省エネの夏。「kebo」で美味しいビールを恰好良く楽しむ!


keboはクラシカルな缶入りの栓抜き

 1930年代に発明された“Theodore Lowボトルオープナー”にインスピレーションを受け、建築デザイナーであるRush Dixon氏がプロダクトデザインに挑戦した初めての作品がkeboだ。

 keboを指に通してみると、“ボトルの栓を開ける”というただの準備作業をパフォーマンスに昇華できるかもしれないという期待感が湧き上がってくる。“デザインしました”という印象が表面に出ないkeboは、使う人に道具としてのこだわりや主張をダイレクトに伝える商品だ。

 金属としては新しい部類に入る、ステンレスという20世紀初頭のテクノロジーを用いながらも、鏡面仕上げを加えることで、クラシカルで高級なイメージを表現し、上手く調和するレトロ系の缶パッケージを組み合わせている。

 keboは、テコの原理を上手くマネジメントし、比較的小さな握力エネルギーで、瓶の頂点に密着している王冠を楽々と捲り上げる。ビールの瓶の様な細口のボトルの側面から強い圧力が加わり、ボトルを破壊しないように十分考えられたテコの構造だ。

 ウェブサイトでも2種類ほどの開け方が紹介されているが、2つは利き指を親指にするか中指にするかの違いだ。親指を利き指にすれば、王冠は腕のある手前にオープンし、中指を利き指にすれば、王冠は腕とは反対側にオープンする。

 テコの原理で、指先の力は増幅され、いとも簡単に王冠は小気味良い音をたてて開栓する。いずれの開け方でも、テコの支点のエネルギーは、ボトルの最も強度のある底面(下側)に向かって安定的に発生し簡単に王冠を開けてくれる。

 そして、ボトルから分離した王冠は、そこらに落下することなく、keboの内側に取り付けられたマグネットに吸着して、周囲の人にバタバタした印象を与えず、よりパフォーマンスらしく見せることができるのだ。

 省エネでデフレの2012年日本の夏、新旧取り混ぜ数多くのドリンクが登場するだろうが、「keboのパフォーマンスショウ」を楽しみながら開けることのできるボトルは、王冠で密封された、栓抜きを必要とするボトルだけだ。

 あいにく筆者は全くアルコールを嗜まないが、この夏はプルトップ型飲料を全て止めて、瓶入り王冠付きのウィルキンソンン辛口ジンジャエールに切り替えようと思っている。keboは長い間、ただの道具だった栓抜きを、誰でも扱える確実な仕組みで、エンターテイメントの世界に押し上げた一品だ。

缶を開けるとkeboが使い方をイメージして収納されているkeboはBottle Keyから名付けられた。見た感じもKeyという感じだ
親指を利き指にして王冠を捲り上げる開け方。親指以外をボトルの低い位置に置くとより少ないエネルギーで王冠を開けられる中指を利き指にして開ける場合も要領は同じだ




商品名実売価格購入場所
kebo(キーボ)
王冠付きボトル用栓抜き
3360円アークトレーディング


(ゼロ・ハリ)

2012/8/7 06:00