当てはめると充電に使えるのは2000mAh前後となり、スマホだいたい1台分を充電するのにぴったりの容量である。小回りが利くバッテリーとして、持ち歩く荷物をなるべくコンパクトにしたいユーザーは注目といえるだろう。

本体内に給電用のUSBケーブルと、スマホ充電用のmicroUSBケーブルを内蔵する
別のアングルから見たところ。2本のケーブルが内向きに折りたたまれている
ケーブルを展開したところ。左がスマホ充電用のmicroUSBケーブル(出力)、右が給電用のUSBケーブル(入力)
Android端末(Xperia acro HD)に接続したところ。充電時は本体のLEDが点灯する
iPhone 4Sで使用する場合は付属のDockコネクタをmicroUSBコネクタに装着して利用する
Dockコネクタはストラップにつけて持ち運ぶことが可能。将来的にはLightningコネクタの添付モデルも期待できそうだ
製品名製造元購入価格
モバイルバッテリー “ROUND ラウンド”SiB3000円

山口 真弘